屈辱2
2019年6月28日
オトナ文庫
著:雑賀匡
画:水島☆多也
原作:BISHOP
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女子学生たちから屈辱的な扱いを受けていた凡庸な教師が
封印された暴虐的な本性を蘇らせたとき、
なんの罪もない可憐な少女が毒牙にかかる!












 冴えない教師生活を送っているため、毎日が憂鬱であることに違いはない。
 だが、この日の雄吾は特に気分が優れなかった。昨夜に見た夢が、あまりにも生々しく、気持ちのよいものではなかったからだ。

「はぁ……まいったな」

 授業を終えたばかりの放課後。
 他の教師がほとんど立ち入ることのない体育教官室で、雄吾は人知れず溜め息を吐く。

「まさか、あんな夢を見るなんてなぁ」

 窓から入る午後の穏やかな陽射しとは対照的に──淫欲にまみれきった夢だった。
 ……目の前でひとりの少女が犯されていた。
 太い男性器で秘裂を貫かれ、破瓜の血を流しながら苦痛に顔を歪めている。
 まるで強姦を題材にしたアダルトビデオのような内容だ。しかも、少女の純潔を無理やり奪い、陵辱し、欲望のままに滾る劣情をぶつけていたのは──雄吾自身だった。
 卑劣で残酷な行為。
 それでも、あふれ出してくる喜悦を抑えることができなかった。
 驚くほどの充実感が全身を包んでいた。
 まるでそれが当然であり、本来あるべきことのように。自分のすべてが満たされているような──そんな清々しささえ感じていた。

『いやっ! もう許して……これ以上は……あああっ!』
『やめるわけないだろう! おまえはこれから俺のモノになるんだからなっ! いいか、今後は服従の気持ちを込めて、俺のことをこう呼ぶんだ』

 泣き叫びながら許しを請う少女に、容赦なく肉棒を打ち込みながら。
 雄吾は彼女に向けて宣言するように言い放つ。

『ご主人様……ってな』

 その言葉を口にした途端、それまでぼんやりと曖昧だった少女の顔がはっきりと見えた。
 苦痛の表情を浮かべていたのは──紗雪だった。

「……なんでかなぁ」

 やはり相当にストレスが溜まっているのだろうか。
 昨夜は就寝前に自慰をしたのだが、一発だけでは足りなかったのかもしれない。まさか、あんな夢を見るとは想像もしていなかった。

「もしかすると……あれは俺の憧れを体現したものなのかもな」

 夢の中の雄吾は現実と違って少女に対して強気であり、支配者の如く自信に満ちあふれた振る舞いをしていた。自分を侮り粗末に扱う女子学生たちに対して、ああいうことをしてやりたいという欲望が見せた夢なのだろうか。
 だとしても、どうしてその相手が紗雪なのか。
 少なくとも彼女に対しては、仕返ししてやりたいという気持ちなどなかった。

「それにしても『ご主人様』って……」

 夢の内容を振り返っていると、ふと昨日の保健室でのことを思い出した。
 紗雪が口にしていた「ご主人様」という言葉だ。

「あれがきっかけで、あんな夢を見たっていうのか?」

 もしそうだとしたら精神的に相当危なくなっているのでは──と自分自身が怖くなる。
 不意にノックの音が聞こえてきたのは、雄吾が大きく頭を横に振り、夢の内容を忘れてしまおうと努力していたときのことだ。
 返事をするよりも早く体育教官室のドアが開き──。
 立華とその取り巻きであるふたりの女子学生たちが、承諾もなく室内に入ってきた。

「な、なんだ……君たちは?」

 雄吾は思わず座っていた椅子から立ち上がった。
 本当は彼女たちの思惑など訊かずとも分かる。どうせなにか嫌がらせをするつもりなのだろうが、できることなら今回はなんとか回避したかった。
 今日は朝からずっとおかしな状態が続いている。
 この状態で立華たちからイジメを受けたら、本当にどうにかなってしまいそうだ。
 そんな雄吾の願いも虚しく、

「あら、他の先生たちいないみたいね」
「へえ……体育教官室って、ソファもあって過ごしやすそうだねー」
「ほんと、こんな男が使うなんてもったいないよ」

 彼女たちは無遠慮に室内を見まわしている。
 勝手に入るな、出て行けと言いたいところだが──やはり、どうしてもその想いを口にすることはできなかった。本当に自分が情けなく思えてしまう。

「ふふふ……そんな顔をしなくてもいいじゃないですか。私たち、先生に相談に乗ってもらいたくて、わざわざこんなところまでやってきたんですから」
「相談?」
「ええ。最近ってなにかと物騒でしょう? 痴漢や強盗、喧嘩、イジメ……私たち学生も、いつ暴漢に襲われるか分からないじゃないですか」

 学園で一番物騒な立華が、ぬけぬけとそんなことを言う。

「そこでお父様にお願いして、護身用に防犯グッズを買ってもらったんです。ほら、これ。強力な催涙スプレーなんですって」

 彼女はうしろ手に隠し持っていた缶を突きつけてきた。

「そ、そうか……確かに身を守るには最適かもしれないな」
「でも、どれくらいの効果があるのか分かりませんよね? 実際に使った場合、期待していたほどの効果がないと困りますから」

 ニヤリと笑う立華を見て、彼女がなにを意図しているのかを悟った。

「ま、まさか……それを俺に使おうなんて思ってないよな?」
「ふふふ」

 質問に答えず、立華はにんまりとした笑みを浮かべる。
 なんとかやめさせなければ──と思いつつも、雄吾は直接的な行動にでることができなかった。相手は非力な女子学生なのだ。取り上げようと思えば簡単にできる。
 そう思いながらも、雄吾がしたのは愛想笑いを浮かべることだった。

「ははは、冗談はやめてくれよ」

 立華に媚びながら内心で叫ぶ。
 ──違う、違う、違う!
 本当の自分はこんな男ではない。本当は──。

「ぎゃあああああっ!」

 自問自答を繰り返していた矢先、いきなりスプレーを吹きかけられた。

「その不愉快な顔を見せた罰です」

 クスクスと笑う立華に文句を言うどころではなかった。
 顔が焼けてしまったのかと思ったほどだ。目が開けられないほどの激痛に涙が止まらず、喉と鼻の奥を突き刺されたような──まるで地獄の苦しみだった。

「なに、この無様さ! 床でのたうちまわってるよ」
「きゃははは、めっちゃ足をバタバタさせて、超ウケるんですけどぉ」
「ふふふ、面白いものも見られたし、そろそろ行きましょうか」

 痛みに悶える雄吾を十分に堪能したのか、立華は笑い転げる取り巻きを促し、体育教官室から立ち去ろうとしている。
 目は見えないままだったが、離れていく足音でそれが分かった。
 ──俺をこんな目に遭わせて、さっさと逃げるつもりなのか。
 立華を相手に──しかも視界が塞がった状態ではなにもできないが、ここまでの仕打ちを受けると、さすがに怒りが込み上げてきた。

「ま、待てっ……待つんだっ!」

 思わず彼女たちに向けて叫んだ次の瞬間。

「……っ!?」
「え……身体が動かない……?」
「なによ、これ……どうなってるの?」

 どうやら本当に立ち止まったらしく、立華たちの戸惑うような声が聞こえてきた。
 今回はなにか言ってやらなければ気が済まない。そんな想いから咄嗟に呼び止めたが、目と喉の痛みが強すぎて、次の言葉が出てこなかった。
 それどころか、呼吸がままならないせいで意識が飛んでしまいそうになる。

「あ……う、動けるようになった」
「なんだったの……いまの?」
「は、早く行きましょうよ」

 困惑気味な会話を交わし、立華たちは今度こそ体育教官室から去って行った。

「……くそぉ、くそぉ!」

 ひとり残された雄吾は、治まらない苦痛に喚き続けるしかない。

「あいつら……よくもこんなことを……っ」

 床を這いずり、室内ある洗面台へと辿り着くと、大量の水で薬剤を洗い流す。
 それでなんとか目を開けられる程度には回復したが、痛みが治まることはなく、目の周辺は真っ赤に腫れ上がってしまっていた。
 しばらく安静にするしかない。
 冷やしたタオルを目の上に載せ、力なくソファに横たわった。

「いつか仕返ししてやる。俺の前にひれ伏せさせて……ううっ」

 ズキズキと目が痛むたびに、怒りとともに立華たちへの嗜虐的な欲求が高まっていく。
 だが、いまの雄吾にはそれを実現させることができない。
 女性に対して強く出ることができないせいで、数々の屈辱を受けながらも、女子学生に言われるがまま……されるがままだ。
 ──違うだろ、こんなのが俺じゃないはずだ!
 憤りで真っ白になった頭の中に、フラッシュバックのようになにかが浮かぶ。
 紗雪を欲望のままに犯していた夢のワンシーンだった。
 あんなふうに振る舞えたら、こんな情けない思いなどせずに済んだだろう。あんな小娘たちなど力尽くでねじ伏せ、好き放題に犯してやることができたはずだ。

「そうだ……あんなふうに……」

 目を閉じたままでいると、夢の中で味わった女を犯す興奮や充足感が蘇ってきた。
 彼女は苦悶の表情を浮かべて泣き叫んでいた。長い陵辱で汗にまみれた首すじからは、甘い女の体臭が立ち上り、それがまだ鼻腔の奥に残っているかのようで──。

「……匂い?」

 はたと気付く。
 夢の中で匂いなど感じただろうか。

「いや、違う。夢じゃ……ない?」

 彼女の怯えた表情だけではなく、音も、匂いも、味も、感触も。
 女を犯すときの感覚を──身体の五感を刺激するすべてを知っている気がした。
 あの光景は現実にあったことだ。
 実際に体験したことだ。

「……ぐぅ!?」

 頭だけではなく、胸までもがズキズキと疼き始めた。
 なにかが身体の奥から湧き上がってくる。

「そうだ……知っている。俺は知っているんだ!」

 女を辱め、跪かせる楽しさを。
 牝穴を強引に貫く心地よさを。
 そして、女を人形のように弄ぶことで得られる支配感を──。

「……思い出した」

 ソファの上で身体を起こし、ぽつりと呟くようにひとりごちる。
 立華たちが部屋を出ようとした際、雄吾が「待て」と叫んだことによって、彼女たちは一時的に足を止めたようだった。
 もちろん、呼び止めたからといって留まるような連中ではない。

「あれは……俺がやったんだな」

 咄嗟に「待て」と強く念じたため、立華たちは足を止めた。
 本人たちの意思とは関係なく、その身体は雄吾によって「操られて」いたのである。

「そうだよ、俺は『そういうこと』ができる人間だったじゃないか」

 他人の身体を自由に操る──そんな漫画のような能力を持っていた。以前は、その力を使って自分の思うがままに生きていたのだ。
 次々と蘇ってくる記憶の断片が、雄吾のすべてを書き換えていく。
 自分が自分でなくなってしまうような感覚なのに、不安や不快さはまったくなかった。
 むしろ、ずっとつきまとっていた違和感が、ことごとく身体から剥がれ落ちていくかのようであり──非常に爽快な気分だった。

「はははっ! そうだよ、これが本当の俺なんだ!」

 雄吾はひとり高らかな声を上げて笑い続けた。



 それから──どれくらい経った頃だろうか。

「先生、もう遅い時間ですよ……起きてください」

 近くから聞こえてくる落ち着いた声。ふっと目を覚ました雄吾は、顔の上に載せていたタオルをどける。そこにはよく見知った顔があった。
 目の前にいたのは紗雪だった。

「ひどくうなされていたみたいですけど……どこか具合でも?」
「いや、大丈夫だよ。疲れてたのかな、いつの間にか寝てしまったようだ」

 ソファの上で身体を起こしながら時計を見る。
 かなり眠っていたらしく、すでに室内は茜色に染まっていた。

「……君はどうしてここに?」
「相馬先生にお話があったのですが、職員室にはいらっしゃらなかったので」
「ああ、なるほど」

 水泳部の顧問をしている女教師だが、同僚である雄吾のことをよく思っていないのか、ほとんどこの体育教官室には近付かなかった。
 職員室にいなかったのであれば、もう帰宅したのだろう。
 そう告げると、紗雪は小さく頷いてみせた。

「ところで先生……なんだか目が腫れているようですけど」
「ああ、ちょっとゴミが入っただけだから、気にしなくていいよ」

 催涙スプレーのことを話しても意味がない。
 それよりも、いまは彼女に確認しなければならないことがある。

「なあ……君はこの学園にくる前に、どこかで俺と会ったことはないかな?」
「先生とですか? ええっと……そうですね」

 紗雪は唐突な質問に怪訝そうな表情を浮かべたが、それでも小首を傾げて眉根を寄せ、律儀に己の記憶を探っているようだった。

「私は地元からこちらに来たばかりですので……もし先生と会っているとしたら、地元でということになると思いますが」
「君の地元はどこ?」
「北海道の登別ってご存じですか? 温泉とか、熊牧場などが有名なんですけど」
「ああ……知ってるよ。俺の地元も登別だから」
「えっ? そうなんですか?」

 驚いた紗雪の表情が、すぐに柔らかなものになっていく。
 同郷だと知って親近感が湧いたようだ。

「ただ、俺がこっちへ来たのは五年ほど前だから……当時の君はまだ子供だったよな」
「あ、もしかしたら姉かもしれません」
「お姉さん?」
「はい。私にはひとまわり近く歳の離れた姉がいるんです。両親や親戚が言うには、いまの私は学生時代の姉と瓜二つなんだそうです。先生とも年齢が近いですし、もしかしたら先生が会ったというのは、地元にいた頃の姉だったのかもしれませんね」
「……なるほど」

 やはりそういうことだったのか──と雄吾は納得した。
 ずっと紗雪に対して抱いていた不思議な既視感。彼女の話と、取り戻した記憶によって、その正体がようやくはっきりとしてきた。

「そのお姉さんは、いまも地元に?」
「いえ、姉は私が子供の頃、急に家を出て海外に行ってしまったんです」
「ほう……では、もうひとつ質問だ。君はどうして、この学園に転入してきたんだ?」
「それは、両親が姉の住む海外へ行くことになったからです。私も誘われたんですけれど、学生の間は国内で過ごしたいと思って」

 家族と離れて暮らすことになったため、寮のある女子校を探した結果──。
 条件と学力の合致したのが、このキュテリア女学園だったらしい。

「なるほど……俺がこの学園に勤めていることを知らなかったんだな」

 これが運命の悪戯というものなのだろう。もし彼女の両親が知っていれば、決して紗雪を転入させようとはしなかっただろう。

「えっと……もしかして、先生は私の両親のことをご存じなんですか?」
「ああ、君のお姉さんが故郷を去った理由も知ってるよ」
「本当ですかっ!?」

 紗雪は思わずという感じで身を乗り出してきた。

「知っているのなら教えてください。家族に訊いても詳しいことは教えてくれなくて……ずっと気になっていたんです」
「いいとも。ただ、これは結構重大な秘密だから、話すには見返りが欲しいんだ」
「み、見返りですか?」

 金品を要求されたと思ったのか、彼女は眉根を寄せて怪訝そうな顔をする。
 だが、そんなものなど興味はなかった。
 ──男が女にも求めるものなんて、ひとつしかないじゃないか。
 雄吾は唇の端を歪めて笑うと、頭の中で紗雪に向けて『命令』していった。



「ああ……いやぁ、なんでこんな……んっ、あぁあああ……っ!」

 急に身体を自由に動かせなくなる恐怖。
 しかも、まるで豹変してしまったかのような体育教師に大事な部分をいじられ、望まぬ快楽を送り込まれている。
 そんな紗雪の戸惑いが、小さく震える陰唇から伝わってくるかのようだ。

「姉のことを知りたいという気持ちは分かるが、まさか身体まで差し出してくるとはね。さすがに想像もしていなかったよ」
「ち、違う……私、こんなこと……」
「分かってるさ。君がみせてくれた覚悟には、ちゃんと応えるから」

 雄吾はそう言って笑いながら、ゆっくりとズボンのファスナーを引き下ろしていった。

「な、なにを出してるんですかっ!?」

 たくましく反り返る男根を露出させると、紗雪は顔を赤くして声を上げた。

「見ての通りチンポだが?」
「ち……そ、そんなものしまってください! 見せつけないでっ」
「見ているのは君のほうだろう。そんなにジッと俺のチンポを見つめて……ははっ、興味があるのなら、もっと近くで見てもいいんだよ?」
「きょ、興味なんて……あっ、いや、身体がまた勝手に……っ!?」

 能力を使って、生娘らしいウブな反応を見せる紗雪の身体を操っていく。
 その場に跪くような体勢を取らせると、自然と顔の位置が下がり、彼女は雄吾が突き出した勃起男根を眼前に据える格好となった。

「こんな……汚らしいもの……早くしまってくださいっ! 教師のくせに……学生の前で局部を露出させるなんて、なにを考えているんですかっ!?」

 これまで雄吾に見せていた好意など、あっという間に吹き飛んでしまったようだ。
 紗雪は嫌悪感を剥き出しにして文句を言う。
 だが、その視線はペニスへと向けられたままだ。初めて見る勃起した男性器から、目を背けることができなくなっているらしい。

「女は、チンポの臭いや味がクセになるらしいが……どうやら君もそのクチらしいな」
「冗談も大概にしてくださいっ! 私はそんなもの……」
「本当にそうなのか?」

 強気で答える紗雪に、雄吾は能力を使って新たな指示を送った。

「本当ですっ! 私はこんな汚らしいもの……んっ、んちゅ……ひぃっ!?」

 次の瞬間──彼女は伸ばした白い指で剛直を優しく支えながら、パンパンに腫れ上がっている亀頭の裏筋へと舌を這わせてきた。
 左右にチロチロと小刻みに動かし、自らの舌を肉幹へとなすりつけてくる。

「クククッ、随分と積極的だな。いきなりフェラを始めるとは」
「な、なんで……やあっ! どうして私、舐めて……んんっ、うぇええっ!」

 自分の卑猥な行動に驚愕しつつも、紗雪の舌は止まることなく亀頭を這いまわり続けた。
 本人は必死に口を離そうとしているようだが、完全に雄吾の支配下に置かれている以上、どうすることもできないに違いない。

「いつも学生にナメられている俺だが、チンポを舐められるのはいい気分だよ」
「く、くだらないこと言ってないで……んんっ、離れてくださいっ」
「それはこちらの台詞だろうがっ! おまえが自分からペロペロ舐めてきてるんだからな。早くもチンポの味が病みつきになったってか?」
「違います……うぇ、んぷっ……っ」

 口調を乱暴なものに変えると、紗雪は悔しそうな表情で睨みつけてくる。
 だが、その間も彼女の舌と唇は熱心に動き続け、過敏なペニスの裏筋をくすぐりながら、肉棒に甘い刺激を送り込み続けていた。

「クッ……チンポにビンビンくるぜ」

 女子学生に肉棒をしゃぶらせている──という状況だけでも十分に興奮できたが、紗雪は意外にもこの手の才能があるのか、伝わってくる刺激は強烈だった。
 甘ったるい官能が心地よく、ペニスが歓喜に震えて力強く脈打つ。

「んぐっ……やっ、いきなり跳ねて……」
「こいつは、油断してるとすぐに出ちまいそうだ」

 実際、腹の奥底から熱い塊が上ってくるのを感じる。できることなら、もう少し紗雪のフェラを堪能したかったが、そろそろ限界が近い。
 ──じゃあ、最後は気持ちよくぶっ放すとするか。
 このまま紗雪の口で射精する。
 それを存分に楽しむため、雄吾は再び能力を使って彼女に両手で「受け皿」を作らせた。

「え? こ、これ……私、なにしてるの?」
「へえ……俺の射精を受け止める気満々ってわけか」
「しゃ、射精……!?」

 精液を放たれると察したのか、紗雪は慌てたような態度を見せる。
 実際に射精すれば、もっと面白い姿が見られるだろう。そう思うと興奮が高まり、ますます肉棒が滾っていくかのようだった。

「そんなポーズを取られると、こっちも燃えてくるぜ!」
「いやっ、やめてっ……んぐっ!?」











 欲望をすべて爆発させるため、雄吾は彼女を操って肉棒全体を咥えさせた。
 舐められるだけよりも、はるかに強い快感が下半身を包み、射精へと向けて睾丸が熱くなるほどに火照っていく。こうなると、さらなる快感が欲しくなり、舌を蠢かせながら、肉幹全体を吸い上げるよう命じていった。

「うぶっ、やだっ、吸いつきたくなんか……んぶぅううっ!」
「いいぞ……そのまま、たっぷりと奉仕してくれ」
「んぐぅううっ!」

 亀頭を強く吸い上げ、舌で猛烈に裏筋をねぶりまわすという濃厚な口唇愛撫。
 それによってカウパーがあふれ出し、射精を控えて肉棒がさらに強く脈打ち始める。

「だめっ、止まらない……んんっ、離れて……いやああっ」

 必死に抵抗を試みているが、身体を思うように動かすことができず、紗雪は雄吾の意のままにフェラチオを繰り返していく。

「そら、最後は思いきり吸うんだ! ザーメンを吸い出せっ!」
「んぶっ……だめっ、出さないでぇ!」
「いやなら勝手に離れるんだな。そら、出すぞ!」

 込み上げてくる強烈な快感に突き上げられ──。
 雄吾は紗雪の口の中へ向けて、最初の欲望を吐き出していった。

「んぶぅうう!? く、口の中に……熱くて、臭いのが……んぐぅうぅっ!」

 尿道口から勢いよく噴き出した大量の精液を受け止め、彼女は全身を強張らせながら、くぐもった声を上げた。

「まだまだ出るぞ、そらもっと出してやるっ!」

 毎晩のようにしてきた自慰とは、まるで比べものにならないほどの快楽だった。
 どれだけ出しても、射精が治まる気配はまるでない。まるで、これまで抑圧されていたストレスや不満が精液にかたちを変え、噴き出しているかのようだ。
 だが、それを受け止めさせられる紗雪はたまったものではない。

「んぐぅぅ! んむっ……も、もうこれ以上は……ぐぶっ!」

 拒絶することも、飲み込むこともできず、口を性処理のための容れものとして使われる。そんな紗雪に向けて、雄吾はトドメとばかりに欲望の塊を撃ち出していった。

「そらコイツで最後だ、存分に口の中で味わえっ!」
「んぐぐっ……うっ、うぇええ……ケホッ、ゴホッ……」

 ようやく射精が終了すると、彼女は嫌悪感を露わにしながら嘔吐き続けた。
 よほど苦しかったのだろう。大きく肩を上下させ、貪るように呼吸を繰り返している。
 薄く開いた口からは、注ぎ込まれた精液がダラダラとこぼれ落ちており──手で作った受け皿には白い水溜まりができていた。
 その淫猥な眺めが愉快で、雄吾は自然と笑みを浮かべてしまう。

「ここまでエロい姿を見せてくれるとはなぁ。本当にサービス満点だ。さすがに姉妹だけのことはあるな。揃って変態女ということか」
「ど、どういう……ことですか?」
「おっと、そういえば姉のことを教えてやる約束だったな。いいだろう、教えてやるから、おまえも準備をしてここに来いよ」

 近くにあった椅子に腰を下ろした雄吾は、紗雪の唾液と精液に濡れ──未だに天を仰ぐように反り返ったままのペニスを指さした。

「そこにって……あっ!? やだ、また身体が勝手に……っ」

 反抗しようとする紗雪の身体を操り、自らの手で制服を脱がせていく。
 上着やブラウス、さらにはショーツまで片脚から抜いた彼女は、指示した通り剥き出しになった男根の上へうしろ向きの状態で座ってくる。

「いやっ、だめ……こんなの、絶対にだめなのにっ!」

 雄吾がなにを意図しているのかを察し、紗雪は顔を引きつらせながら首を横に振る。
 だが、彼女は拒絶の意思を示しながらも──ブラジャーに包まれた乳房を誇示するように両腕を大きく上げ、はしたなく両脚を開いて犯されるための姿勢を取った。

「なにを求められているのか、しっかりと理解しているようだな」
「どうして……ああっ、こんなのあり得ないっ!」
「でも、おまえはそのつもりなんだろう?」

 雄吾はにんまりと笑みを浮かべ、紗雪の耳元に囁きかけた。

「その証拠に、自ら制服を脱いでセックスの準備をしているじゃないか」
「これは身体が勝手に動いて……」
「さっきから同じ言いわけばかりだな。御託はいいから、さっさとやってくれ」

 合図を送るように彼女の腰を軽く叩き、人体掌握能力で挿入を命じた。
 すると、紗雪は細い腰をくねらせ──下半身だけの動きで亀頭を膣口にあてがいながら、ゆっくりと、じっくりと体重をかけてきた。

「ひっ!? ま、待って……あなたとのセックスなんて絶対にいやっ! ひっ、あああ……いやっ……いやぁ、挿れないで……挿れちゃだめぇ!」

 逃げることも抵抗することもできず、彼女は肉棒を自らの膣穴に咥え込んでいく。
 自分で動いているぶん、単純に襲われるよりも恐怖が大きいのだろう。困惑した表情を浮かべながら、必死になって挿入を拒もうとしている。
 だが、どう足掻いても身体は自由にならず──。

「そんな……入っちゃうっ、私の中に……ひぐっ、ひゃああああっ!」

 紗雪の膣にずっぽりとペニスが埋まり込んだ。
 引きつった声が上がると同時に、彼女の膣穴が呑み込んだばかりの肉棒を食いちぎらんばかりに締めつけてくる。

「おおっ、これが紗雪のマンコか。初物らしい締まりがたまらんな」
「い、ぎっ……痛い……うそ、これ……本当に入って……」

 身を引き裂くような痛みとともに、膣内を満たす凶悪な存在を感じるのだろう。
 涙目になりながら結合部に視線を落とした紗雪は、太い男根を深々と咥え込んだ膣穴が、無惨にも破瓜の血を滲ませている光景に嘆きの声を漏らした。

「うぅ……なんで……どうして、こんなことに……」
「クククッ、よく見ておけよ。自分のマンコが処女を失った眺めは、一生に一度しか見ることのできない貴重なものだからな」

 清らかだった少女を、自らの肉棒によって女にした。
 そう思うだけで喜悦が込み上げてくる。

「いやぁ、実にいい感触だ……気持ちいいったらないぜ」

 久しぶりに味わう膣穴の感触。女を犯すという征服感と、媚肉の心地よい締めつけが、忘れていた陵辱の喜びを思い出させてくれる。
 しかも、ペニスにこびりついた精液の残滓と泡立った愛液が、まるでもう膣出しをしたかのような情景を生み出しており、雄吾の情欲を倍増させた。

「処女マンコの感触ってのはどうしてこうも気持ちよくて興奮するんだろうな。おっと、チンポが入ったからもう処女マンコじゃないんだったな。ハハッ、間違えちまったよ」
「人が悲しんでるのに、よくもそんなデリカシーのないことを……!」

 雄吾を振り返る紗雪の目には、屈辱の炎が燃えさかっていた。あっさりと処女を奪われたことに、強い憤りを覚えているようだ。

「べつに俺は強要した覚えなんてないぞ。おまえは自分からマンコに俺のチンポを入れて、処女を捨てたんだろ? 恨み言をぶつけてくるなんてお門違いだ」
「だ、だからそれはっ……くっ、ううぅっ」

 紗雪が思い直したように口籠もったのは、身体が勝手に動いた──という弁明が、なんの意味も持たないと分かっているからだ。
 これでひとつ、抵抗の芯が折れたとみていいだろう。

「さて、じゃあ……さっそく腰でも振ってもらおうかな」
「ひぎっ!? いっ、やだ、腰が勝手に……ひぃいっ!」

 腰を上下に動かしながら、彼女は悲痛な声を上げて背中を仰け反らせた。
 意思に沿わない強制的な抽挿によって、破瓜直後の傷付いた膣穴は、男根を扱くたびに引き裂かれるような痛みに襲われているのだろう。
 だが、雄吾にとっては、それが極上の快楽となる。
 肉棒をミチミチと力強く圧迫され、ペニスの芯にまで心地よさが伝わってきた。





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(C)TASUKU SAIKA/BISHOP