Love×Holic
~魅惑の乙女と白濁カンケイ~
2018年10月18日
ぷちぱら文庫
著:男爵平野
画:choco-chip
原作:アトリエかぐや BARE&BUNNY
10月30日発売のぷちぱら文庫『Love×Holic』のお試し版です!


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人と亜人が共生する世界。
亜人の血を飲んでしまい、体液が覚醒薬に!?







 てっきり客間でするのかと思いきや、連れてこられた部屋には鞭やボンデージ、拘束具などが揃っているいわゆる調教部屋だった。その奥に設えられたベッドの横で舞凍さんが笑顔で俺たち二人を出迎えてくれる。

「いや、あの、この部屋もそうですけど、初めてを人に見られながらって結構レベル高過ぎじゃないですか……?」
「だって、ちゃんと『覚醒の魔素』を摂取できるかどうか、摂取した後に紅音に問題が起こらないかどうか見ていなきゃいけないもの。資料にないんだから、備えなきゃ。それに、こんなの普通よ。でもそうねえ、初体験からあまりハードなのは良くないわよね」

 言いながら、側にあったクローゼットから一着の服を取り出す。

「紅音、これを着なさい」
「あ、はい。えっと……」
「ここで着替えなさい。覚醒の儀式はもう始まっているのよ」

 着替える部屋を探して視線をさまよわせた紅音さんに、舞凍さんが告げる。顔は笑っているけれど、拒否できるような雰囲気ではない。

「どうせ全てを見られるのよ。堂々としなさい」
「は、はい」

 舞凍さんに言われ、紅音さんが制服を脱ぎ始める。スカーフを解き、上着を脱ぎ、スカートのホックを外す。

「う……わ……」

 下着になった紅音さんの身体に思わず声を漏らしてしまう。服の上からでも分かっていたけど、やっぱり物凄くスタイルがいい。つんと突き出た胸にくびれた腰と、形のいいお尻が恥ずかしそうに身震いしている。正直、それだけで股間に血液が集まってきている。

「あ……あんまり見ないで……」
「いいじゃない。あなたの身体で昂奮してくれているのよ。むしろ女として喜ばないと」

 舞凍さんの言葉にますます顔を赤らめて手渡された服を着始める。なんということのない衣擦れの音なのにそれが妙に艶めかしく聞こえてしまう。

「終わりました、お母様」
「わ……可愛いよ、紅音さん」

 俺の賞賛に紅音さんは恥ずかしがって服の裾を伸ばす。この部屋の雰囲気からどんな際どい服かと思いきや、紅音さんによく似合うぴったりとしたデザインのものだ。ただ胸元は大きく露出しているし、太もももぎりぎりまで裾が上がっているまさに扇情的な服で、清楚な雰囲気の紅音さんがこういう服を着ていると、そのギャップに昂奮してしまう。

「ふふ、天野くんの反応は聞くまでもないわね。さあ紅音、始めなさい。そうね、今日は慣れるために咥えて飲むぐらいでいいから」
「は……はい、お母様」
「大丈夫、紅音さん? 本当に無理なら後日でも……」

 気遣う俺に首を振って、紅音さんが近付いてくる。だが哀しいかな経験のないもの同士、どう始めればいいかも分からない。

「天野くん、ベッドに寝転んで。紅音、天野くんのズボンとパンツを脱がしてあげなさい」

 見かねた舞凍さんの指示に従ってベッドに身体を預ける。調教部屋とはいえ、普通に寝るぶんには問題のないものだ。

「失礼します。天野くん、腰を上げてください」
「う……うん」

 紅音さんの白い手が伸びてベルトの金具を外してくる。俺の脚の間に紅音さんの顔があって真剣な眼差しでズボンを脱がそうとしている光景と、慣れない行為に手間取っている紅音さんの胸の谷間が左右に動いているという視界にますます昂奮してしまう。
 両脚からズボンが抜き取られ、下着に手がかけられる。一瞬躊躇するように止まったものの、意を決したように紅音さんの両手が動く。

「ひあっ! 大きい……」
「これは……凄いわね……」

 跳ねるように飛び出した俺の肉棒に紅音さんが驚き、舞凍さんも溜息を漏らす。美少女と美女に見つめられているという状況に妙な昂奮を覚えて、びくりと肉棒が動く。

「そ、それじゃあ、失礼します、ね。あむっ」
「う、おっ」

 ぱくりと紅音さんの口に先端が咥えられる。いつも朝に可愛らしい声で挨拶をしてきたり、可憐な笑い声を上げるその口が俺の肉棒を咥えているという、その事実だけで体温が一気に上昇する。

「んっ、くっ、んんっ」

 ただ、当然だけれどその技術は拙い。紅音さんが舐めてくれているという光景は昂奮するけれど、咥えて舌を押し当てられているだけでは射精できそうにない。
 そんな俺の顔を見て取って、舞凍さんが横から声をかける。

「紅音、練習したでしょう。バナナやアイスを舐めるようにするのよ」
「んんっ、ふぁい、んっ、くっ」
「あっ……んっ、気持ち良くなってきたよ、紅音さん」

 俺の言葉に、紅音さんが上目遣いになって嬉しそうに微笑む。その映像のインパクトだけで思わずガマン汁が出てきてしまう。それを感じ取ったのか、紅音さんが一瞬鼻に抜けるような声を漏らす。どうやら、ガマン汁だけでも『覚醒の魔素』の効果があるらしい。

「んむっ、ぴちゅ、れるっ、んくっ、んっ」

 それで熱が入ったのか、先端といわずカリ首や竿にも舌を這わせてくる。できるだけ深く咥えようとして、柔らかな体が俺の脚に押しつけられる。

「くっ、紅音さん、そこ、気持ちいい」
「んくっ、ふっ、ここ……かな?」
「そう、そこ。ううっ」

 ガマン汁が滲み出た先端をぺろぺろと舐められる快感に、思わず紅音さんの頭を撫でてしまう。さらさらの髪の毛が手を通って行く感覚が気持ちよくて両手で撫でると、紅音さんも気持ちよさそうに眼を細める。

「んうっ、むっ、んむっ、天野くん、気持ちいい?」
「うん、気持ちいいよ紅音さん……手も使ってしごいてくれたら早く出るかも」
「こう、かな? れるっ」

 舌の動きと手の動きが合わさり、腰の辺りに痺れるような快感が走り回る。腰から玉に流れ込んでどろどろに攪拌され、竿を駆け上ったそれがガマン汁として溢れて出る。

「んっ、くっ、凄い、おいしい……んんっ」

 ミルクを前にした子猫のように、ガマン汁を舐め取り続ける。拙いながらも繰り返される動作にますます肉棒がいきり立ち、唾液と先走りでべとべとの先端がさらに赤黒くなる。
 ふと横合いからの視線に首を向けると、舞凍さんが俺たちの情事を熱っぽい瞳で見つめていた。頬が紅潮し、瞳は潤みきって半開きの唇を舌がちろりと舐めている。

「うっ、あっ、紅音さん、それっ、くあっ!」

 本能的にだろうか、さらに『覚醒の魔素』を求めてちゅうちゅうと先端に吸いついてくる。小さな唇が必死に吸いつく気持ちよさに、快感が灼熱となってせり上がってくる。
 また舞凍さんのほうを見てしまう。俺の視線など気にもせずに、ひたすら娘の口奉仕を見つめている。学校一の美少女に肉棒を咥えてもらって、美人の母親にそれを見られている。
 舞凍さんの喉がなにかを期待するようにこくりと動き、それが切っ掛けになって一気に駆け上る。

「あっ、ぐっ、紅音さん、出るっ、出るよっ、くあっ!」
「んぐっ、んっ、んんんんんっ!」

 出る、という単語に反応して紅音さんが深く咥えこむ。精液を一滴も漏らすまいとの行動だったのだけれど初心者には難しい動きだったようで、先端が上あごをこするようにぶつかってしまう。

「んんんんっ、ぐっ、むううううっ!」
「く……うっ!」











 情けないことに、その刺激で俺は絶頂してしまう。びゅる、びゅと紅音さんの口内に精液が発射される。見えなくても分かる、今までの人生で一番力強く、濃厚な射精が紅音さんの口で行われている。

「んっ、んくっ、んっ、むぶっ!」

 学校一の美少女に口内射精しているという事実は、俺の快感をさらに加速させる。これも『覚醒の魔素』の影響かも知れないが、普段より精液の量も段違いになっている。

「んんうっ、ふっ、んんっ」

 そんな俺の精液を、紅音さんは必死に飲み下そうとしている。それが妙にいじらしくて、また頭に手をやって優しく撫でる。俺の手に気付いているのかいないのか、幸いにも紅音さんはむせることなく精子を飲み込む。
 こくりこくりと、喉が動くのが見えなくても分かる。どれほどの時間、この体勢でいただろうか。射精が収まり、その全てを飲み下してから紅音さんがゆっくりと離れる。

「ん……はっ、これ、凄い……ふあああっ!」

 ぶるりと震えたかと思うと、自分の身体を抱きしめるようにしながら叫ぶ。そうしたかと思えば、茶色だった紅音さんの髪の毛が金髪へと染まる。

「く、紅音さん、髪の毛が……!」
「んんっ、ふうっ、あああああああっ!」

 そしてさらに髪の色は変わり、舞凍さんと同じような銀髪へと変化する。唐突な出来事に、俺は下半身を丸出しにしたまま狼狽えることしかできない。

「落ち着いて、天野くん。あれは紅音の中にある吸血鬼と雪女の顕現よ。君の魔素を摂取して、一時的に顕れたのね。紅音、落ち着きなさい!」

 舞凍さんが立ち上がり、手品のように髪の色を変化させつづける紅音さんに触れる。そうして一瞬、鋭い呼気を吐き出すと部屋の中が一瞬にして冷える。

「ふっ、あっ……!」

 なにをしたのかは分からないけれど、舞凍さんが亜人の力を使ったというのは分かる。おそらくは雪女の力で紅音さんを抑え込んだのだろう、歓喜に打ち震えていた紅音さんがあっさりと崩れ落ち、気絶した紅音さんを横たえて舞凍さんが小さく息を吐く。

「天野くん、今日はここまでにしましょうか。桔梗!」
「失礼します……動かないでください」
「う……おっ」

 呼び掛けに応えて桔梗さんが現れ、手にした濡れタオルで俺の肉棒を清めてくれる。怜悧な容貌とは裏腹に柔らかな手つきで亀頭の先を包み、撫でるように汚れを拭ってくれる。そこから片手で竿を支え、這うようにして布を優しく動かす。
 射精の昂奮に熱くなった肉棒が濡れたタオルで綺麗になる感触に息が漏れ、美人の犬耳メイドさんが真剣な眼差しで自分の性器をまじまじと見つめているという事実に出したばかりの竿が硬くなりそうになってくる。
 そんな俺の気を知ってか知らずか、丁寧な手つきで清め終えた桔梗さんが俺の顔を見上げてくる。その頬が少し上気しているように見えるのは気のせいだろうか。

「終わりました。どこか他に気持ちの悪いところはありませんか?」
「い、いえ。大丈夫です。ありがとうございます」

 桔梗さんがぺこりと頭を下げて、次は寝かされた紅音さんの世話を始める。一度出したのもあって冷静になると、自分だけ下半身丸出しという事実が恥ずかしくなってきて慌ててズボンを穿く。

「そうそう。これからはこの桔梗を天野くんの護衛につけるわ。必要になるだろうから」
「護衛、ですか」
「ええ。先ほども言った通り、実力行使をする輩が現れる。というよりは、もう現れているわ。学園からここに来るまでの間、紅音が不自然に道を変えたことがあったでしょう? あれはね、道の先にそういう奴らがいたからなのよ。桔梗が先んじてそれを紅音に教えてくれていたってわけ」

 確かに紅音さんは妙な道筋を辿って蒼江家へと案内してくれていた。その理由が、そういうものだったとは思いつかなかった。

「天野くんが協力してくれた以上、蒼江家は正式に君を保護したという声明をIDLへ通達するわ。公式にはそれで表だって手を出す組織はなくなるはず。けれど、物事には裏がつきまとうものだし、亜人たちの世界でもそれは例外ではない。桔梗は護衛として優秀な狛犬族の亜人だから、きっと過不足なく君を護ってくれる。いいわね、桔梗」
「仰せのままに」

 紅音さんを整え終えた桔梗さんが一礼する。なるほど、注視してみれば桔梗さんの立ち居振る舞いは洗練された使用人というものに加えて、どこか武士のような鋭さがある。

「改めて、ご挨拶を。白狛千桔梗と申します。どうぞよろしくお願いします、主様」
「あ、主様!?」

 驚きをよそに桔梗さんは頷き、今度は俺に対して一礼する。

「ええ。今日から天野太壱様が私の主となります。護衛だけではなく、炊事洗濯、身の回りのお世話も務めさせていただきます」
「身の回りって……家にも来るんですか?」
「ええ。使用人ですので」

 なにか言おうとしても、桔梗さんからは頑とした意識を感じる。それが使用人としての矜持なのかは分からないが、俺が言っても聞きそうにはない。家族にどう説明しよう。

「天野くんの家族にもそれぞれ別の護衛をつけるけれど、これは秘密裏にしておいたほうがいいと思うわ」
「そうですね。俺もそう思います」

 そこには同意する。うちの家族は隠し事ができないから、どうしても日常の動きが不自然になるだろう。

「うん。それじゃあ今日はこの辺で終わりにしましょう。もう時間も時間だしね。そろそろ天野くんの親御さんも心配するわ」
「え……あ、もうこんな時間なのか。そうですね」

 時計を見ると、今から帰宅して夕飯の時間にぎりぎりというところだ。慌てて立ち上がると、横に立っていた桔梗さんが俺の鞄を差し出してくれる。いつの間に、と思いながら受け取ると埃や傷で汚れていた鞄は光沢を見せるぐらいに磨かれていることに気付く。

「あ、ありがとう、桔梗さん」
「使用人ですので」

 こともなげに答えてから頭を下げる。ともあれ、今日のところは帰宅しよう。紅音さんに挨拶できないのは残念だが、調教部屋から出た俺は、玄関へと向かって扉を開ける。

「それじゃあ舞凍さん、今日はこれで失礼します」
「ええ、天野くん」

 そこで言葉を切り、俺の顔を見つめる。真剣な眼差しに気圧された瞬間、それが嘘かのようににっこりと笑う。

「それじゃあ、これからよろしくね」








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(C)DANSHAKUHIRANO / アトリエかぐや