新妻詩乃
2018年11月1日
ぷちぱら文庫
著:間崎俊介
画:INO
原作:裸足少女
11月13日発売のぷちぱら文庫『新妻詩乃』のお試し版です!


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陶芸家を目指す宗志郎と、姉のような幼馴染み・詩乃。
晴れて夫婦となった二人の、いちゃ甘新婚生活が始まる!







 これから愛し合うベッドの上に、手を引かれて腰を下ろす。新しいことを始める時は、いつも姉様が手を引いてくれる。ずっとそうだった。艶やかな黒髪が白襦袢の背中を流れ、隙間から覗く生々しい肌に、再びごくりと喉を鳴らしてしまう。昔から、姉様が美しい人だとは知っていた。でも、それだけで、女性として魅力的だと意識することはなかった。……ううん、無意識にはしていたんだろう。だから今、こんなにもぶり返しが来て、ドキドキしている。

「白無垢がなぜ白いのか、ご存知ですか?」
「え? えっと、どうしてだろう」
「嫁ぎ先の家風に染まるために、そして花婿の色に染まるために、花嫁は無垢なる白を纏うのです。この白い長襦袢も、今夜のためにあつらえたものなのですよ」

 一晩中でも眺めていられそうな白無垢姿の姉様が、色っぽく小首を傾げてみせる。

「旦那様の色に染めてください。心も、体も」
「う、うん! はい!」

 旦那様――新しいぼくの呼び方。緊張を、大きな感動が上回り胸を熱くする。

「んっ、ちゅ……んっ、む」

 ベッドに沈んでいたぼくの手が握られ、姉様の綺麗な顔がぼくの方に近づいてくる。手と手が、唇と唇が重なる。いきなりのことで驚きはしたけれど、慣れ親しんだ手の平の温もりと頬に掛かる姉様の香りがすぐにぼくを落ち着かせてくれた。

「ちゅ、む……はぁ、拙いキスで申し訳ありません……」
「ぼ、ぼくの方こそ……んっ」
「ちゅむ、ちゅ、ちゅぴ、ごめんなさい、優しいキスが嬉しくて……旦那様に似た穏やかなキス、何度でもしたくなってしまっているのです……」

 想いを告げ合ってから一年半。ついに解禁された求愛のキスの気持ちよさに、ぼくたち新婚二人は酔いしれる。二十歳になってから興味本位で飲んだお酒もドキドキしたけれど、これはその比じゃない。毎日毎晩していたら、確実に脳みそから皺がなくなってしまう。それくらいに甘い姉様との口付け……。

「ちゅぷ、んっちゅ……れろ、ちゅぷぷ……ちゅぱ、ちゅぱっ、れろぉ」

 キスの気持ちよさは徐々にぼくたちから恥じらいとぎこちなさを吸い上げていく。伴侶への愛しさと初めて味わうキスの快感は、ぼくたちを誰よりも優秀な生徒に仕立て上げ、初心者の夫婦の口付けは、舌を絡ませ合う大胆なものに変わっていく。

「はぁ、ちゅぷ、わたくしたちの舌が絡み合って……溶けてしまいそうです……」

 砂糖水のように甘くベタつく唾液が、別々のはずのぼくたちの舌を繋げ、混ざり合わせ、一つにしようとする。唇が、舌の表面が熱い。

「初めて見るお顔……とても苦しそうです。れろ、むちゅ、それなのに、とてももどかしいと瞳が濡れています」
「熱いんだ、喉まで熱くなってきてて、どうしたらいいかわからなくて」
「ちゅ、れろぉ、ちゅぷ、それならば……もっと、近づきましょう。わたくしたちがもっと一つになれるように服を……旦那様の手でわたくしの服を、ちゅぷ、脱がせてください」

 段々と姉様主導になっていく口付けを、そのままお任せしながら、ぼくは火照りふらつく腕を伸ばす。下唇を甘く吸われる快感にふらふら、ふわふわになっていると、宙に彷徨っていた腕が姉様の手で導かれる。ここを引っ張ればよいのですよ、と。
 どこまでも姉様にお任せ……ごめんなさいと謝る気持ち、それ以上の心地よさ。

「わっ……」

 力の入らない手で、とりあえず掴んだものを引いてみる。すると、ふらついていた頭が一気に目覚めてしまった。白襦袢から零れるように現れたのは生のおっぱい。下着を付けていない乳房は新雪のように真っ白で、ぼくの男と弟を同時に惹きつけてしまう。

「初夜装束とでも言いましょうか……さすがに下着を付けなかったのは、はしたなかったでしょうか」

 乳房を晒してしまい、姉様が恥ずかしそうに胸元へ腕をやる。透き通ったピンク色の乳輪は桜の花の鮮やかで視線を吸い寄せられてしまう。腰に巻き付いている襦袢は煩わしく思える。ちゃんと見たい、脱がせたい。子供の頃、いっしょにお風呂に入った時とは違う、大人の女性として成長した姉様の体をしっかりと見たい。

「……よいのですよ、我慢なさらずとも。今宵は、そのためにあるのですから」

 最後の一歩が踏み出せず躊躇っていた手の首に、ひたりと、また添えられる。

「旦那様の手で、わたくしを一糸まとわぬ姿にしてください……」

 ふぁさっ……と、シーツの上に絹の落ちる音がした。たとえ照明が落ちていたとしても、くっきりとその輪郭が輝き浮かび上がっただろう姉様の裸。一糸まとわぬ姿は一点の汚れもない。誰の手にも染められていない新妻の白い体。











「……すごく綺麗だよ。世界で一番、綺麗だと思う」

 お世辞じゃないとわかってくれたようで、姉様はぷるんと胸元を弾ませながら、耳元の黒髪をかき上げて小さく恥じらう。本当に、綺麗だ。

「次は、旦那様が裸になる番ですね。はい、腕を上げてください」
「わぷっ、じ、自分で脱げるよ」
「わたくしが脱がして差し上げたいのです。はい、ばんざいしてください」

 幼い弟の着替えでもさせるみたいに、楽しげに頬を緩ませる。待って待って!

「あ……お、おっきい……」

 抵抗する間もなく手際よく脱がされてしまう。姉様の手によって露わにされたぼくのそこは、当然だけど限界まで勃起してしまっていた。

「こんなにも大きくなるのですね……ぱんぱんに腫れてしまっています。殿方のここが大きくなるのは知識としてはありましたが……子供の頃と、まったく違います」
「そ、それはそうだよ」

 いっしょにお風呂に入っていた頃から成長したんだ。ぼくも、姉様と同じで。

「姉様のおっぱいを見てたら、こんなになっちゃったんだ……」
「わたくしの胸のせい、なのですね」
「せい、というより、おかげ、かな」

 場を和ます苦笑いすらできず、頬を茹で上がらせて縮こまってしまう。例え姉様でも、勃起したペニスを見られるのは、その、恥ずかしい。

「ひゃ!? ね、姉様!?」

 興味津々で眺めていた姉様が、唐突に血管すら浮くぼくの股間に触れてくる。ちょ、ダメ、うあ!? 姉様の細い指が、さわさわって!

「石のように硬くなっています。どくんどくんと脈打ってもいて……」
「姉様、ダメ、それ、うううぅ!?」

 ――ビュッ! ビュルッ! ドピュッ!!

「え?」

 あぁぁ、出ちゃった……。
 人に触られるのなんて初めて、姉様の指が柔らかすぎて……あっけなく、出ちゃった。
 姉様は初めて見る射精に、何が起こっているのか理解できないようで、指に掛かる白濁の汁と脈動し続けるペニスを、目をぱちくりしながら眺めている。
 ロマンチックであるはずの初夜に、奇妙な間ができる。

「うううぅ、ごめんなさい」
「どうして謝るのですか?」
「簡単に出しちゃって……。男にとっては、すごく恥ずかしいことなんだ」

 本当に恥ずかしい。相手が姉様でなければ、シーツの中に引き篭もっている。

「まぁ、そうだったのですか。ふふ、恥ずかしがることはありませんよ。旦那様の、弟くんの恥ずかしいところを、いくつ知っていると思っているのですか。おむつだって替えたことがあるのですよ。今更、恥ずかしがることなどありません」
「さすがにそれは嘘だよね?」
「あら、本当ですよ」

 えっ、そうなのっ?

「ふふ、落ち着きましたか?」
「余計に恥ずかしくなったよ……」
「あら、まぁ」

 姉様がわざとらしく驚いてみせる。消え入りそうになっていたぼくも、なんだかおかしくて笑ってしまう。初夜なのに、なんだろう、この緩いムードは。
 これも、幼い頃からいっしょのぼくたちらしさってやつなのかもしれない。

「少し萎んでしまいましたね。すぐにまた大きくなるのでしょうか?」
「刺激を受ければ、うん、すぐになるとは思う」

 中途半端にしか出していないせいだ。下腹部に火照った疼きを感じる。
 う~ん、と、元気を失ったペニスを柔らかくにぎにぎしてくれながら、姉様が可愛らしく唸ってみせる。えっと、あんまりにぎにぎされると、くすぐったい……。

「わかりました。では、こういうのはいかがでしょう」

 互いに全裸になった状態で、姉様がこちらに身を乗り出してくる。抱き締める距離感まで来て、更に身を寄せ、ついにはぼくをベッドの上に優しく押し倒した。

「う、うあ!?」

 最初、何をされているのか、よくわからなかった。一つは、お淑やかな姉様がこんなエッチなことをしてくれるとは思っていなくて。もう一つは、純粋に、股間の上に乗っけられたものがあまりにも柔らか過ぎて、こんなに柔らかいものがあるんだと信じられなかったから。











「いかがですか。わたくしのおっぱい抱っこは」

 姉様の手で両脇から寄せ上げられたおっぱいが、ぼくの股間を丸ごとくるんでしまっている。柔らかく肉厚で、ボリュームもたっぷり。挟まれるというより、チンポ全体をくるまれる快感に、腰が浮いてしまう。

「お返事がありませんね。あまり気持ちよくないでしょうか?」
「き、気持ちいいよ。あったかくて、むっちりで……うぅ、パイズリ気持ちいい」
「パイズリ? このご奉仕の仕方は、パイズリというのですか」
「……知らないでやってたの?」
「はい。旦那様が喜んでくださるようにと、今思いついたのです。旦那様はおっぱいが大好きですものね」

 ――たっぷん! ずにゅううぅっ。

「ううぅあ!?」

 信じられないくらい柔らかい乳房が上下に揺り動かされ、中にくるまれている肉棒もいっしょに扱かれ、揺さぶられ、先っぽから大量の先走りが垂れ流れる。

「ふふ、旦那様のものがおっぱいの中で震えています。この震え方は、喜んでくださっているのですね。わかりますよ」
「い、今のも、姉様が自分で考えたの?」
「勿論です。旦那様の大好きなおっぱいでよしよししてあげたら、もっと喜んでくださると思ったのです。気持ちよかったですか?」
「うん……もっと……姉様、もっと、して」
「ふふ、もっともっと、姉様の大好きなおっぱいで気持ちよくなりましょうね」

 ずにゅり、ずりゅぅん、と姉様が横たわった体を前後させて、おっぱいごとチンポをもみくちゃにする。ゆっくりとした動きだ。初めてで勝手がよくわからないんだろう。……ぼくとしては、ありがたい限りだった。だって、今でさえこんなに、腰から下をおっぱいでこね回されて、蕩けちゃいそうなのに。ホント、腰溶けちゃう……っ。

「気持ち、いいですか? 拙い動きで申し訳ありません」
「とっても、いいよっ。根本から先っぽまで、姉様の柔らかいおっぱいにくるまれちゃってて……ううっ、どんな動きでも、腰、抜けちゃいそう……!」
「あぁ、本当に気持ちよさそうなお顔をしてします……。わたくしの胸で、感じてくださっているのですね、嬉しいです」

 汗の浮く頬を綻ばせて、姉様が微笑む。とっても幸せそうな笑み。

「……あら? 旦那様の先っぽ、花の蕾のようになっているのですね。可愛らしい」
「うっ!? ごめんなさい……」
「あら、どうしたのですか?」
「えっと、それは包茎と言って……お、オチンチンの先が皮に包まれている状態で……あんまり良いものではないんだ」
「まぁ、これは皮なのですね。ふふ、益々可愛らしい」
「わ、笑わないでよ」
「恥ずかしいことなんてありませんのに、まだ恥ずかしがる弟くんを、おかしいと笑っただけです。姉様に対して、恥ずかしいことなんて一つもありませんよ……ぴちゅっ♪」
「ひっ!? え、えっ!?」

 背すじとペニスの先っぽに、ぞわりとした痺れが走る。

「ちゅ、れろ、れろぉ……んんっ、ビクビク、しています。ここはとても敏感なのですね……ちゅ、ちゅぴ、ちゅっ」
「ね、姉様、舐めないでいいから。き、汚いっ」
「汚くなんてありません、ほら、ぴちゅ、ちゅぴ……んふふ、舌の先でくにくにと、おちンちんの皮が動いています、とても可愛らしい、ちゅ、れろおん」

 本当に汚くないんだと、姉様は言葉だけではなく、その舌使いで教えてくれる。キャンディの丸みを舌先で転がすみたいに、姉様は唇で包茎の先に吸いつき、弄ぶ。

「ちゅ、れろぉ、ぴちゅ、気持ち、いいれすかぁ?」
「う、ううぅっ、はぁはぁ!」
「ちゃんと言わないと、わかりませんよ。ちゅ、ちゅぴ、れろむぉむ」
「き、気持ちいい……! は、恥ずかしいけど、とっても、くうぅ!?」

 包茎の蕾の中に、姉様は細い舌を潜らせてかき回してくる。普段、皮に守られ外気にすら触れたことのない過敏な亀頭が、直に姉様のネトネトの舌に舐め回される!

「あっ、あっ! そこ、気持ちいい、先っぽ、うっ、うぅ!」
「ここがよろしいのですね? いっぱい感じてください、れろ、れろれろぉ、れろおぉ♪」

 くうぅ、出ちゃう! また、また出ちゃう!

「れろ、ぺろぉ、先っぽが苦しそうなほどに、パンパンになってきました、ちゅ、れるぅ、
早く楽になりたいと先っぽからお汁も流して泣いています……大丈夫ですよ、姉様がすぐに楽にしてあげますからね、姉様に任せてください……ぴちゅ、ちゅ、れろれろぉ」
「ひっ!?」

 ずるりっ――と姉様の唾液を潤滑油として、包茎の蕾が剥けてしまう。丸裸となった急所があったかい舌にべろべろと舐め回され……それがトドメだった。








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(C)SHUNSUKE MASAKI/Hadashishoujo