風雷戦姫 神夢
2020年5月29日
ぷちぱら文庫
著:あすなゆう
画:金目鯛ぴんく
原作:LiLiM
透琉の家のリビング。そのソファーの上で神夢は安らかに眠っていた。苦しそうな表情をすることもなく、落ち着いたのだろうか。
「えっと、琳音さん……でしたっけ……?」
「ええ、わたしは琳音と申します。神夢様の従者で、乳母で、姉のようなものです」
乳母というと神夢にお乳をやったり世話をしていたのだろう。けれど、柔和な雰囲気の琳音は透琉より年上には見えたが、それほど年が離れているとも思えない。
何より神夢の身体が気がかりだ。透琉も簡単に自己紹介して、本題に入った。
「ところで、神夢が危険って? どうしたら、いいんですか!?」
琳音はひと呼吸置いてから、
「神夢様とセックスしてもらいます」
と、満面の笑みを浮かべて言い放った。
「えええええぇぇーッ!! セックスぅぅッ!!」
透琉は驚きのあまり大声を出してしまう。
「たっだいまー。お兄ちゃん、大きな声出して、どうしたのー」
今の声は、間違いない妹の杏那だ。
「ああッ、ややこしいところに帰ってきたなあ……」
「何それ、あたしのウチなんだから帰ってくんの当然じゃん。って、あれれ、どうしたの?」
リビングへ飛びこんできた杏那は、ソファーに横たわった神夢と脇に座った琳音を見て目を丸くした。
「お客さん? こんばんは。あたし、妹の杏那です。ねえ、お兄ちゃん。文化祭の打ちあわせかなんか? だって、そこの寝てる人とか、十二単とか着てるし」
「い、いや……その……」
「何よ、隠し事? あたしは妹なんだよ。お兄ちゃんはね、妹に隠し事をしてはいけないって法律あるの知らないの? アメリカでは常識なんだよ」
杏那はツインテールのよく似合う、可憐な美少女だ。ただ幼さを残した外見とは裏腹に、かなりのしっかり者で、妙に押しが強いのが玉にキズだ。
透琉は突然の闖入者に、どこから説明するべきか困ってしまう。
「えっと、杏那さん、失礼しますねぇ」
杏那の脇にすっと琳音が寄り添ったかと思うと、その額へ手をかざす。
「ほらぁ、だんだん眠くなる~」
「え、な、何言ってるの……ふぁ、ふぁああぁ……」
杏那の瞼がゆっくりと閉じ、へたりこむようにリビングの床へ座りこんだ。
「催眠術です♪」
にっこり笑う琳音の言葉を裏付けるように、杏那はその場で眠りこんでしまった。
「ごめんなさい。杏那さんには眠ってもらいました」
ぐっすりと眠った杏那を尻目に、琳音は透琉へ迫ってくる。
「さあ、透琉さん。神夢様を癒やしてください」
「い、癒やせって……セックスってことだよな……」
そこまで言われて、童貞の透琉の頭は真っ白になっていた。
「そんな……俺もエッチなことなんて初めてだし……」
「大丈夫、神夢様も初めてですよ」
「なおさら、ダメだろ。そもそも神夢の衰弱とセックスに何の関係があるんだよ?」
「では、少しお話をしますねぇ」
透琉を床に正座させると、琳音も目の前に正座した。
「変身と戦闘は神夢様の持つ神樂を多く必要とします。そうして失われた神樂をどう補充するか。そこで、透琉さんの出番です。あなたは神夢様と、風雷神之鎧の秘術で結ばれた唯一無二のパートナー。そのあなただけが、神夢様に神樂を与えられるんですよぉ」
「で、その神樂を与える方法ってのが??」
「はい、セックスです。内容も色々。キスに、オーラルやオナニーのお手伝い。一番バッチリなのは、女性器に男性器を挿入。よりどりみどりですね」
琳音は少し頬を赤らめて話すが、動じた様子はまったくない。
「……今の神夢様の衰弱は、神樂の不足から起きています。ですから、透琉さんには神夢様を優しく抱いていただいて、あ~んなことや、こ~んなことを、お願い致します……」
「う……でも、神夢がどう思っているか……」
神夢を見ると、ちょうど気が付いたようだ。話し声で、起こしたのかもしれない。
彼女は顔を赤くし、こちらを窺っていた。瞳が妖しく潤んで、ひどく色っぽい。
「た、琳音……唯一無二のパートナーというのは?」
「ええ、話しておくべきでしたが、こんな不測の事態が生じるとは思いませんでしたので……風雷神之鎧の秘術で契りを結べるのは、生涯にただひとりきり。つまり神夢様に神樂を与えるお役目は、これから透琉さんにお願いすることになりますねぇ」
唖然とする透琉と神夢を前に、琳音は平然と言ってのける。
「そ、そんな大切なこと、先に言っておいてよ! お父様も、お母様も、誰も教えてくれなかったわよ……」
「本来、神夢様をお守りする鎧となり、神樂をお与えするのは、わたしの役目のはずでしたが……こうなった以上、仕方ありません……」
琳音は一瞬、寂しそうな表情を見せる。
「本来はわたしがすることを、お願いしているんです。わたしがむしろ、したかったことなんですが……」
その言葉の端々に、透琉はかすかな棘を感じた。
「琳音さん、ひょっとして怒ってる? もしかして、神夢のことが好きとか……」
「好きとか嫌いとか、そんな次元ではありません。神夢様はわたしのすべて……その神夢様を救えるのは、あなただけなんですよぉ」
にこにこと笑顔の貼りついた表情のまま、琳音がずいずいと迫ってくる。
「そんな神夢様が大好きな、このわ・た・し・が、お願いしますと言ってるんです。おわかりいただけましたかぁ?」
「で、でも神夢の気持ちが……」
神夢の頬は上気し、苦しげに息を乱していた。透琉と目があうと恥ずかしそうに顔を伏せるだけだ。彼女のいじらしい姿に、透琉の心臓は早鐘のように鳴った。
「神夢様は神樂が足りなくて、発情しておいでなのです。今にもセックスしたくて、たまらない。そうですよねぇ?」
「こら、琳音っ……変なこと言わないで……」
琳音の指摘は図星なのだろう。神夢は脇に目をそらしたまま、身体をもじもじとさせていた。明らかに火照る身体を持てあましているようだ。
「……はふ、はふぅ……あふぅぅ……」
熱い吐息を吐き、自らの身体を悩ましげに抱きしめていた。
「わかった。俺でよかったら、神夢……そのセックスしてよ……」
透琉はそう言うと、神夢の手を優しく取った。
神夢は赤くなった顔をさらに紅潮させると、静かに、けれど力強く頷いたのだった。
◇◆◇
透琉は、神夢を自室へ連れこみ、ふたりきりになった。
すでに発情しきった彼女は覚束ない足取りで部屋へ入ると、そのままベッドに横たわった。透琉が電灯を消すと、神夢は甘い吐息を漏らしながら自らを慰めはじめた。
「はぁはぁ、ごめんなさい……切なくって、もう我慢の限界です……」
暗がりの中で、神夢の喘ぎと淫らな粘水音が響いた。
「透琉さん……お願い……」
神夢は十二単の裾をめくりあげて、新雪のごとき白さの生尻を透琉へ突きだす。恥じらいよりも、快楽を求める切なさのほうが勝っているようだ。
むっちりと押し詰まった双尻を揺する様は、処女とは思えない妖艶さがあった。
「お願いって、言われても……ど、どうしよう……」
透琉も初めてで、神夢をどう導いたらよいかわからない。
「さ、触って……透琉さんの神樂をください……」
「ああ、わかった……」
透琉は恐る恐る神夢へ近づく。彼女の腰が震えるたび淫らに波打つ尻たぶが目に飛びこんできた。その優美な丸みと、生白さに吸い寄せられるように、そっと口づけする。唇が触れると、張り詰めたヒップの膨らみがかすかに震えた。
「あふ、い、いやッ……お尻にキスなんて、恥ずかしいです。透琉さんッ……」
「あ、その、つい……」
慌てて透琉は唇を離すと、彼女の尻まわりをまじまじと見る。むっちりと張った艶尻とその下でかすかに潤う花弁が覗いた。そこを神夢の指先が撫でこするたびに、中から蜜が滴り、糸を引いた。
かすかに緩んだ秘唇は淡い薄桃色で、その佇まいは可憐な桜貝を彷彿とさせた。透琉は膣奥から漂う甘い香を肺いっぱいに感じながら、神夢の慎ましげな秘所に見入ってしまう。
「あ……あまり見つめないで……お願い……」
羞恥のためか、下腹部をヒクヒクと震わせる。抗議の声も消え入りそうなほど小さい。弱々しい姿を見て、彼女をもっと大切にしたいと思った。
「ご、ごめん……」
透琉は神夢の姫割れから目を離すと、四つん這いの神夢を後ろから強く抱きしめた。
そのまま着物の襟を肌蹴させて、まろびでた乳房を片方の手で揉みしだく。もう一方の手は神夢の臀部へ這わせ、そのむっちりと張った尻たぶを撫でまわした。
「あふ、あふぅぅ、んううぅ……おっぱい、揉まれて……」
神夢は羞恥に身悶えしながらも、胸への愛撫を受けいれてくれたようだった。悩ましげな吐息を漏らしつつ、その身を艶っぽく震わせた。
透琉の掌に神夢の熱い神樂が伝わってきて、それを大きくして彼女へ返してやる。神夢はますます昂ぶったらしく、ケダモノのように喘ぎ、自身の秘部を強く慰めはじめた。
「ああ、エッチだよ、神夢。いつも、自分でしてたりするの?」
「もちろん初めてです……あふ、あふぅぅ、今もどうしたら気持ち良くなるのか、わからなくて……せ、切ないです……助けて……透琉さん……」
すでにぐっしょり濡れた秘部を指先で浅くかき回してはいたが、それだけでは充分でないようだ。指先の動きがさらに激しくなり、淫靡な水音が薄闇に響いた。
「えっと、そうだね……」
童貞の彼に、女性のオナニーを導ける経験はなかったが、今まで読んだエロ漫画知識を総動員し、神夢へ指示した。
「指をもっと上に動かして、気持ちいい所を探して……きっとあるはずだよ」
「はい……こうですか……あふ、あふぅ……あひ、あひぃ、あひぃんッ!」
神夢は指先で感じやすい箇所を探り当てたのか、そこを必死にまさぐりはじめた。
「あひ、あひんッ、ここ感じます。凄いッ、いい、いいのぉッ」
貞淑な印象の神夢が十二単を乱して悶える姿に、透琉の目は釘付けになった。いつの間にか興奮し、ズボンはテントを張っていた。
「そこがクリトリスだと思うよ。もっと激しく刺激して、気持ち良くなって」
「わ、わかりました……んあッ、んああッ、あっふぅッ!」
透琉の指示のままに神夢は自慰に耽りつづけた。
秘核から溢れだす愉悦に、はぁはぁと呼吸をいやらしく乱す。そうして時折、耐えきれなくなったかのように、激しい嬌声をあげた。
「いいよ。感じてる神夢も可愛いよ」
「可愛いだなんて、こんないやらしい姿を見せてしまって……でも、もうッ、やめられません……あん、あんんッ!」
羞恥に耳の先まで真っ赤にしつつも、自慰の指捌きをとめることはできない。
「本当は、こんな女ではありません。信じて??んひ、んひぃ、んっひぃぃッ!」
透琉は神夢の淫らさに興奮しつつ、乳房をさらに揉み捏ねて、形をいやらしく変えた。そうして尖った乳頭に指先を這わせて、先端をコリコリと責めたててやる。
「んひ、んひぃッ。ち、乳首は、あふぅんッ、だめぇぇッ……感じすぎて、電気がビリビリきたみたいになっひゃうから、ああぁッ、だめなのぉ!」
乳先を弾かれ、摘まみあげられて、神夢は淫らに喘いだ。処女の神夢は乳首を刺激されることさえ初めてなのだろう。その反応が透琉にもわかるほど初々しい。
「そらッ、もっと乱れて。俺にエッチな姿、見せてよ」
「くひ、くひぃ、くふぅぅッ……透琉さんにエッチなところ、もっと見られるなんて、あん、あんッ、考えただけで、身体が熱くなって、ああ、あーッ!」
神夢は感じるたびに尻を振り乱し、柔らかな尻肌を透琉の股間へ擦りつけてきた。ズボン越しでも、双尻の吸いつくような感触は確かに伝わってきた。
透琉は自分の腰を神夢の尻たぶに押しつけ、その柔らかさと温もりを堪能しつつ、乳嘴を強く責めたてた。
「あはッ、あはあぁああぁッ、気持ち良すぎて、変になって……」
胸を弄ばれながら、神夢の自慰はさらに激しく淫らなものになる。親指でクリを刺激しつつ、同時に割れ目も他の指でぐちゅぐちゅと撹拌した。溢れた蜜がねっとりと滴り、内腿を濡らしていく。
感じるままに昂ぶり、神夢が絶頂に近づいていることは傍目にも明らかだ。
「もっと、気持ちよくなってよ、神夢ッ!」
透琉は興奮に任せて、勃起した乳頭を摘まみあげて、思い切り引っ張って??放した。
「んあッ、んはぁぁ……んはあぁああぁーッ!」
引き絞った弓のように背すじをそらせながら、神夢はついに愉悦の頂きを極めた。
「イったんだね、神夢。俺もッ、うううッ」
絶頂とともに柔尻が屹立にぐいぐいと押しつけられ、透琉もその心地良さにたまらず射精した。ズボンの中で、多量の白濁をビクンビクンと噴きださせてしまう。
「はぁはぁ、少し楽になりました」
神夢は姿勢を変えて、透琉のほうを向く。乱れた十二単のまま両肩の肌が露出して、そこへ艶やかな髪の束が美しく流れていた。
(きちんとした佇まいの神夢もいいけど、乱れた神夢も、すっごくいやらしいよ)
その淫らな姿に、透琉の剛直はたちまち力を取り戻し、雄々しく勃起した。
「あ……その、今度は私が……」
「え、いいよ。もう休んでよ」
「いえ……私、透琉さんと……もう少し、エッチなこと、していたいです……」
ちらちらと横目で、神夢は透琉のズボンの膨らみに目を走らせた。
「それに……透琉さんのここも……その……」
それから先は真っ赤になって何も言いだせず、彼の股間の盛りあがりに手を添えて、おずおずと撫でつづけた。
「私も知識ぐらいはあります……琳音に教えてもらいましたから……」
神夢は透琉のズボンから、そり返らんばかりのいきりを取りだす。
「こんなに、お、大きくなるのですか……殿方のモノは」
顔を近づけたまま、神夢は両手で包みこむように持つ。手はかすかに震えていた。
「お口で、するのですよね……」
「大丈夫? 無理しなくてもいいよ」
「私の気持ちです……ただ、恥ずかしくて」
いきなりしゃぶるのには抵抗があるのか、吐息の掛かる距離でじっとペニスと向き合ったままだ。
色っぽい顔が至近距離にあっては、透琉のほうが我慢が利かなくなってしまう。怒張を神夢の顔へ近づけ、その唇や頬に擦りつけてしまう。
「ご、ごめん。我慢できなくて……」
「はふ、はふぅ……い、いいんです。透琉さんのもの、熱くて、硬くて、素敵……」
恥じらいと恍惚混じりの表情のままで、神夢はペニスが顔を嬲るに任せていた。やがて彼女は、意を決したように口を開く。
「では……透琉さんの、い、頂きます……」
おずおずと口を開くと、神夢は濡れた唇で切っ先を吸いたてはじめた。
「うう、いいよ。もっと奥まで呑みこんで」
「こうですか。んちゅ、ちゅぱッ、ちゅ、ちゅばれろッ……」
淫靡な水音が響き、口腔粘膜に雁首が包まれる。その温もりと、ぬめりに透琉は呻きをあげてしまう。
「はふ、透琉さん……大丈夫ですか? 変なことをしたりは、していませんか?」
亀頭を口から零して、神夢はつぶらな瞳で心配そうに見上げてきた。その口の端からペニスへ引いた唾の糸が艶めかしくて、息を呑んでしまいそうだ。
「大丈夫だよ。気持ちいいから、そのままつづけて」
「はい。で、では……」
神夢は再び雁首を頬張ると、竿の胴まで呑みこみ、積極的にちゅぱちゅぱと唇で扱きたててくれた。エラの張りだしに柔肉が絡み、その刺激だけで果ててしまいそうだ。
「ああ、いい、いいよ。うん」
透琉が気持ち良さそうにすると、そこを神夢はひたむきに責めてくれる。その健気さが嬉しくて、屹立はさらに大きさを増した。
「透琉さん、もっと感じて。私のお口で気持ち良くなって……んちゅ、ちゅぱッ、んぢゅッ、ぢゅぱッ、ぢゅぱれろッ、んぢゅるるッ……」
激しいフェラで長い髪が乱れて、横顔やペニスに絡む。
「んむぅ、あふ、ごめんなさい……」
神夢は落ちかかった長い髪をかきあげて、耳の後ろで固定した。艶めいた白い顎先がかすかに覗く。
そのまま彼女は口腔をかすかに窄めると、頭を振って、ペニスを扱きつづけた。
上品な口から濡れ輝くペニスが露わになったかと思うと、再び呑みこまれる。透琉は拙くも、心の籠もったフェラチオに昂ぶり、最大限勃起してしまう。
「んううッ、ううッ、神夢、も、もうッ……」
「はむ、んちゅぱッ……もう、何ですか……んん、んううぅーッ!」
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(C)YUU ASUNA/LiLiM