スケベエルフさん、現代へようこそ!
~巨乳で一途なエルフたちと人間世界へ転移したら幸せだった~
2018年12月27日
ぷちぱら文庫
著:和知まどか
画:葵渚
原作:ルネ
巨乳で美少女でスケベなエルフが現代日本に!?
ルネブランドより好評発売中の大人気PCゲーム
『ようこそ!スケベエルフの森へ』スピンオフWeb連載が
大幅加筆と書き下ろし短編を加えて
大ボリュームとなって文庫化しました!


種族維持の危機に陥ったエルフの一族によって現代社会から召喚された祐一。
子作り候補に名乗り出たスケベエルフと親交を深めるうちに、アクシデントにより現代へ逆戻り!
人類にとっては当たり前の平凡な社会で、純朴な美しいエルフたちとの非日常的いちゃらぶ性活!!
原作ゲームのシナリオを手がけた和知まどか氏による、完全書き下ろしです!

※Web連載は完結し、2018年12月27日に文庫版が発売されました。
 現在はプロローグとルーシェ編の前編だけが読めるお試し版となっていますのでご了承ください。


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◆◆◆子作り候補のエルフたち◆◆◆




プロローグ

 どこまでも広がる青い空の下。
 神樹と呼ばれる大木に見守られ、どこまでも広がるその森のことをエルフ達は『アルフヘルム』……長く尖った耳を持つ、光の妖精の棲まう国と名付けていた。

「そ、その国の……この森の中には男がひとりもいないってこと?」
「ああそうじゃ。ゆえに人間であるおぬしが、我らを孕ませ、子種を授けるため救世主として召喚された……。ここまでは理解できたかの?」

 もう何回も、声に出して繰り返したやりとり。
 人類代表としてなぜかこの土地に呼ばれた俺は、目の前で腰に手を当て、偉そうにふんぞりかえっている小さな女の子を凝視していた。

「エルフ……」
「なんじゃなんじゃ。おぬしの世界でも、伝承としては聞いたことがあるじゃろに」
「本当に耳が長くて、その……」
「ピコピコ動いて可愛いであろ?」

 まるで兎のように、それを動かしてみせながらアルフヘルムの大長老、エルフというエルフの長……ノルは呆れかえって溜め息をついた。

「まあ良い。何百回でも言ってやるから、そのちぃちゃな耳でよぉく聞くように。わらわたちエルフ、ハイエルフ……穏やかな太陽の下に生き、清らかな水辺で戯れ遊ぶ者どもとダークエルフ……。暗き泥の下、いわゆる地下に国を作り、ひっそりと群れて暮らしておる闇と影に愛されし者どもがこの世界にはおる」

 そしてその3つの種族は、今この時……同じく大きな危機に見舞われているのだという。

「オスがおらぬゆえの数の低下。種の絶滅……。この一大事に、わらわたちが望むことはただひとつ。おぬし……、選ばれしニンゲンのオスとの交配、そして出産じゃ」
「それはつまり……」
「この森の誰とでも自由にニャンニャンしハメハメしまくって、じゃんっじゃん種付けをしまくってくれという意味じゃ。無論、避妊はナシじゃぞ? ナマ、ナマ一択! おぬしの熱い精を我らが子宮に注ぎ込むこと! それが今日よりのおぬしのお仕事じゃ!」

 誰とでも……子作りをして、とにかくエルフを増やしてほしい。
 不遜な大長老の言葉に、やっぱり俺はぽかんと口を開けたままだった。

「……そんな夢みたいな話ありますか?」
「あるぞ。というか、それを成さなければおぬしは二度と元の世界に戻さぬ。永遠にこの国で! アルフヘルムで女体にまみれ、さまようこととなろう」
「それはそれでちょっと嬉しいですが……」
「阿呆! こちらは真剣に頼んでおるのだ、おぬしも本気で考えい! 今まで、神樹に頼りきり、神樹の力で子を与えられてきた我らにはセックス……交尾、配合……それらの経験がまるでない! これはとてつもない危機なのじゃぞ!?」 

 つまりは全員が処女で、俺の他にはこの森に男どころかオスの動物もいなくって……。

「おぬしがヤらねば滅ぶだけ。……ふむ。ようやくわかってくれたようじゃな。ゆえに、救世主よ。わらわは願う。子作りを!」
「子作りを……!」

 とんでもないことに巻き込まれてしまった。
 人間の常識を遥かに超えたエルフ一族の要求を、なんとか理解しようとしていると……さんさんときらめく木々の中心で、ノルはばさっ、と数枚の紙をこちらに投げてきた。

「ん? これって……」
「『しゃしん』じゃ。正確には、おぬしの世界の技術をまねた、わらわの転写魔法……。ふふん! こういう、他者の姿を映し出す紙をニンゲンは『しゃしん』と呼んでおるという。この5枚の『しゃしん』を、よく見てみるがよい」
「…………」

 地面に広がったそれを一枚一枚じっくり観察していくと、そこに写っていたのは見目麗しく、各々際立った美しさを放つ白肌と褐色のエルフたちの姿だった。

「この国の中でも最も美しいエルフをふたり。そして、繁殖力に優れた強きダークエルフを3人『ぴっくあっぷ』した。この中で、おぬしのおめがねにかなうおなごはおるか? 最初のひとりを決めてくれれば、あとはおぬしの好みに合わせて次の候補はわらわが探してこよう」
「エルフが2人、ダークエルフが3人か……」
「できればエルフから選んで欲しいが、突然の召喚じゃったからな。最初のひとりくらいはおぬしの好きに選ばせるのが筋じゃと思ってな」
「変なところで気が利くなぁ。でもありがとう」

 そこまで呟いて、俺は、わくわくと目を輝かせているノルを見つめた。

(長老は数に入っていないみたいだけど……誰でもいいって言ってたよな?)

 ということは、ノルを含めたエルフ3人、そしてダークエルフの3人から最初のひとりを選べばいいということらしい。

(まだ半信半疑だけど……、べつに悪い話じゃない。それに、困っている人を……。って人じゃなかった、……エルフを悲しませるのも可哀想だしな)
「誰が良い? 誰が良いのじゃ? んん? わらわに遠慮なぞするでない。己の本心から……いやっ! おチンポ様が奮い立ち、思わずギンギンに硬直する相手をな……こそっともそっと! わーらーわーにだけそーっと教えてくれれば良いのじゃからな!」
(そう言われると逆に選びづらい……)

 出会って数分で『一番濃い精液が出そうなエルフを教えてくれ』とは、この幼児体型エルフ……肝が据わりすぎている。

(誰にしようかな)

 正直、どのエルフも綺麗すぎて目移りしてしまうけど……気の強そうなダークエルフ、優しげなエルフ、静止画だけでフェロモンがぷんぷんに匂い立つ妖艶なエルフと、うまい具合にタイプ別になっていることだけはわかった。

「それじゃあ、ええと。最初のひとりは……」

 どうせ、のちのち全員とエッチできるなら、ひとり目は好みで選んでいいだろう。
 俺はそう思い、ノルに正直な希望を伝えた。




  ◆◆◆誰を選ぶ?◆◆◆


●ルーシェを選ぶ(前編)





※「ルーシェ編の後編や、ほかのエルフたちの物語が気になる!」という方は、
現在発売中のぷちぱら文庫『スケベエルフさん、現代へようこそ!
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ご購入ください。

 また文庫版では、各ヒロイン編への大幅加筆や、
連載時にはなかった7人全員と転移しちゃう書き下ろしなど、
ボリュームアップでお届けしています。







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