俺を欲しがる二人の母
2018年9月2日
オトナ文庫
著:はやさかうたね
画:せぼい
原作:Waffle
9月11日発売のオトナ文庫『俺を欲しがる二人の母』のお試し版です!

作品情報はこちら

原作シナリオを手がけた、はやさかうたね先生執筆となる本作の1シーンを公開!
義母・秋穂と実母・結衣の魅惑的な肉体に翻弄されっぱなしの颯太は…?
※本ページの挿絵はWEB用に加工しており、製品版とは異なる点がございます。
「んうむふうううぅ……れろンむふうぅぅ……♪ ちゅるっぱっ、ちゅるぱはあぁ……んろおおおぉぉぉ~っ……じゅるっぷうううぅぅ……ちゃぶぶっ♪」
「はぁむっ……れっろんっぐううぅ……れっろんっぐちゅぶううぅぅ……れろおおおぉぉぉぉ~~~んっ♪ れっろおおぉぉ……♪」

 左右の唇から伸びた舌が、怒張の上を這い回る。

「うはっ……あ、ああぁ……!」

 歯を食いしばって耐えようと思っても身体に走る刺激がそれを許さず、すぐに俺の口は綻び、情けないため息のような声が漏れてしまっていた。

「んうっぶっ、んっぶうううぅぅ……んふぁ♪ はあぁ……チンポぉ……♪」
「こんなにおっきくしてっ♪ いけないチンポなんだからぁ……♪」
「ちゅるっぱっ、りゅっばっ♪ んうっぶっ……はあぁあ♪ んふううぅぅン……♪」
「先っぽもトロトロぉ……たっくさん溢れてきたのぉ……んぁムぅ……じゅぱッ♪」

 俺を欲しがるように動く舌、唇。そして顔。
 メスの顔を隠そうともせずふたりの女が舌でチンポをえげつなく奪い合っていた。

「あむっふううぅ……ずちゅふううぅ……はぁあぁ……♪ カタすぎて、おっきすぎるのおおぉ……んれろっ、れろっ、りゅ♪ 全部舐め尽くすのがタイヘンっ……♪」
「じゅるるるるぅぅ~~~っ♪ じゅるっぱっ、っちゃっぶっ……はぶっちゅふううぅ……それに、ぶっとくてぇ……たくましくて♪ んっれっ♪ んれっろおぉ……♪」

 休むことを知らないように動き続ける舌。
 時に優しく、時に強く激しく。肉棒の上を滑り、絡み、撫でまわし、ひたすらに刺激を高めていく。

「うあっ、はあぁ……くっ、う……!」
「気持ちいい? 気持ちイイのね? こんなに濃いガマン汁がたっぷり出ているんだもの……気持ちいいのよね~?」
「すごい……♪ チンポが大きいと、先走り汁だけでもこんなに出るのね……ああむゥ……んっぐむ♪ じゅるるるぅ……ンッグ♪」

 ふたり分の唾液と俺の先走り汁とが混ざってドロドロに濡れ光る竿の表面。
 そこに唇をぴったりとくっつけて、ふたりはついばむように粘液の取り合いをはじめた。

「んじゅっちゅっちゅうううぅ……んじゅっちゅううぅぅ♪」
「んぶっちゅっ♪ んぶりゅっちゅっ♪ んっぶうっ……ちゅうっばっ♪」
「く、あ……あああぁ、あああっ……そ、それ……」

 肉厚で柔らかく熱い唇が、ぴったりと密着して吸いつく感触。
 全力のキスが上から下、下から上へと何度も何度も不規則に、しつこいくらいにチンポに繰り返されて、快感は高まる一方だ。

「ちょ、ちょっと、激し過ぎるよっ……」

 たしなめるように言う俺に、ふたりの……二匹のメスは、淫猥な薄ら笑いで返す。

「そんなこと言って。このデカオチンポはまだまだ足りてないって言ってるわよ?」
「まだイってないんだもの♪ 余裕があるって事よね……それならっ♪」

 ふたりは頬ずりするように顔をくっつけあって、舌奉仕を強めていく。
 同時に、交互に、肉厚の舌がぴったりと張りつくようにして竿を行ったり来たり。

「んぶじゅるじゅぱああぁぁ……じゅるっぷはあぁ♪ はぁうん♪ こんなにぶっとい竿デカ勃起させてぇ……♪ はぁんムッ♪ んぶじゅれろろろ~~~っ♪」
「じゅっちゅンッグうぅ♪ じゅるっぱぱああぁぁぁ……んっぐじゅるっぱああぁぁ……ほらほら、もっとドクドク漏れるガマン汁を濃くしていいのよぉ♪」
「うっ、あっ、うああぁぁ……!」

 暴れる肉棒。
 浮き出た血管は最大まで張り詰めて、まるでふたりの奉仕から逃げるように首を振る。

「あああんっ♪ 逃げちゃだぁめぇ……♪ ほら、暴れないでっ♪ 舌から逃げようとしても無駄なんだからぁ……♪」

 動かそうと意識しなくても、肉棒はまるで追い立てられるように首を振り、ぐるんぐるんと回るような動きを見せる。

「あうっ、くうッン♪ んんんっ♪ オチンポで頬をビンタするなんて、悪い子ねっ……暴れちゃダメだったらぁ……りゅ、んりゅっりゅっ♪」
「ワンパクすぎる元気オチンポはぁ、こうしちゃうわよっ……ほおら♪ 舌でサンドイッチしてぇ……捕まえるんだから♪」

 本当に、逃げようとしても無駄だ。チンポは身体から離れられないんだから。
 ふたりの舌は肉棒を拘束するように絡みつき、息の合った動きで俺を追い詰めていく。

「んりゅっりゅうううぅ……♪ ほら、カリ首はどう? 裏筋はぁ……♪ んあぁん♪ いっぱいドクドク漏れてきたのぉ……♪」
「気持ちいいのね? オチンポ気持ちいいのね? 気持ち良ければ良いほど、ガマン汁が濃くなってしまうのねっ♪ じゅじゅぱっ……じゅるっぱぱあぁぁっ……♪」

 粘液の飛沫を飛ばすくらい激しく動く舌と顔。
 片方が激しくすれば、抜け駆けは許さないとばかりにもう一方も激しさを増していく。

「はっ、あっ……うあっ、あ……」

 有無を言わさないチンポへの攻めに、ひたすら翻弄されるしかない俺。
 問答無用に押し寄せてくる快感が思考能力までも奪っていく。

「すっごく濃いのおぉ……♪ もうすぐ限界が来ちゃうのかしら? はあっ、はあっ……オチンポ美味しいぃ……ぶっとい巨根チンポおぉ……♪」
「射精したいのよね? ドップドップ生臭ぁい精子混じりのガマン汁を垂れ流して私たちを誘うんですもの♪ はやくイかせてほしいってデカチンポが言ってるわっ……♪」

 あふれ続ける先走り汁が濃厚になっていくのを示すように、ふたりの舌に、唇に、頬に伸びる粘液の糸も太さと本数を増していく。
 ニチャニチャと音を立てて、まるでエサに群がる動物のようにふたりのメスはひたすら俺のチンポをしゃぶり続ける。

「はああぁっ……はあっ、ああ……!」

 高まる快感とともに、また一滴、濃厚な先走り汁がドプリと亀頭の先端からはみ出していく。
 その途端に、待ってましたとばかりにふたりの鼻が小さくヒクつき、舌が我先にと亀頭の上を這い回って……!

「んれろりゅちゅばああぁぁ……♪ はぶ、んぶ♪ ング♪ また濃いの出たのおぉ」
「ちゃちゃぶっ、うっ、んうううぅっ♪ んぐうぅんっ♪ はあぁ……濃く鳴り続けているわっ……チンポの奥の味がするううぅ……もっと、もっとちょうだいっ♪」



 尖った舌先が鈴口をほじりまわし、未知の刺激が俺の身体を、脳を揺さぶる。

「うわわっ、そ、それっ。うわわわっ! はうっくっ! うあっはぁっ」

 意図しないカン高い声が漏れて、ふたりの笑顔はより淫らに歪んだ。

「気持ちいいのね? もぉ……こんなにオチンポがぐちょぐちょのドロドロになるまで射精をガマンするんだもの♪ んりゅっりゅっ♪ りゅっ、りゅっ♪」
「ほらあぁ♪ この穴のぉ♪ オチンポ穴の奥にもうたっくさん溜まっているのはわかっているんだからぁ……♪

「んぬりゅれろろろろっ、んっぬりゅううぅぅ……ちゃぶちゅばっ、んうっふううぅ……ちゅっぶはあぁぁンッ♪ んぶっ、んぐりゅううぅ……!」
「んべちゃあぁ……んむふううぅぅ……♪ ほら、いつでもイっていいのよ? ぶっといチンポの根元で膨らんでるおっきなキンタマに溜まった精液ぃ……♪ もう溜めておくのも辛いでしょ? ドブドブ吐き出していいの♪ 我慢せず射精していいのおぉ……♪」
「ちょうだぁい、精子ぃ……♪ いきり立って太チンポに溜まったぁ、私たちのために濃ぉ~く濃縮しまくったザーメン、たっぷり打ち上げていいのおぉっ♪ はぶっむっ♪」

 唇が亀頭を包むように頬張り、頬肉や舌の粘膜でみっちりと埋め尽くしながらしごく。

「ぬっ、あぁぁぁっ!」

 たまらず首を左右に振る俺。ああああ、気持ちいい。なんだこれ、気持ちいいっ。

「んぶっぼむっ♪ んっぶぼむっ♪ んぐっむうううぅっ、もっぼっ♪ んぼっもむううううぅ……んんっぼっ、んぼむっぶううぅっ♪」
「ああぁ……♪ ダメ♪ チンポの独り占めはいけませんわ♪ 私にもぉ……♪」
「んっぶうううぅぅぅ~~~っ♪ ちゅぽんっ♪」

 ひとしきり舐め尽くされてから解放される亀頭。
 しかし自由になったかと思えばすぐにもう一つの唇が同じように頬張ってしまう。

「私もっ、私もおぉ……んぼっむうううぅ、んぼむうううぅぅ……♪ ぶっむっ、ぶっむうううぅぅ……んぐんぐングうううぅぅ~~~っ♪」

 ひたすら下品に、整った顔が崩れるのも気にせずメスの本能丸出しでしゃぶり付く唇。

「譲ってあげたんだから、ちゃんと射精前に抜かないとダメだからねっ?」
「んうっぶっ♪ んっぶうむうぅんっ♪ ちゅぼっ、ちゅぼぼぼぼぼぼぼぼぼっ♪」

 カクカクと小刻みに上下する頭。それはわかったという合図なのか、それとも、ただひたすら肉棒をしゃぶり尽くしたいという動きなのか。

「んぉっぶっ♪ ぐむふうぅ~~~っ♪ んぐぐ……チンポっ♪ チンポほおぉ……♪ おっぶっ、おむぅンっ……ぐぽぽぽぽぽっ♪」

 亀頭だけでは足りないと言わんばかりに、肉穴がより深くまでチンポを咥え込みにかかってきた。

「うわわっ、あっ、あああぁ……!」

 飲みこまれれば飲みこまれるほど快感は増して、いよいよ限界が目前。

「ぐむっぶふううぅぅ~~~っ♪ んぐちゅぐぐぐぐっ、じゅっちゅぶううぅぅっ♪」
「ああもう♪ こんなにえげつないしゃぶりかたして……♪」
「ぐむっぶっ♪ ぐむっぷぷぷ……んっぐむっぶっぶっ♪」

 根元までは受け入れられないみたいで、肉棒の半分までを唇の輪がしごいていく。
 あああ……すごい。これがしゃぶられる感覚なんだ……。
 気持ちいい。気持ちいい。もう、もう……!

「も、もう、ダメだよっ……うあっ、あっ……くうううぅぅ」

 膨れ上がっていく怒張。下から昇ってくる精液がミチミチと尿道を押し広げて、上に溜まっている先走り汁を次々と外へ追い出していく。

「んぶううっ……ぐむっふぶうううぅぅ……ンぽぉっ♪」

 このまま口内で果てると思った絶頂の直前になって、肉棒は唇から解放された。
 そして再び唾液とガマン汁にたっぷりとまみれた舌が左右から絡みついてきて……。

「んれっろりゅぷふううぅ……んれっろっ、んれろろろろぉぉぉ~~~っ♪」
「ちゅるちゅっぱあぁぁ……ちゅっぷれろんちゅはあぁぁっ……♪」
「うあっ……ああああぁっ」

 ふたりがかりでトドメをさすかのような舌の動きによって、俺は絶頂を迎えた。
 まずは鈴口にフタをする形になっていた最後の先走り汁がごぽっと漏れてから、白濁汁が噴き上がっていく。
 びゅっるっ! びゅくどびゅっぱあぁああぁぁっ! びゅぶばあぁっ!

「んへああぁぁっ……んあぶっ♪ ああぁぁ……出たっ♪ 出たのおおぉ……♪ あああぁぁ~~~ン♪ 濃いの、こんなにたくさぁああんっ♪」
「すごいわっ♪ こんなに高く打ち上げてっ♪ あおンっ♪ ほっ、あっ……おおおぉ……顔もっ、髪もぉ、ベトベトおぉ……あ、まだっ♪ んっぶっ♪」

 一気に飛び散った大量の精液をふたりは避けようともせず、その顔や髪で浴びる。
 粘つく生臭い汁によって飾り立てられた淫猥な顔は、より艶を帯びて舌を震わせた。

「ほらっ、ほらあぁっ……♪ まだ出てるわっ♪ まだっ……♪」
「この一回だってフツーのオチンポの三回分はありそうなのにっ♪ まだまだ全然出したりないのねっ……♪」

 どぷっ……どどぷっ、どっくっ、どぶっ……!
 断続的に何度か精液を打ち上げて、ようやく射精の勢いも収まってきた。
 だけどふたりはさらに火がついたかのように目を輝かせて、チンポを見つめてる。

「やっと精液が止まったわね……♪ 一回イっただけなのに、こんなにドビュドビュ射精しちゃってぇ……本当にたくましいチンポなんだからぁ……♪」
「でも、まだまだ射精し足りないわよねっ……♪ 勃起が収まるどころかもっと凶悪に血管膨らませてるんだものっ……♪」
「キンタマの中ぁ、どのくらい精子を溜めてるのかしら? たっぷんたっぷん、濃厚ザーメンが溜まりまくってるわよねぇ……♪」
「ぷくぷくって、先っぽのザーメンが泡立ってるわよぉ……♪ じゅるるるるっ……はあぁ、絶倫チンポォ♪ もっと、もっとキンタマの中のザーメンちょうだぁい……♪」
「い、いや、でも、そのっ……あのっ! 少し休ませて……」

 許しを請う俺に、ふたりは目配せをしてから同時に首を横に振った。

「だぁ~め♪」

 そして一旦唇に収納された二本の舌がねろりとはみ出し、肉棒へと絡みつく。

「精液溜め込みまくった絶倫巨根オチンポですもの♪ キンタマがカラッポになって、何度もオチンポがザーメン空撃ちするまでは終わらないわよ♪」

 宣言と同時に、より強く、より下品に舌が竿の表面を這い回りはじめる。

「わ、わっ、うわわわっ、まってっ! 待ってってばっ」

 まだイったばかりなのに、そんなにされたら、また出るっ! すぐに出るっ!

「だぁめ♪ 待てない♪ こんな巨根オチンポ突きつけられたら待てないのおおぉっ♪ じゅるれろちゅばっ、んじゅれろちゅぶんぶはあぁ……んれろおぉぉっ♪」
「うああああぁーっ!」


 ……あッ……。

「……ぅあ……ああ……」

 突然、目の前に広がった薄暗い天井。

「ああ……夢か。そうか……そうだよな……」

 しかし見ている間は夢だと思っていなくて、身体中が汗でびっしょりだ。

「うう、リアルな夢だったな……あっ」

 まさかと思って、股間をチェック……よかった。夢精はせずに済んだご様子。
 このところすぐにこんな淫夢を見てしまう。
 ちょっとでも身体に疲れだとか欲求だとか……つけ入るスキみたいなものが出来ると、こうだ。

「ふーっ……一昨日も同じような夢を見たばかりなのに」

 ……いや、同じようなといっても、あの時は相手もひとりだった。今夜は、ダブル。
 つまり、悪化しているんだろうか。

「参ったな……」

 俺がこんな夢に悩まされるようになったのも、はっきりとした理由がある。

 ……そもそもの発端は、ちょうど一年くらい前からだろうか。
 俺……市橋颯太の両親が、離婚した。
 それはいい。いや、良くないか。できれば回避して欲しくはあったけど。
 ただ、もう何年も前から不仲であることはわかっていたから、俺にも覚悟みたいなものはとっくにできていた。
 問題はここから。
 離婚して何か月も経たないうちに、父さんがすぐに再婚したのだ。
 我が家にやってきたのは、母さんよりもいくらか若い後妻。
 彼女の名は……秋穂さん。
 旧姓は聞いていないけど、今はつまり俺と同じ姓のはずだから、市橋秋穂なわけだ。
 父さんの仕事が忙しくなってきたこともあり、ひとまず式などはせずに籍だけを入れて我が家にやってきた彼女。
 それが俺にとっては大きな転機というか、悩ましい日々の始まりとなってしまった。
 なぜなら……秋穂さんは母さんよりも若い。
 俺にとってはいきなり血も繋がっていない年上のお姉さんが家に来たわけで。
 いきなり今日から新しい母だと言われて、はいそうですかと答えてはみたものの、すぐに彼女を母として思えるかと言えば、それはムリだ。

「……だいたい、俺の好みはちょうど年上のお姉さんタイプなんだよ……」

 若い男なら誰しもありそうな、年上の女性へのあこがれ。
 オカズに使っているエロ本やエロマンガやAV……それらは見事にムチムチの包容力ある年上の女性のものに偏っていた。
 ……で、秋穂さんはそんな俺にとっては完全にストライクゾーン。ど真ん中。
 はっきりいって母親として見れるわけがない。エロい身体つきをした好みの女性と同居することになったのだから。
 もうリビングに一緒にいるだけでやばい。向かい合って食事をするだけでもやばい。
 それでも彼女が家に来たばかりの頃はまだ良かった。父さんもいたから。
 父さんがいる分には、母親とは思えずとも、あの人はあくまでも父さんの妻なんだと認識できていた。
 しかし、再婚からそれほど日も経たず、まだ俺が秋穂さんの存在に慣れないうちに父さんの支社への出向が決まってしまった。
 秋穂さんもそれについていくという選択肢もあったと思うけど、まだ学生である俺ひとりを家に残していくわけにもいかなかったのだろう。
 結果的に単身赴任となってしまって、つまり俺が家にいる時は常に彼女とふたりきり。
 こんなの、拷問だ。

「颯太くん。悩み事とか困ったことがあったらなんでも言ってちょうだいね」

 なーんてことも言われたけど、悩みはあるが秋穂さんにだけは話せないことだ。
 こんな感じでいろいろと気づかってくれるから困る。むしろ俺を邪険にしてくれたほうが気持ちはラクだったかもしれない。
 第一印象はもっとキツい感じの、自立した女性っぽいなあなんて思ったのに。
 実際にそういう気が強そうなところも端々には感じたものの、悪い意味ではなくて……むしろ魅力的に見えてしまうから困る。
 歩くだけで揺れる胸。呼吸と一緒にだっぷんとたわむ大きな胸。
 ムチっと太く、それでいて引き締まった脚と太もも。軽く前かがみになるだけでドンと突き出されて強調されるデカ尻の存在感。
 ふたりっきりでいると意識し過ぎるから、直視できなくて俺はよそよそしい態度にならざるを得なかった。
 しかしそうなると秋穂さんは俺の態度を察して、余計に気を回してきて。

「大丈夫? 颯太くん。何もないならそれでいいんだけど……ちょっと心配になって」

 なんて言って、急にソファの隣に座ってきたりして。
 俺は沈んだソファの感じから彼女の肉体の重みみたいなものを想像して、息づかいや甘い匂いも加わって勃起しそうになってしまう。

「な、なんでも、ないです。本当に……」

 悪いと思いつつも、邪険に扱うしかない俺。
 そんな日々が続くと欲求はどんどん身体に溜まっていって。
 とうとう俺は彼女を、秋穂さんを。新しい母親であるはずの人を、オカズに使ってしまった……。
 一度使ってしまうともっともっと、もーっと彼女を意識するしかなくなってしまって。
 罪悪感を抱きつつも、オカズに使う回数は増えていく。
 このままじゃいけないのはわかっているが、かといって解決する方法がない。
 もう洗濯物の中に下着がチラ見しただけで勃起してしまってダメだ。
 理性を駆使することによって、どうにか手には取らずに済んだ。が、彼女の肌に、大事な部分に直接触れていたものがそこに置いてあるという事実だけでもヤバくて。

「このままじゃ、本当にあの人を母親として見るなんてムリだ……」

 ……そんなわけで。悶々とした頭でどうにか絞り出した、俺の解決策。

「あの……秋穂さん。実は今度、父さんが帰って来た時に相談があるんですけど……」
「どうしたの? 神妙な顔をして。お父さんを交えてということはきっと重要なことよね……わかったわ」

 ……で、相談の結果。
 家中に充満したむせ返る様なメスの誘惑(俺視点)に耐えきれなくなった俺は、アパートにて独り暮らしをすることになったのだ。
 もっとも学生の身。自由に飛び出せるわけもなく、とりあえず受験に専念するためということで認めてもらった形だ。
 家賃くらいはバイトして稼ぐからと言ったものの、それでは受験に専念するという理由と噛みあわないので却下されてしまった。
 部屋は家から近いところで、合鍵の一つは実家に置いて秋穂さんがいつでも出入りしていいという条件付き。
 多少の不自由はあるものの、そもそも独り暮らしを認めてくれただけも御の字だ。? とりあえず自分だけでいられる居場所は得たのだから。
 ……だが、それこそが決定的な出来事のはじまりでもあったのだ。