孤高のダークエルフ嫁といちゃらぶ妊活みるくライフ
2020年1月3日
ぷちぱら文庫Creative
著:神崎美宙
画:タジマ粒子
1月17日発売のぷちぱら文庫creative『孤高のダークエルフ嫁といちゃらぶ妊活みるくライフ』のお試し版です!
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はじめは助成金目的の打算結婚だったけど
初めて受けた無償の愛にクールな彼女の心がとろけていく……!
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はじめは助成金目的の打算結婚だったけど
初めて受けた無償の愛にクールな彼女の心がとろけていく……!
遅番のシフトになってから数日後──。
真夜中の暗い道をひとり歩き、帰途につく優斗。
生活のリズムがずれて体力的にキツいのもあるが、一番の弊害はルーシアと一緒に過ごす時間がないことだ。
優斗が帰宅したころには寝ているし、昼過ぎに起きると彼女はもう出勤している。
完全にすれ違いになってしまい、正直を言うと結構さみしい。しかしルーシアは特に気にした様子もなく、いつも通り生活しているようだ。
だからと言って仕事と家庭のどっちが大切なのかと迫られても困ってしまうので、贅沢な悩みかもしれない。
それでもまったくさみしがってくれないというのも切ない。
「あれ? 明かりがついてる……」
そんなことを考えながら部屋に帰ってきた。
いつもだったら電気は消えているが、今日は窓から明かりが漏れている。ルーシアが起きているのだろうか。
「ただいま……」
鍵を開けてドアを引く。玄関に入り靴を脱いでいると、部屋の奥からパタパタと足音が聞こえてきた。
「……おかえり、ユウト」
「あ、ルーシアさん……起きてたんですか?」
もしかしたら照明を消し忘れて寝ているのかと思ったが、ルーシアはちゃんと起きていたようだ。しかも優斗を出迎えてくれる。
帰宅時に、彼女が玄関までやって来てくれたのはこれが初めてだ。
「まあ。たまにはユウトが帰ってくるまで起きてようと思って」
そう言って長い髪を手で払うルーシア。心なしか頬が赤いような気がする。
久しぶりに会話をした彼女は、いつものようにすましているが優しい声色だった。
「…………」
嬉しさと戸惑いが入り混じり、ぽかんと彼女の顔を見つめる。
ルーシアはもう風呂に入ったようで、髪はしっとりと艶を帯び、Tシャツとショートパンツというラフな格好だった。
ランウェイを歩くモデルのようにスタイルが良く、しなやかで長い手足と、くびれた腰が本当に美しい。
そんなモデル体型でありながら、重量感たっぷりの巨乳のギャップが堪らなく男心をくすぐる。ブラをしていないのか、大きく膨らんだ双丘の頂点にはふたつのポッチが浮かび上がっていた。
惚気と言われても仕方ないが、相変わらず美人のルーシアに見とれてしまう。
「……なんだ、そんな呆けた顔をして」
ボーっとしたままの優斗を見て、ルーシアは不思議そうに首を傾げる。彼女の声を聞き、我に返った優斗は慌てて取り繕う。
「え、いやっ……ルーシアさんが起きててくれるなんて思わなくて、ちょっと驚いて」
「べつに妻が夫を出迎えただけ。驚くようなことじゃないでしょう?」
「それは、まあ……そう、なんですけど……」
今までそれをしてくれなかったから驚いているわけだが、これ以上追及するのは野暮というものだろう。それにこうやって出迎えてくれたのは素直に嬉しい。
「でも、うん……ありがとうございます」
「な、なに、急に……普通のことだって言ったでしょう。大したことしたわけじゃない」
「それでもですよ。帰ってきたとき、ひとりだとさみしいですけど……こうやってルーシアさんが出迎えてくれると、とっても嬉しいですから」
靴を脱ぎながら、素直に感謝の気持ちを伝える。すると今度はルーシアがジッと優斗の顔を見つめてきた。
「ど、どうしたんですか……?」
「……うん、まあ、そうだね……」
視線が合うとスッと横を向いてしまうルーシア。しかしなにか言いたげに、またこちらに向き直る。いつも淡々と話す彼女にしては歯切れが悪く珍しい。
「わ、私も……ユウトが出迎えてくれると、嬉しかった……だから、いつもありがとう」
「えっ……」
やっと口を開いたルーシアの頬は、褐色の肌なのにはっきりわかるほど赤く染まっていた。思わぬ言葉をかけられた優斗はジッと彼女の顔を見つめてしまう。
「そんなにジロジロ見ないで……それより、早く食事にしよう……!」
「あれ? まだ食べてないんですか?」
「ユウトが帰ってくるのを待ってた。ひとりじゃ味気ないし」
今日は寝ずに待っていただけでなく、ご飯も食べていないそうだ。久しぶりに一緒に晩御飯だと思うと嬉しくなり、優斗の胸は甘酸っぱい感情で満たされてくる。
「そうですね、早く食べましょう」
靴を脱いだ優斗が廊下を歩き出そうとしたとき、なぜかそれを阻むようにルーシアが目の前に立ちはだかった。
「その前に……帰ってきたら、やることがあるでしょう?」
「や、やること……ですか?」
「そうだ。妻が出迎えてるんだから……ほら、こっちでは常識だって聞いた……」
ルーシアは優斗の真正面に立ち、なにかを訴えるように顔を近づけてくる。
今日のルーシアは少し変というか、雰囲気が違う。ただの気まぐれでなにかをするような人ではないので、ちゃんとなにか意思を持っているのだろう。
彼女がなにを求めているのか、必死に考える優斗。なかなか気づいてくれない夫を見て、ルーシアは痺れを切らしたように息を吐く。
「はぁ……まだわからないの? 仕方ない……おかえり、ユウト……」
そう彼女が言った次の瞬間、甘い髪の香りが強くなった。
「……ちゅっ」
唇に重なった柔らかい感触が去っていく。それは一瞬の出来事。
なにが起こったのか理解するのにしばらく時間がかかってしまった。そしてそれがおかえりのキスだったと気づいたとき、優斗は思わず驚きの声を上げる。
「え、ええっ……えええええっ!?」
「なんだ。そんな変な声出して……驚きすぎ……」
「い、いやいや……だって……いつも嫌がってたじゃないですか……キス……」
セックスのとき、キスをしようとしたら、性行為に必要ないと言っていたルーシア。
そんな彼女が自らキスをしてきたのだ。驚くなというほうが無理だろう。
「嫌なんて言ってない。ただ、必要ないと思ってただけで……今は必要だと思ったからした。それだけ……」
当たり前だろと言わんばかりにあっさり言い放つルーシア。どういう風のふきまわしなのかわからないが、彼女のほうからこうやって歩み寄ってきてくれたのが嬉しかった。
「じゃあ……あの、もう一回いいですか?」
「なに? またやるの? まあ、いいけど……」
「あ、今度は僕から……ただいま、ルーシアさん……」
目の前に立っているダークエルフ妻の肩に手を当てて、ゆっくり首を伸ばす。顔を近づけていくと視線が合うが、目を見開きジッとこちらを見つめてくるルーシア。
結局、恥ずかしさに耐え切れなくなり優斗のほうが目を閉じてしまう。そのまま唇は先ほど感じた瑞々しく柔らかい感触に重なった。
「ンっ……」
ルーシアの唇から小さく声がもれる。
実際に唇同士が触れ合っていたのは、わずかな時間だったかもしれない。しかし感動的なキスはとても長く感じた。
「……もう、満足した?」
優斗が顔を離すと、いつものようにルーシアはクールな表情を浮かべている。
ただ頬はほんのり赤く染まっていて、照れ隠しですましているのかもしれない。そう思うと急に愛しさがこみ上げてくる。
「はい……でも、今だけです。だから、これから帰ってきたら毎日して欲しいです」
「毎日? 仕方ないな。夫がそう言うなら……応えてやるのが妻の務めか。あと、いってらっしゃいのキスもあると聞いたけど?」
「は、はい! あります! どっちもお願いします……!」
優斗が食い気味に頷くと、ルーシアはその勢いに驚きつつもしっかり頷いてくれた。
数日ぶりにふたりで遅めの夕食を済ませる。その後、ルーシアはちょうど発情期が始まったから今夜はセックスをしようと誘ってきた。
断る理由などなく、優斗は喜び勇んで風呂に入る。そして入れ替わりに軽くシャワーを浴びてきたルーシアが寝室にやって来た。
「あっ……それ……」
いつも風呂上がりはTシャツとショートパンツというラフな格好の彼女。しかし今日はレースとフリルを使用した白いドレスのような衣装を身にまとっていた。
腕や太ももはもとより、胸元も股間も大胆に晒している。さらに腰をコルセットでしぼって、元々くびれている腰元がより色っぽく強調されていて、思わず視線は釘づけにされてしまう。
機能性を無視し完全に男を悦ばせ、着けている女性自身も性的な気分を高めるためだけのデザインだった。
こんなスケベな衣装を、ルーシアが着ているというのが意外で、優斗は目を丸くする。
「……これ? こういうのを着ると、夫が喜ぶと聞いたから……こんな布切れにそんな効果があるのか不思議だったけど……」
そう言ってルーシアは自分を食い入るように見つめてくる優斗のほうを眺め、なるほどと言いたげに頷く。
「大正解だったようだ……」
ルーシアはベッドに上がってくると、膝立ちになって美しい身体を見せつけるように背すじを伸ばした。
しなやかで引き締まった肢体は女性らしく、それでいてアンバランスなサイズを誇る巨乳がこれでもかと目の前に突き出される。
元々美人で、エロい身体つきをしているルーシアが、こんなスケベな格好をしているおかげで普段以上に興奮をかき立てられてしまう。
「すごくエロい……んですけど……どうしたんですか、それ……」
「これか? 店長がくれた。あっちの世界では娼婦が着る服だが……こっちでは男に人気があるらしいけど、どう?」
そう言ってルーシアは片腕で胸を抱くように寄せ上げた。深く刻まれていた乳の谷間がさらに深くなり、褐色の肌に白いドレスというギャップが艶美な魅力を引き立てる。
「すごくいいです……最高です」
「本当? ならよかった。やっぱ店長に相談してよかった」
「……相談って何をですか?」
「夫の悦ばせ方。あっちは先輩だから」
ルーシアと同じくこっちの世界の男性と結婚したという知り合いだ。そんな異世界婚の先輩妻に性行為について相談したらしい。
「なんて言われたんですか?」
「こういうエッチな格好で可愛く迫ればイチコロだって……」
「……大正解です、それ」
見た目の直接的なエロさはもちろんのこと、彼女が自分を悦ばせようとしてあれこれ考えてくれていたことが優斗の心を揺すぶる。
性行為は子作り目的のものとして作業的に済ませる感じだっただけに、彼女の気遣いはとても嬉しかった。おかげで股間は熱く、すでに逸物は硬くなっている。
「じゃあ……さっそく……」
優斗は生唾を呑み込み、ゆっくりスケベ衣装で彩らせた巨乳へ手を伸ばしていく。
いつもだったら好きなように、というか興味なさげにジッとしているだけのルーシアだが今日は違った。
「いや、今日は私に任せて欲しい。ちょっと仰向けに寝て」
「え? ああ、はい……」
「教わったのは衣装だけじゃないから。やり方もばっちりだ……」
鼻息荒く妙に自信ありげなルーシア。セクシーな衣装の効果が絶大だったので、店長のアドバイスは正しかったと確信を得たようだ。
「わかりました。じゃあ……これでいいですか?」
そこまで言うなら任せてみようと思い、優斗は言われた通りベッドに寝転ぶ。
「うん、それでいいよ。よし、次は服を脱がせてやればいいんだね……」
ルーシアは頷くと、新しく仕入れた情報を復唱して確認している。セックスのとき彼女のほうからなにかしてくれることが珍しいので、そんな仕草すら新鮮で期待に心が踊った。
「脱がせるから……ちょっと腰を浮かせて」
「はい。わかりました」
「ンっ……えっ、なんだもう勃起してるの?」
下着を脱がすと勢いよく肉棒が飛び出してくる。すでに硬く反り返るペニスを見て、ルーシアは少し驚いたように目を見開いていた。
「ルーシアさんがエロい格好で誘ってくるから、当然ですよ」
「まあ……そのために用意したわけだし、問題はないけど……」
これからセックスをするわけだから、勃起しているほうがいいに決まっている。ルーシアは納得したように頷き、勃起したペニスへそっと手を伸ばす。
「うっ、あぁっ……」
温かくすべすべした指先が触れた瞬間、思わず腰が震えた。情けない声を上げる優斗を見て、ルーシアもすぐ手を引く。
「え? い、痛かったか……? ごめん……」
「い、いやいや……痛くないです。ちょっと驚いただけで……」
「そうか。じゃあ、触ってもいい?」
優斗が首を縦に振ると、ルーシアは先ほどよりゆっくり優しく肉棒を撫でてくる。
「くっ……」
「すごい……本当にガチガチになってる……」
ルーシアはペニスを撫でながら感嘆のため息をもらす。
以前は裸や性器を見ても見られても大して興味なさげだったのに、ヒクつく肉棒の形を確認するように先っぽから根元まで指先でなぞっていく。
「それに、なんか動いてて……不思議な感じ……」
指で感触を確かめた後、今度は突っついて振り子のように跳ね回る肉棒を見て、感心したように頷いている。
まったく興味がないという態度を取られるより全然嬉しいが、なんだかおもちゃにされているようで恥ずかしい。
「あの……そろそろ……」
「ん? ああ、そうだな。そろそろ始めるか……」
ルーシアはまず自らの秘裂を覆う純白のショーツを脱ぎ捨て、肉棒の根元を握り直すとドレスの裾をひるがえしながら優斗の股間に跨ってきた。腰の位置を調整し、ペニスの先端を自分のワレメへ導いていく。そしてゆっくりと腰を沈めてくる。
「ちゃんと気持ちよくしてあげるから……待ってて、よ……んっ、ンンっ……!」
腫れ上がった亀頭が生温かい粘膜に触れる。
始めは先っぽだけだったが、ルーシアがじわじわ腰を沈めていくと、竿の先端から膣穴へ呑み込まれていった。
「く、あぁっ! あっ……ああっ……」
自分だけしか侵入を許していないルーシアの膣。結婚してから何度も何度も貫き、膣内に精を放ってきた膣穴だが、相変わらず狭くて締めつけが心地いい。
飽きるどころか、身体を重ねるたびに馴染んできている気がして、ますます彼女とのセックスに溺れていく。
「き、気持ちいい、です……ルーシアさん……」
「まだ、少し挿入れただけなのに? んっ……よし、これで全部……」
褐色のヒップが優斗の股間にぺたんと密着する。
同時に反り返る肉棒は根元までずっぷりルーシアの膣穴に包み込まれてしまう。しかもその様子がばっちり見えるせいで余計に興奮する。
視覚的な刺激に反応していきり勃つ竿全体に、柔らかくて愛液でヌメる膣壁が絡みつき、とろけるような快感が股間に広がっていく。
「すごいです……ちんこが溶けちゃいそうです……」
「大袈裟だな。でも、それだけ悦んでもらえると、私も嬉しい……かな……」
挿入しただけで身もだえしている優斗を見下ろしながら、ルーシアはふっと表情をほころばせる。
その優しい表情を見ていると、こちらも自然に幸せな気分になってしまう。
初めから嫌われているのではなく、単純に優斗個人に興味がないだけ。それはわかっていたが、やっぱりさみしかった。
そんなルーシアも最近は少しずつ変化を見せていたが、今日は別人のように積極的だ。
「ほら、見て……ユウトのペニスが私の膣に挿入ってる……」
騎乗位で繋がるルーシアは上体を反らして腰を浮かせ、結合部を見せつけてきた。
白いドレスの裾が左右に広がり、褐色の太ももが優斗の股間を挟んでいる。
愛液で濡れている陰毛に縁取られたワレメが肉棒で奥深くまで貫かれているのがよくわかる。ルーシアとひとつになっているところをしっかり目でも確認し、胸の昂ぶりはより大きくなっていく。
「はい……見えます……ルーシアさんも、見えてますか?」
「もちろん。こっちからも見える……」
そう言ってルーシアは視線を落とし、互いの股間を覗き込む。
長く艶やかな髪が背中から肩を撫でるようにして前方に流れ、褐色の巨乳がむにゅっと柔らかそうに弾む。
彼女のそんな仕草ひとつひとつを見ても、どれも興奮をかき立てられるものばかり。
「ンっ……い、今、膣内でビクっていった……ね……」
優斗の興奮具合を表すようにルーシアの膣内で肉棒が力強くヒクつく。それに反応して膣壁もうねり、精を搾り取ろうと絡みついてきた。
おかげで挿入しているだけで、すでに射精欲がじわじわ膨張してくる。
「ルーシアさんの膣内が気持ちいいから、です……」
「それはいいけど……本番はこれからだよ……ンっ、んっんっ……」
ルーシアは両膝を立ててガニ股になると、ゆっくり腰を振り上げていった。
まるでペニスの表面を削るように膣粘膜が根元から先端へかけて擦っていき、股間へ甘い痺れが流れ込んでくる。
「くっ……はぁっ……い、いきなり動かないで、ください……」
「これくらいで、なにを言ってる……まだ軽く動いただけ……」
そう言ってルーシアは両脚で踏ん張り、胸に負けず豊満なヒップを上下させた。
ぎこちない動きながら、コルセットでいつも以上にくびれた腰が官能的な律動を刻み、優斗のペニスは心地いい粘膜で扱き上げられる。
「はっ、あうっ……! くっ、うぅっ……どうだ、こんな感じで……気持ちいい?」
「めちゃくちゃ気持ちいいですよ……」
「そうか……出そうになったら、出していいから……ンンっ……」
穴に突っ込んだらさっさと出す。初めてセックスをしたときから、ずっと言っているルーシアのセリフ。しかし今日はその言葉から優斗への気遣いを感じる。
「僕だけじゃなくて……ルーシアさんも気持ちよくなって欲しいですから」
「いつもそう、ユウトは……でも、お互いに感じているほうが、妊娠しやすいとも聞いたから……そうしたほうがいいんだろうな……」
「は、はい……! そうです、一緒に気持ちよくなりましょう!」
優斗から一方的な愛情をぶつけるセックスではなく、お互いに相手を気持ちよくさせたいと思っている。それが嬉しくて、優斗の胸は甘酸っぱい感情で満たされていく。
「くっ、はっうっ……ま、また、ヒクヒクいってる……」
いつもクールなルーシアだが先ほどから眉尻が下がり気味で、腰を振るたびに身体を震わせている。
しかも半開きになった唇からは、小さく息が漏れていた。
「はぁ……簡単だと、思ってたけど……なんだか、どんどんやりづらくなって、る……」
最初は難なく腰を上下させていたルーシア。しかし回数を重ねるにつれて慣れていくどころか、リズムは乱れていく一方だった。
「挿入したら……だんだん、腰の動きを強くしていくだけって……聞いたけど、これでは上手くできない、じゃないか……んっ……くっ、くうっ……」
初めて味わう騎乗位という体位も関係しているのか、ペニスに深々と膣奥を貫かれる刺激に翻弄され、ルーシアの動きはついに止まってしまう。
「だ、大丈夫ですか?」
「もちろん、これくらい……たいしたことない……足腰は鍛えているから……」
「あの……僕も動いていいですか?」
「いや、今日は私に任せて……ユウトはジッとしてていいから……」
そう言ってヒップを再度振り上げるルーシアだったが、数回上下させただけでまた優斗の股間の上にへたり込んでしまう。
「くっ……なぜ……こ、腰に力が入らない……」
今までセックスをするときは、完全に受け身だったルーシア。積極的に迫ってきたが、やはり上手くいかないようだ。
「それって……ルーシアさんも、気持ちいいってことです……よね?」
「そうだね。こんなこと普段はないから……そういうことだと思う……」
照れているのか、珍しく少し回りくどい言い回しだった。
それでもルーシアが自分とのセックスで感じていることをはっきり認めている。
しかも淡々としているわけではなく、恥ずかしそうに頬を染めながら。それが男心をくすぐり興奮は一気に昂ぶり、今すぐ転げまわりたくなってしまう。
「ルーシアさんも気持ちいいなら、僕も嬉しいです」
「それはいいことだけど……今日はそうじゃないんだ……私がユウトを気持ちよくしてあげたいから……ふぅ、んっ……あっ、あぁっ……」
あくまでも自分が動いて、優斗を悦ばせてやりたいらしい。ルーシアは両膝に手を当てて身体を支えながら、重たげにヒップを揺らめかせていく。そして邪魔に思ったのか、ウエストを締めつけていたコルセットもはずしてしまう。
先ほどよりかなりゆっくりした動きだが、それでも膣穴と擦れ合うペニスには十分すぎるほどの快感が流れ込んでくる。
「はぁ、ンっ、んんっ……こ、この体勢だと……奥まで、届いて……感じすぎてしまう……でもこれじゃないと、私が自由に動きにくいから……」
快感が強くなりすぎないよう慎重に腰を動かすルーシア。
しかし加減しすぎて優斗からするととろ火であぶられているような、焦らされているような感覚になる。
いつまでたっても、ルーシアの腰使いは一定のまま。この緩やかな動きでも、気持ちいいことに間違いないが、若い牡の身体はもっと強い快感を求め始めていた。
「ルーシアさん、もう少し強くというか……ガンガン動いてもらえると……」
「も、もっと? これ以上、強くすると私が……いや、わかった……」
優斗の希望に応えようと、ルーシアは少し腰を強く打ちつけてくる。その反動で褐色の巨乳がゴムボールみたいにぷるぷると揺れ弾む。
「ひうっ! くっ、はぁぁ……や、やはり……刺激が、強い……」
口を硬く結んで声を抑え、垂直に突き刺さるペニスの挿入感に耐えながらルーシアは褐色のヒップを躍らせる。
ぐちゅぐちゅと濡れた音をかき鳴らし、膣の中を肉棒が出たり入ったり繰り返す。
そうやっているうちにたぷたぷ波打っていたおっぱいが、胸布から勢いよく飛び出してきた。しかも露わになった先端には、白い液体が滲んでいる。
白い滴は小麦色の肌の上を伝い、下腹部のほうへ流れ落ちていった。
「ルーシアさん、ミルクが……」
「あ、あぁ……さっきから胸が火照ってたんだけど……んっ、ふぅっ……」
胸に直接触れていないのに、セックスの快感と刺激だけで射乳しているようだ。
それだけ感じてくれている証拠でもあるので、優斗としては単純に視覚的な興奮を得るだけでなく嬉しくもなる。
「このまま動いていると……母乳がかかってしまいそうだけど……」
「全然大丈夫です。むしろ興奮します」
「そうか……ユウトはそう言うと思った。じゃあ、続けるから……んんっ……」
嬉しそうに微笑むと、ルーシアはミルクが溢れる巨乳を揺らして腰を打ちつけてきた。
相変わらず温かくて柔らかい膣粘膜が肉棒全体を包み込むようにして擦れ合い、心地いい圧迫感を与えてくれる。
この続きは、1月17日発売のぷちぱら文庫creative『孤高のダークエルフ嫁といちゃらぶ妊活みるくライフ』でお楽しみください!!
(C)MISORA KANZAKI/RYUUSHI TAJIMA
真夜中の暗い道をひとり歩き、帰途につく優斗。
生活のリズムがずれて体力的にキツいのもあるが、一番の弊害はルーシアと一緒に過ごす時間がないことだ。
優斗が帰宅したころには寝ているし、昼過ぎに起きると彼女はもう出勤している。
完全にすれ違いになってしまい、正直を言うと結構さみしい。しかしルーシアは特に気にした様子もなく、いつも通り生活しているようだ。
だからと言って仕事と家庭のどっちが大切なのかと迫られても困ってしまうので、贅沢な悩みかもしれない。
それでもまったくさみしがってくれないというのも切ない。
「あれ? 明かりがついてる……」
そんなことを考えながら部屋に帰ってきた。
いつもだったら電気は消えているが、今日は窓から明かりが漏れている。ルーシアが起きているのだろうか。
「ただいま……」
鍵を開けてドアを引く。玄関に入り靴を脱いでいると、部屋の奥からパタパタと足音が聞こえてきた。
「……おかえり、ユウト」
「あ、ルーシアさん……起きてたんですか?」
もしかしたら照明を消し忘れて寝ているのかと思ったが、ルーシアはちゃんと起きていたようだ。しかも優斗を出迎えてくれる。
帰宅時に、彼女が玄関までやって来てくれたのはこれが初めてだ。
「まあ。たまにはユウトが帰ってくるまで起きてようと思って」
そう言って長い髪を手で払うルーシア。心なしか頬が赤いような気がする。
久しぶりに会話をした彼女は、いつものようにすましているが優しい声色だった。
「…………」
嬉しさと戸惑いが入り混じり、ぽかんと彼女の顔を見つめる。
ルーシアはもう風呂に入ったようで、髪はしっとりと艶を帯び、Tシャツとショートパンツというラフな格好だった。
ランウェイを歩くモデルのようにスタイルが良く、しなやかで長い手足と、くびれた腰が本当に美しい。
そんなモデル体型でありながら、重量感たっぷりの巨乳のギャップが堪らなく男心をくすぐる。ブラをしていないのか、大きく膨らんだ双丘の頂点にはふたつのポッチが浮かび上がっていた。
惚気と言われても仕方ないが、相変わらず美人のルーシアに見とれてしまう。
「……なんだ、そんな呆けた顔をして」
ボーっとしたままの優斗を見て、ルーシアは不思議そうに首を傾げる。彼女の声を聞き、我に返った優斗は慌てて取り繕う。
「え、いやっ……ルーシアさんが起きててくれるなんて思わなくて、ちょっと驚いて」
「べつに妻が夫を出迎えただけ。驚くようなことじゃないでしょう?」
「それは、まあ……そう、なんですけど……」
今までそれをしてくれなかったから驚いているわけだが、これ以上追及するのは野暮というものだろう。それにこうやって出迎えてくれたのは素直に嬉しい。
「でも、うん……ありがとうございます」
「な、なに、急に……普通のことだって言ったでしょう。大したことしたわけじゃない」
「それでもですよ。帰ってきたとき、ひとりだとさみしいですけど……こうやってルーシアさんが出迎えてくれると、とっても嬉しいですから」
靴を脱ぎながら、素直に感謝の気持ちを伝える。すると今度はルーシアがジッと優斗の顔を見つめてきた。
「ど、どうしたんですか……?」
「……うん、まあ、そうだね……」
視線が合うとスッと横を向いてしまうルーシア。しかしなにか言いたげに、またこちらに向き直る。いつも淡々と話す彼女にしては歯切れが悪く珍しい。
「わ、私も……ユウトが出迎えてくれると、嬉しかった……だから、いつもありがとう」
「えっ……」
やっと口を開いたルーシアの頬は、褐色の肌なのにはっきりわかるほど赤く染まっていた。思わぬ言葉をかけられた優斗はジッと彼女の顔を見つめてしまう。
「そんなにジロジロ見ないで……それより、早く食事にしよう……!」
「あれ? まだ食べてないんですか?」
「ユウトが帰ってくるのを待ってた。ひとりじゃ味気ないし」
今日は寝ずに待っていただけでなく、ご飯も食べていないそうだ。久しぶりに一緒に晩御飯だと思うと嬉しくなり、優斗の胸は甘酸っぱい感情で満たされてくる。
「そうですね、早く食べましょう」
靴を脱いだ優斗が廊下を歩き出そうとしたとき、なぜかそれを阻むようにルーシアが目の前に立ちはだかった。
「その前に……帰ってきたら、やることがあるでしょう?」
「や、やること……ですか?」
「そうだ。妻が出迎えてるんだから……ほら、こっちでは常識だって聞いた……」
ルーシアは優斗の真正面に立ち、なにかを訴えるように顔を近づけてくる。
今日のルーシアは少し変というか、雰囲気が違う。ただの気まぐれでなにかをするような人ではないので、ちゃんとなにか意思を持っているのだろう。
彼女がなにを求めているのか、必死に考える優斗。なかなか気づいてくれない夫を見て、ルーシアは痺れを切らしたように息を吐く。
「はぁ……まだわからないの? 仕方ない……おかえり、ユウト……」
そう彼女が言った次の瞬間、甘い髪の香りが強くなった。
「……ちゅっ」
唇に重なった柔らかい感触が去っていく。それは一瞬の出来事。
なにが起こったのか理解するのにしばらく時間がかかってしまった。そしてそれがおかえりのキスだったと気づいたとき、優斗は思わず驚きの声を上げる。
「え、ええっ……えええええっ!?」
「なんだ。そんな変な声出して……驚きすぎ……」
「い、いやいや……だって……いつも嫌がってたじゃないですか……キス……」
セックスのとき、キスをしようとしたら、性行為に必要ないと言っていたルーシア。
そんな彼女が自らキスをしてきたのだ。驚くなというほうが無理だろう。
「嫌なんて言ってない。ただ、必要ないと思ってただけで……今は必要だと思ったからした。それだけ……」
当たり前だろと言わんばかりにあっさり言い放つルーシア。どういう風のふきまわしなのかわからないが、彼女のほうからこうやって歩み寄ってきてくれたのが嬉しかった。
「じゃあ……あの、もう一回いいですか?」
「なに? またやるの? まあ、いいけど……」
「あ、今度は僕から……ただいま、ルーシアさん……」
目の前に立っているダークエルフ妻の肩に手を当てて、ゆっくり首を伸ばす。顔を近づけていくと視線が合うが、目を見開きジッとこちらを見つめてくるルーシア。
結局、恥ずかしさに耐え切れなくなり優斗のほうが目を閉じてしまう。そのまま唇は先ほど感じた瑞々しく柔らかい感触に重なった。
「ンっ……」
ルーシアの唇から小さく声がもれる。
実際に唇同士が触れ合っていたのは、わずかな時間だったかもしれない。しかし感動的なキスはとても長く感じた。
「……もう、満足した?」
優斗が顔を離すと、いつものようにルーシアはクールな表情を浮かべている。
ただ頬はほんのり赤く染まっていて、照れ隠しですましているのかもしれない。そう思うと急に愛しさがこみ上げてくる。
「はい……でも、今だけです。だから、これから帰ってきたら毎日して欲しいです」
「毎日? 仕方ないな。夫がそう言うなら……応えてやるのが妻の務めか。あと、いってらっしゃいのキスもあると聞いたけど?」
「は、はい! あります! どっちもお願いします……!」
優斗が食い気味に頷くと、ルーシアはその勢いに驚きつつもしっかり頷いてくれた。
数日ぶりにふたりで遅めの夕食を済ませる。その後、ルーシアはちょうど発情期が始まったから今夜はセックスをしようと誘ってきた。
断る理由などなく、優斗は喜び勇んで風呂に入る。そして入れ替わりに軽くシャワーを浴びてきたルーシアが寝室にやって来た。
「あっ……それ……」
いつも風呂上がりはTシャツとショートパンツというラフな格好の彼女。しかし今日はレースとフリルを使用した白いドレスのような衣装を身にまとっていた。
腕や太ももはもとより、胸元も股間も大胆に晒している。さらに腰をコルセットでしぼって、元々くびれている腰元がより色っぽく強調されていて、思わず視線は釘づけにされてしまう。
機能性を無視し完全に男を悦ばせ、着けている女性自身も性的な気分を高めるためだけのデザインだった。
こんなスケベな衣装を、ルーシアが着ているというのが意外で、優斗は目を丸くする。
「……これ? こういうのを着ると、夫が喜ぶと聞いたから……こんな布切れにそんな効果があるのか不思議だったけど……」
そう言ってルーシアは自分を食い入るように見つめてくる優斗のほうを眺め、なるほどと言いたげに頷く。
「大正解だったようだ……」
ルーシアはベッドに上がってくると、膝立ちになって美しい身体を見せつけるように背すじを伸ばした。
しなやかで引き締まった肢体は女性らしく、それでいてアンバランスなサイズを誇る巨乳がこれでもかと目の前に突き出される。
元々美人で、エロい身体つきをしているルーシアが、こんなスケベな格好をしているおかげで普段以上に興奮をかき立てられてしまう。
「すごくエロい……んですけど……どうしたんですか、それ……」
「これか? 店長がくれた。あっちの世界では娼婦が着る服だが……こっちでは男に人気があるらしいけど、どう?」
そう言ってルーシアは片腕で胸を抱くように寄せ上げた。深く刻まれていた乳の谷間がさらに深くなり、褐色の肌に白いドレスというギャップが艶美な魅力を引き立てる。
「すごくいいです……最高です」
「本当? ならよかった。やっぱ店長に相談してよかった」
「……相談って何をですか?」
「夫の悦ばせ方。あっちは先輩だから」
ルーシアと同じくこっちの世界の男性と結婚したという知り合いだ。そんな異世界婚の先輩妻に性行為について相談したらしい。
「なんて言われたんですか?」
「こういうエッチな格好で可愛く迫ればイチコロだって……」
「……大正解です、それ」
見た目の直接的なエロさはもちろんのこと、彼女が自分を悦ばせようとしてあれこれ考えてくれていたことが優斗の心を揺すぶる。
性行為は子作り目的のものとして作業的に済ませる感じだっただけに、彼女の気遣いはとても嬉しかった。おかげで股間は熱く、すでに逸物は硬くなっている。
「じゃあ……さっそく……」
優斗は生唾を呑み込み、ゆっくりスケベ衣装で彩らせた巨乳へ手を伸ばしていく。
いつもだったら好きなように、というか興味なさげにジッとしているだけのルーシアだが今日は違った。
「いや、今日は私に任せて欲しい。ちょっと仰向けに寝て」
「え? ああ、はい……」
「教わったのは衣装だけじゃないから。やり方もばっちりだ……」
鼻息荒く妙に自信ありげなルーシア。セクシーな衣装の効果が絶大だったので、店長のアドバイスは正しかったと確信を得たようだ。
「わかりました。じゃあ……これでいいですか?」
そこまで言うなら任せてみようと思い、優斗は言われた通りベッドに寝転ぶ。
「うん、それでいいよ。よし、次は服を脱がせてやればいいんだね……」
ルーシアは頷くと、新しく仕入れた情報を復唱して確認している。セックスのとき彼女のほうからなにかしてくれることが珍しいので、そんな仕草すら新鮮で期待に心が踊った。
「脱がせるから……ちょっと腰を浮かせて」
「はい。わかりました」
「ンっ……えっ、なんだもう勃起してるの?」
下着を脱がすと勢いよく肉棒が飛び出してくる。すでに硬く反り返るペニスを見て、ルーシアは少し驚いたように目を見開いていた。
「ルーシアさんがエロい格好で誘ってくるから、当然ですよ」
「まあ……そのために用意したわけだし、問題はないけど……」
これからセックスをするわけだから、勃起しているほうがいいに決まっている。ルーシアは納得したように頷き、勃起したペニスへそっと手を伸ばす。
「うっ、あぁっ……」
温かくすべすべした指先が触れた瞬間、思わず腰が震えた。情けない声を上げる優斗を見て、ルーシアもすぐ手を引く。
「え? い、痛かったか……? ごめん……」
「い、いやいや……痛くないです。ちょっと驚いただけで……」
「そうか。じゃあ、触ってもいい?」
優斗が首を縦に振ると、ルーシアは先ほどよりゆっくり優しく肉棒を撫でてくる。
「くっ……」
「すごい……本当にガチガチになってる……」
ルーシアはペニスを撫でながら感嘆のため息をもらす。
以前は裸や性器を見ても見られても大して興味なさげだったのに、ヒクつく肉棒の形を確認するように先っぽから根元まで指先でなぞっていく。
「それに、なんか動いてて……不思議な感じ……」
指で感触を確かめた後、今度は突っついて振り子のように跳ね回る肉棒を見て、感心したように頷いている。
まったく興味がないという態度を取られるより全然嬉しいが、なんだかおもちゃにされているようで恥ずかしい。
「あの……そろそろ……」
「ん? ああ、そうだな。そろそろ始めるか……」
ルーシアはまず自らの秘裂を覆う純白のショーツを脱ぎ捨て、肉棒の根元を握り直すとドレスの裾をひるがえしながら優斗の股間に跨ってきた。腰の位置を調整し、ペニスの先端を自分のワレメへ導いていく。そしてゆっくりと腰を沈めてくる。
「ちゃんと気持ちよくしてあげるから……待ってて、よ……んっ、ンンっ……!」
腫れ上がった亀頭が生温かい粘膜に触れる。
始めは先っぽだけだったが、ルーシアがじわじわ腰を沈めていくと、竿の先端から膣穴へ呑み込まれていった。
「く、あぁっ! あっ……ああっ……」
自分だけしか侵入を許していないルーシアの膣。結婚してから何度も何度も貫き、膣内に精を放ってきた膣穴だが、相変わらず狭くて締めつけが心地いい。
飽きるどころか、身体を重ねるたびに馴染んできている気がして、ますます彼女とのセックスに溺れていく。
「き、気持ちいい、です……ルーシアさん……」
「まだ、少し挿入れただけなのに? んっ……よし、これで全部……」
褐色のヒップが優斗の股間にぺたんと密着する。
同時に反り返る肉棒は根元までずっぷりルーシアの膣穴に包み込まれてしまう。しかもその様子がばっちり見えるせいで余計に興奮する。
視覚的な刺激に反応していきり勃つ竿全体に、柔らかくて愛液でヌメる膣壁が絡みつき、とろけるような快感が股間に広がっていく。
「すごいです……ちんこが溶けちゃいそうです……」
「大袈裟だな。でも、それだけ悦んでもらえると、私も嬉しい……かな……」
挿入しただけで身もだえしている優斗を見下ろしながら、ルーシアはふっと表情をほころばせる。
その優しい表情を見ていると、こちらも自然に幸せな気分になってしまう。
初めから嫌われているのではなく、単純に優斗個人に興味がないだけ。それはわかっていたが、やっぱりさみしかった。
そんなルーシアも最近は少しずつ変化を見せていたが、今日は別人のように積極的だ。
「ほら、見て……ユウトのペニスが私の膣に挿入ってる……」
騎乗位で繋がるルーシアは上体を反らして腰を浮かせ、結合部を見せつけてきた。
白いドレスの裾が左右に広がり、褐色の太ももが優斗の股間を挟んでいる。
愛液で濡れている陰毛に縁取られたワレメが肉棒で奥深くまで貫かれているのがよくわかる。ルーシアとひとつになっているところをしっかり目でも確認し、胸の昂ぶりはより大きくなっていく。
「はい……見えます……ルーシアさんも、見えてますか?」
「もちろん。こっちからも見える……」
そう言ってルーシアは視線を落とし、互いの股間を覗き込む。
長く艶やかな髪が背中から肩を撫でるようにして前方に流れ、褐色の巨乳がむにゅっと柔らかそうに弾む。
彼女のそんな仕草ひとつひとつを見ても、どれも興奮をかき立てられるものばかり。
「ンっ……い、今、膣内でビクっていった……ね……」
優斗の興奮具合を表すようにルーシアの膣内で肉棒が力強くヒクつく。それに反応して膣壁もうねり、精を搾り取ろうと絡みついてきた。
おかげで挿入しているだけで、すでに射精欲がじわじわ膨張してくる。
「ルーシアさんの膣内が気持ちいいから、です……」
「それはいいけど……本番はこれからだよ……ンっ、んっんっ……」
ルーシアは両膝を立ててガニ股になると、ゆっくり腰を振り上げていった。
まるでペニスの表面を削るように膣粘膜が根元から先端へかけて擦っていき、股間へ甘い痺れが流れ込んでくる。
「くっ……はぁっ……い、いきなり動かないで、ください……」
「これくらいで、なにを言ってる……まだ軽く動いただけ……」
そう言ってルーシアは両脚で踏ん張り、胸に負けず豊満なヒップを上下させた。
ぎこちない動きながら、コルセットでいつも以上にくびれた腰が官能的な律動を刻み、優斗のペニスは心地いい粘膜で扱き上げられる。
「はっ、あうっ……! くっ、うぅっ……どうだ、こんな感じで……気持ちいい?」
「めちゃくちゃ気持ちいいですよ……」
「そうか……出そうになったら、出していいから……ンンっ……」
穴に突っ込んだらさっさと出す。初めてセックスをしたときから、ずっと言っているルーシアのセリフ。しかし今日はその言葉から優斗への気遣いを感じる。
「僕だけじゃなくて……ルーシアさんも気持ちよくなって欲しいですから」
「いつもそう、ユウトは……でも、お互いに感じているほうが、妊娠しやすいとも聞いたから……そうしたほうがいいんだろうな……」
「は、はい……! そうです、一緒に気持ちよくなりましょう!」
優斗から一方的な愛情をぶつけるセックスではなく、お互いに相手を気持ちよくさせたいと思っている。それが嬉しくて、優斗の胸は甘酸っぱい感情で満たされていく。
「くっ、はっうっ……ま、また、ヒクヒクいってる……」
いつもクールなルーシアだが先ほどから眉尻が下がり気味で、腰を振るたびに身体を震わせている。
しかも半開きになった唇からは、小さく息が漏れていた。
「はぁ……簡単だと、思ってたけど……なんだか、どんどんやりづらくなって、る……」
最初は難なく腰を上下させていたルーシア。しかし回数を重ねるにつれて慣れていくどころか、リズムは乱れていく一方だった。
「挿入したら……だんだん、腰の動きを強くしていくだけって……聞いたけど、これでは上手くできない、じゃないか……んっ……くっ、くうっ……」
初めて味わう騎乗位という体位も関係しているのか、ペニスに深々と膣奥を貫かれる刺激に翻弄され、ルーシアの動きはついに止まってしまう。
「だ、大丈夫ですか?」
「もちろん、これくらい……たいしたことない……足腰は鍛えているから……」
「あの……僕も動いていいですか?」
「いや、今日は私に任せて……ユウトはジッとしてていいから……」
そう言ってヒップを再度振り上げるルーシアだったが、数回上下させただけでまた優斗の股間の上にへたり込んでしまう。
「くっ……なぜ……こ、腰に力が入らない……」
今までセックスをするときは、完全に受け身だったルーシア。積極的に迫ってきたが、やはり上手くいかないようだ。
「それって……ルーシアさんも、気持ちいいってことです……よね?」
「そうだね。こんなこと普段はないから……そういうことだと思う……」
照れているのか、珍しく少し回りくどい言い回しだった。
それでもルーシアが自分とのセックスで感じていることをはっきり認めている。
しかも淡々としているわけではなく、恥ずかしそうに頬を染めながら。それが男心をくすぐり興奮は一気に昂ぶり、今すぐ転げまわりたくなってしまう。
「ルーシアさんも気持ちいいなら、僕も嬉しいです」
「それはいいことだけど……今日はそうじゃないんだ……私がユウトを気持ちよくしてあげたいから……ふぅ、んっ……あっ、あぁっ……」
あくまでも自分が動いて、優斗を悦ばせてやりたいらしい。ルーシアは両膝に手を当てて身体を支えながら、重たげにヒップを揺らめかせていく。そして邪魔に思ったのか、ウエストを締めつけていたコルセットもはずしてしまう。
先ほどよりかなりゆっくりした動きだが、それでも膣穴と擦れ合うペニスには十分すぎるほどの快感が流れ込んでくる。
「はぁ、ンっ、んんっ……こ、この体勢だと……奥まで、届いて……感じすぎてしまう……でもこれじゃないと、私が自由に動きにくいから……」
快感が強くなりすぎないよう慎重に腰を動かすルーシア。
しかし加減しすぎて優斗からするととろ火であぶられているような、焦らされているような感覚になる。
いつまでたっても、ルーシアの腰使いは一定のまま。この緩やかな動きでも、気持ちいいことに間違いないが、若い牡の身体はもっと強い快感を求め始めていた。
「ルーシアさん、もう少し強くというか……ガンガン動いてもらえると……」
「も、もっと? これ以上、強くすると私が……いや、わかった……」
優斗の希望に応えようと、ルーシアは少し腰を強く打ちつけてくる。その反動で褐色の巨乳がゴムボールみたいにぷるぷると揺れ弾む。
「ひうっ! くっ、はぁぁ……や、やはり……刺激が、強い……」
口を硬く結んで声を抑え、垂直に突き刺さるペニスの挿入感に耐えながらルーシアは褐色のヒップを躍らせる。
ぐちゅぐちゅと濡れた音をかき鳴らし、膣の中を肉棒が出たり入ったり繰り返す。
そうやっているうちにたぷたぷ波打っていたおっぱいが、胸布から勢いよく飛び出してきた。しかも露わになった先端には、白い液体が滲んでいる。
白い滴は小麦色の肌の上を伝い、下腹部のほうへ流れ落ちていった。
「ルーシアさん、ミルクが……」
「あ、あぁ……さっきから胸が火照ってたんだけど……んっ、ふぅっ……」
胸に直接触れていないのに、セックスの快感と刺激だけで射乳しているようだ。
それだけ感じてくれている証拠でもあるので、優斗としては単純に視覚的な興奮を得るだけでなく嬉しくもなる。
「このまま動いていると……母乳がかかってしまいそうだけど……」
「全然大丈夫です。むしろ興奮します」
「そうか……ユウトはそう言うと思った。じゃあ、続けるから……んんっ……」
嬉しそうに微笑むと、ルーシアはミルクが溢れる巨乳を揺らして腰を打ちつけてきた。
相変わらず温かくて柔らかい膣粘膜が肉棒全体を包み込むようにして擦れ合い、心地いい圧迫感を与えてくれる。
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(C)MISORA KANZAKI/RYUUSHI TAJIMA