メス堕ち! 巨乳妻との癒され愛温泉
2018年6月6日
オトナ文庫
著:シャア専用◎
画:タカスギコウ、リャオ、紅葉-K
原作:ANIM
俺と彼女との出会いは、物心がついた頃にまで遡る。お互いの家が隣同士だったこともあって、ほぼ生まれた時からの幼馴染みだ。
ただし年齢はというと彼女の方が上で、互いの関係性としては姉弟というのが近かったのかもしれない。
その関係性が示す通り、俺は彼女のことを慕っていて、本当の姉弟のようにずっと仲が良かった。
しかし、それも中学に上がって思春期を迎える頃になると、互いに相手を異性として意識し始めたのか、少しだけ良い雰囲気になったりもした。そこから先に進むことができれば、ドラマのような展開が待っていたのかもしれない。
けれど結局は、生まれついてからの幼馴染みという関係は根深く、俺と彼女はそこから脱却することができず、最後まで仲の良い姉弟以上の関係にはなれなかった。
彼女の方はそれで良いと思っていた節もあったが、俺はどうしても諦めきれず、卒業を前に告白を決意した。
かなりの決意だったし、それなりに準備を整えて、いざその日を迎えたのだが、思いがけない出来事に襲われて、告白することができなくなった。彼女の両親が事故で亡くなってしまったのだ。
悲しみに暮れる彼女を前にして、告白という軽薄な行為を取ることなんてできない。もちろん告白どころか、葬儀だの何だのと忙しく、まともに会話することさえできなかったのだが。
そしてようやく彼女と言葉を交わす時間を取れたのは、卒業式の当日になってからのことだった。
「その……色々と大変だったね、星野先輩」
「うん……本当に、色々とね……」
とは言っても、まだご両親を亡くした悲しみを引き摺っている彼女に、このタイミングで告白するなんてことはできない。
何とか慰めてあげたい。ずっとそう思っていたのだが、実際に顔を合わせてしまうと、何も言葉が出てこなかった。
「あ、あの……」
「春彰君」
「っ……あ、な……なに……?」
何とか言葉を紡ぎ出そうとしたけれど、星野先輩の方から遮られてしまった。
「私ね……お祖母ちゃんのところに行くことになったの」
「えっ……」
予想だにしていなかった言葉に、俺は思わず固まってしまう。しかし冷静に考えてみれば、ご両親を亡くしてしまった彼女が、親類縁者の元に引き取られるのは、当たり前のことだろう。
けれど当時の俺は冷静さを失っていて、そんなところまで考えが及ばなかった。
「卒業したら、そのまま向こうの学校に進学することになるから……お別れだね」
そう言いながら星野先輩は、微笑みを浮かべて髪をかき上げる。もうずっと見慣れたはずの癖に、ギュッと胸が締め付けられた。
「お……お祖母ちゃんのところって、確か……」
「うん……」
いつも盆と正月には帰省していたし、田舎がどこにあるのかは聞いていた。けして近いとは言えない地方で、そう簡単に会いに行くことはできない。
永久とは言わないまでも、はっきりと別れを告げられているのだ。
「そ、そう……なんだ……」
「もう会えなくなっちゃうかもしれないけど、春彰君も元気でいてね?」
「う……うん……星野先輩も……元気でね……」
乾いて張り付く唇を必死に開き、俺は絞り出すようにそう告げる。本当に告げたかった言葉は、胸の奥へと仕舞い込むことになる。
それが俺と彼女の別れ──遠い思い出だった。
「ん……ふぁ……」
目を覚まして備え付けの時計を見ると、まだ二十三時を示していた。疲れもあって、ホテルにチェックインしたあとは早々に寝たのだが、そのせいか変な時間に起きてしまったようだ。
「いや、夢見のせいかな……」
最近は見ることのなかった星野先輩の夢を見てしまったせいか、少し気持ちが落ち込んでいた。気持ちをリフレッシュする為に思い切って一人旅に出たのだが、初日からこれでは先が思いやられる。
色々とあって気分転換したかったのだが、これなら旅に出る前に気持ちを整理しておいた方が良かったんだろうか。
「……とりあえず、一杯引っかけてくるか」
中途半端に寝てしまったせいか、すぐに寝直すという気分にもなれない。この時間ならまだホテルのバーが開いているだろうし、寝酒のつもりで飲みに行ってみよう。
流石に時間も時間なだけに、ホテルのバーには数える程度の客しかいない。気持ちを落ち着かせたかった俺には、その方が好都合だった。
バーテンも俺の気分を察したのか、メニューを取る以外は話し掛けてこない。頼んだ酒をチビチビと飲みつつ、俺はこれまでのことと今後のことに思いを馳せる。
(ふぅ……しかし、初日からこれではなぁ……)
今回の旅の目的は、様々な出来事からの気分転換を目的としたものだった。
ずっと充実した生活を過ごしていたが、忙しくなり過ぎた仕事が上手くいかず、心身の疲れから付き合っていた恋人とも、少し険悪な空気になってしまった。
かと思った途端に、唐突に別れを告げられてしまったが、別れがあれば出会いがある。そう思って仕事に打ち込もうと考えていた矢先、今度は会社の業績が一気に悪化し、事業規模の縮小という理由で、俺も首を切られてしまった。
(色々と重なったもんだな……)
まさかあんなかたちで、いきなり失職してしまうとは思いもよらなかった。
しかも、その後も色々と良くないことが続いて、普段なら気にしない些末事でさえも、俺は気にするようになってしまい、精神的に落ち込んでいくことになる。
幸いなことに会社都合での退職とあって、失業給付金もしっかりともらえたし、元からそれなりに貯えもあった。だったら心機一転にも丁度良いからと、今回のひとり旅に出てみたのだが、いきなりあんな夢を見ることになるとは。
(まあ、そう簡単に気持ちの切り替えなんてできないか……)
慌てて職を探す状況でもないし、まだまだ時間的にも金銭的にも余裕はある。ゆっくりと今回の旅を楽しんで、少しずつ気持ちを切り替えていけば良いだろう。
とは言ったものの、旅行なんて随分と久しぶりだから、ちょっと勝手が分からない。
(とりあえず、どこへ向かうかだな……)
行きたい場所があって旅に出たわけではないから、まずはそれを探すところから始めなければならないのだ。そういう無計画で自由な旅を楽しむ人も多いだろうが、俺にはあまり向いていないような気もする。
だからそんな俺が取った手段は、ホテルの売店で旅行雑誌を買うことだった。
(へぇ……この辺りでも色々とあるんだな……)
有名な観光地以外にも、温泉場やちょっとした名所なんかが点在している。その中にはいくつか、旅慣れていない俺でも覚えのある地名もあった。
その中から適当に選んで行ってみて、気に入れば滞在する。それくらいの気軽さで向かうのも、良いのかもしれない。
雑誌のページをめくりながら、そんな風に考えていた時だった。
「おひとりですか?」
「え……あ、はい」
声を掛けられて振り向くと、そこには妙齢の女性が俺と同じように、カウンター席でグラスを傾けていた。誰かひとりで飲んでいるのは知っていたが、まさかこんな美人だったとは。
(落ち着いた感じの人だな……誰かと一緒じゃないのか?)
そもそもこんなに遅い時間のホテルのバーに、若い女性がいること自体が珍しい。
「よろしかったら、ご一緒しても? 話し相手がいないと、ちょっともの寂しくて」
「……ええ、もちろん構いませんよ。俺なんかで良ければ」
「ありがとう。それじゃあ、お隣に失礼しますね」
綺麗な女性からの誘いを断る理由なんてない。彼女にはフラれてフリーの身だし、誰に遠慮するということもないのだ。
それにしても本当に美人だ。横目で見ていると、鼻筋もすっと通っていて、顔立ちがとても整っている。
カウンター席で何気なく組んだ脚も、スラリと長くて艶めかしい。ついつい視線を落として見惚れてしまいそうだ。
「こちらにはご旅行で?」
「え……ええ、そうなんです。あなたは?」
慌てて視線を移動させつつ、彼女の言葉に相槌を打つ。
「私もなんです。ひとり旅って、時間を持て余しますよね」
「そうですよね、俺もです」
それにしても、女性のひとり旅なんて本当に珍しいな。しかもこんなに若くて綺麗な女の人が。
「この辺りには、よく来られるんですか?」
「そうですね、何度か。貴方は?」
「俺は初めてなんです。っていうか、旅に出ること自体があまりなくて……どこかお薦めのスポットなんてありますか?」
俺よりも旅慣れているようだし、雑誌を眺めているよりは、もっと良い情報が得られそうだ。それに話題としても丁度良い。
彼女は少し小首を傾げて考えると、お薦めを教えてくれた。
「そうですね……この辺りだったら、夕鶴亭のお風呂が一番かしら?」
「夕鶴亭ですか?」
名前からすると旅館だろうか。
「ここから電車で二駅の所にあって、家族経営の小さな旅館なんだけど、とっても雰囲気がいいの」
「へぇ……」
まさか温泉宿を薦められるとは思わなかった。しかし、笑みを浮かべて話す彼女を見ていると、かなり興味を惹かれる。
「色々と見て回るのも良いですけど、落ち着いた宿でゆっくりと温泉に浸かって過ごすのが、やっぱり一番じゃないかしら」
「あー……確かにそうかもしれませんね」
気持ちをリフレッシュさせるという、俺の旅の目的を考えると、それがぴったり来るような気がした。
「特に露天風呂が眺めもお湯も最高だから、是非とも入って欲しいわ。お部屋も海が見える角部屋がいいわね」
「なるほど、参考にさせてもらいます」
夕鶴亭なんて旅行雑誌には載っていなかったし、話を聞けて本当に良かった。
どうせ予定なんて何も決まっていない気楽なひとり旅だし、次の立ち寄り先を決めるのにとても参考になった。
「お盆にはお祭りもあって、私もよくその時期に泊まってたんですけど……最近は色々と忙しくて、なかなか行けていないんです」
「そうなんですか……」
物憂げな表情で呟く彼女の横顔は、とても雰囲気があってつい見惚れてしまう。
どんな女性なのか、もっと知りたくなってくるのは、俺が惹かれ始めているからか。
「そうそう、そこの露天風呂は時間帯によって混浴にもなるんですよ?」
物憂げな表情から一転して、今度は笑みを浮かべてそう話してくる。
まるで一緒に入ろうと誘われているかのようで、思わずドキッとさせられてしまった。
「こ、混浴ですか」
「ええ。それに女将さんも若くて、とっても綺麗な方なんです。ふふ、男性にとってはそれが一番かしら?」
「はは……」
たぶん、からかわれているんだろうとは分かるが、答えようがなくて苦笑いを浮かべるしかない。
話している印象だと俺よりも少し年上のようだし、表情や仕草にも余裕のようなものが感じられる。こういうホテルのバーでひとりで飲んでいても、なんというか絵になるタイプだ。
「そろそろラストオーダーのお時間ですが」
そんな彼女と話し込みながら飲んでいるうちに、思いのほか時間が経ってしまっていたようだ。
最後はお互いにカクテルを注文し、丁度それを飲み終えた頃にバーの閉店時間がやってくる。
「今日は一緒に飲めて、本当に楽しかったです」
「いえ俺の方こそ、ご一緒できてラッキーでした」
退屈しのぎに飲みに来たのが、本当にラッキーだった。あのままひとりで飲んでいても、こんなに楽しい時間は過ごせなかっただろう。
「……このままひとりで部屋に戻るのも、少し寂しい気がしますね」
女性の方も俺と同じように感じていたのか、或いはもっと直接的に、これは誘惑されているんだろうか。
どちらとも取れるような雰囲気だったが、バーの間接照明の下で見る表情は、ほんのりと頬が赤く染まっていて、俺を見つめる瞳も潤んで見える。
「ゴク……」
どうせ彼女とも別れたところだし、このまま旅先でのアバンチュールというのも、ひとり旅の醍醐味じゃないだろうか。
そう思いかけた時、彼女の左手の薬指に結婚指輪が鈍く光っていることに気が付いた。
(既婚者だったか……)
これだけの美人が独り身なんて、そもそも有り得ないことだろう。
高まっていた気持ちは少し冷めかけたが、それ以上に別れ難い気持ちもあって、俺はその誘いに乗ることにした。
誘われるまま彼女の部屋まで来たものの、やはり結婚指輪のことが気になってしまう。
(俺はフリーだけど、彼女は……)
倫理的なこともそうだが、あとから面倒なことになるのも困る。そんな風に少し逡巡していると、彼女の方から体を擦り寄せてきた。
「そう言えば、まだお互いに名乗ってませんでしたね。私のことは莉緒って呼んでくださいね」
「莉緒……さん。あ、俺は春彰って言います」
「ふふ、素敵なお名前ですね」
お互いにフルネームで名乗らなかったのは、これが今宵限りの関係なのだと、暗に意識しているからだろう。
「莉緒さん……」
「春彰さん……」
艶のある長い髪がとても綺麗で、見つめられながら名前を呼ばれると、それだけで気分が高まってくる。
お互いに見つめ合いながら、俺は彼女のジャケットを脱がし、彼女も俺のシャツのボタンを外していく。
脱がしたジャケットの下から現れたのは、かなり肉感的な体のラインだった。
「ゴク……」
思わず喉を鳴らして見つめると、莉緒さんの方から唇を重ね合わせてくる。
「春彰……さん……ん……あむ、ん……ちゅ、ちゅぅ……」
しっとりと濡れた唇の柔らかさと、不意打ちのようなキスに圧倒された。
そもそも彼女と別れる頃には、もう既に体の関係は途絶えていたし、キスをするのさえ久しぶりに思える。
莉緒さんには失礼だと思ったが、つい彼女とのキスを思い出し、それと比べながら味わってしまっていた。
「ん……ちゅ……はぁ……いま、誰か他の女性のことを考えてたでしょう?」
「えっ……い、いや……別にそんなことは……」
勘の鋭い彼女の追及に、動揺してしまった時点で答えは出ているのと同じだ。
「……すみません。でも、彼女とはもう終わってますから」
「まあ、そうだったんですか……まだその女性のことが忘れられない?」
「いえ、流石にもう未練は……でも、こんな時に思い出すなんて、申し訳ないです」
俺だって目の前の女性が、他の男のことを考えながらキスしていたら、やっぱり気分が悪いというものだ。
だから素直にそう謝ると、莉緒さんは逆に妖艶な笑みを浮かべる。
「でしたら、いまだけでも私がその女性のことを、全て忘れさせてあげますね……ん……あむ……ん、ちゅ……ちゅぅ……」
莉緒さんからの積極的なキスに、俺の頭の中から前の彼女の存在が消えていく。
そして莉緒さんはそんな俺の手を取ると、自分の胸へと導いていった。
「はぅ……ん……あぁ……触ってください……春彰さんの好きなように……あぁ……」
「凄い……柔らかくて、大きくて……最高の触り心地です。莉緒さんの胸……」
求められるまま指先に力を入れると、美しい形をした膨らみが、簡単に形を変えていってしまう。
まるで指が飲み込まれていくかのような感触に、いつしか俺は夢中になって揉みしだき始めていた。
「んん、ちゅ……ちゅぅ……あふ……もっと強く扱っても、平気ですから……あむ、んん……ちゅ、んちゅぅ……」
「あぁ……莉緒さん……」
その濃密なキスを堪能しながら、俺は更に彼女の上着とスカートを脱がせる。するとその下には、大胆なガーターベルトが姿を現した。
「素敵だ……莉緒さん、とってもセクシーで……」
前の彼女はこんな大胆な下着は着けてくれなかった。
しかし莉緒さんは下着姿になると、その圧倒的なボリュームをもつ肢体が、余計にその破壊力を増してくる。
それに加えて、きわどい紐ショーツとガーターベルトが、滲み出すような色気を倍増させていた。
「ありがとう……ん……ちゅ、ちゅぅ……この下着、一番のお気に入りだから……褒めてもらえて嬉しいわ……ねぶ、ちゅる……んちゅぅ……」
本当に嬉しそうな笑みを浮かべながら、俺の口元が唾液でベトベトになるくらい、積極的なキスを繰り返してくる。
俺も負けじと舌を絡めつつ、莉緒さんの豊かな胸の揉み心地を堪能し続けた。
「んん、ふあぁぁ……そこぉ……ああ、素敵……あぅぅ……ちゅ、んちゅぅ……」
更に俺は彼女のお尻も鷲掴みにして、荒々しく揉み上げる。胸の柔らかさとは対照的なほど、そこはムッチリとして張り詰めた感触があった。
「あぁぁ……んふぅ、いい……揉み方、上手……あぁ、それに激しく……んくぅ……」
「莉緒さんの体、どこもかしこも最高ですよ……」
キスは途切れ途切れになってきたけれど、そんなことはもう気にならない。彼女の肉感的なそのボディに、俺は夢中になっていた。
そんなキスと愛撫でお互いに高まり、手探りでブラのホックを外し、ガーターベルトを外して引き下ろす。
「あぁ……莉緒さんの生のおっぱい……綺麗だ……」
かなりの大きさなのに垂れるということはなく、先端の突起がツンと上を向いている。
俺がその見事さに見惚れて立ち尽くしていると、彼女は目の前でショーツも脱ぎ捨ててしまった。
「私ばかり脱がせるつもりですか?」
「あ……い、いえ……」
その指摘を受けて、俺も慌ただしく裸になり、改めてお互いに向き合った。
「これでようやく、裸のお付き合いですね」
「は、はい……莉緒さんの裸、本当に綺麗だ……」
豊満な乳房はもちろんのこと、腰やお尻、それに股間まで、その裸身の全てが魅惑的で、俺の視線を奪い続けている。
もう全く目が離せなくなっていると、莉緒さんもうっとりと俺を見つめていた。
「春彰さんの体も、引き締まっていて素敵よ……あん」
両手を拡げて抱擁を求めてきた莉緒さんを、そのまま力強く抱き締める。そして腕の中に捕らえてしまった体を、思う存分揉みしだいていった。
「ああっ、あんっ……! 春彰さんの手が、体に食い込んでくるっ……! 触り方が上手だから、大胆にされると強く感じちゃうっ……!」
「莉緒さんの体、本当に凄いですよ……しっとりと指に張り付いてくるのに、凄く柔らかくて……それに弾力もある」
こんなに触り心地の良い物が、世の中にはあったのかと思ってしまう。それくらい莉緒さんの体は、最高の手触りを保っていた。
「はぁ、はぁ、あむ、んん、んちゅぅ……ちゅ、ちゅぶ……ねぶぅ……んん、ふぁ……春彰さんっ……ああっ……!」
今度は俺の方からキスしつつ、愛撫を勢いづかせていく。すると莉緒さんも俺の背中をまさぐりながら、大胆に舌を絡めてきた。
キスと愛撫に夢中になりながら、お互いにお互いの体をまさぐり続ける。
彼女の股間に指を滑らせると、熱いぬめりが纏わり付いてくる。そのまま割れ目の間に指を沈め、クリトリスと一緒に擦り上げた。
「んん、ちゅぶっ……ちゅ、ちゅぅ……んぷっ……はぁっ、ああっ……そ、そんなに擦っちゃ……あああぁっ!」
「だって莉緒さんのオマンコ、もうすっかり濡れちゃってますよ。それに、入り口も綻んじゃって……ほら、すぐにでも指が入りそうだ」
「それは春彰さんがエッチに触るからぁ……あっ、あああっ……! 激しいっ……あっ、ああっ……! オチンポが、お腹に当たってるっ……!」
俺のペニスも既に硬く勃起して、カウパーを滲ませながら莉緒さんの下腹部を叩いている。いますぐにでも挿入したい衝動を堪えながら、俺は莉緒さんの体を愛撫し続けた。
柔らかな胸を、張りのあるお尻を、そして熱く火照った股間を、勢いに任せて荒々しくまさぐる。
ともすれば苦痛にさえなりかねない愛撫だったが、莉緒さんは敏感に、そして淫らに悦んでくれていた。
「ああっ、あぁんっ! いいわっ、春彰さんの指……! んんぅっ……! あっあっ……こんな、激しいのっ……くぅん!」
「莉緒さん……!」
その卑猥な反応に興奮を抑えきれなくなり、俺はそのまま莉緒さんをベッドへと押し倒してしまう。
「あぁんっ……」
「すみません、もう我慢が……!」
正直にそう伝えると、莉緒さんもその口元に笑みを浮かべて頷く。
「はぁ、はぁ……私も、エッチなこと久しぶりなのに、春彰さんの触り方が気持ち良いんだもの……」
「久しぶりって……莉緒さん、旦那さんがいるんじゃ?」
莉緒さんの物言いに、俺は反射的にそう聞いてしまっていた。
この状況でパートナーのことを聞くなんて、不快にさせてしまうかもしれない。聞いてしまってからそう思ったが、莉緒さんは寂しげな表情を浮かべるだけだった。
「ええ……でも、ここ何年かは夫が忙しくて、すっかりご無沙汰だから」
「そうなんですか……」
セックスレスというやつだろうか。彼女の口ぶりからすると、夫婦仲がそこまで冷め切っているという印象は受けない。
「そんなわけだから、今日は楽しみましょう」
「そのつもりですけど……まさか莉緒さんみたいに素敵な女性と出会えると思っていなかったから、実はゴムの持ち合わせが……」
「そうね、私も……一応、大丈夫な日だから、外に出してもらえれば平気かしら……」
一夜限りのアバンチュールだ、間違いがあっては後味が悪い。
俺は中に出さないように気を付けることを意識しつつ、莉緒さんの中へとペニスを押し込んでいった。
「あ、ああっ、はぁんっ! オチンポ、入って……くるっ……んんっ……!」
「くっ……キツキツだ、莉緒さんのオマンコ……本当に久しぶりなんですね?」
硬くすぼまった膣口は、俺のペニスの侵入を拒む。そこを強引に押し込んでいくと、熱く潤った膣内は、それを待ちわびていたようにペニスを締め付けてきた。
「ええ……本当に、そうなの……んんっ……ふあぁぁ……!」
「キツキツだけど、しっかりと入ってますよ……莉緒さんのオマンコに……!」
「ああっ、いい……! 私の中に、熱くて硬いオチンポが埋まってる……あ、ああっ!」
久しぶりのペニスの感触を、莉緒さんも喜んでくれているようだ。その喜びを全身で表現するように、俺の下で莉緒さんが身悶える。
「動きます、莉緒さん……!」
思い切り激しく動きたい、そんな衝動が込み上げてきているが、久しぶりの莉緒さんには辛いだろう。理性を総動員させて、駆け出しそうになる体を必死に押さえ込んだ。
「はぁっ、はぁっ、んくっ、んんっ……あ、ああ……こんな、じっくりされるなんてっ……初めてよ、んんっ……春彰さんのオチンポ、太くて逞しいから……はぅぅっ!」
ゆっくりとした動きから始めて正解だったようだ。じっくりと出し入れさせるうちに膣内も更に潤いを増し、ペニスの出し入れが滑らかになっていく。
それに合わせて莉緒さんの反応も、どんどん良くなっていっていた。
「俺もこんなにじっくりとオマンコを掻き混ぜるの、初めてですよ」
思えば前の彼女とのセックスは、結果だけを求めるような性急さと、どこか作業感のような部分があった。
「はぁ、はぁ……オチンポが出入りする感触が……んくっ……良すぎるから、私っ……あ……ああっ……春彰さんっ……!」
セックスの感覚に馴染んできたのか、逆に少しもどかしげな様子を見せる。俺はその様子を見ながら、徐々にストロークを大きくさせ、抽送に勢いを付けていった。
「ぅんっ、んっ、んくっ……! はぁっ、はぁっ! も、もっといっぱい、して……くださいっ……! 私のオマンコ、めちゃくちゃに掻き混ぜてっ……!」
「分かりました、莉緒さん……!」
拡げた脚をしっかりと抱えて、力強く腰を動かしてペニスを出し入れさせる。
その勢いに莉緒さんの体も大きく揺さぶられ、さっきまで揉んでいた豊かな胸が、俺の視線を惑わすように大きく揺れていた。
「ああっ! あっ、あっ! いいっ! 春彰さんのオチンポ、私のいいところばかり擦って……はぅぅっ! お、奥っ……子宮の入り口、ノックされちゃってますぅっ!」
「ここがいいんですね、莉緒さん! 凄くいやらしいですよ、このオマンコ!」
俺が抽送を激しくさせれば、しっかりとそれに応えてくれる。まさに打てば響くという感じで、莉緒さんの感覚と俺の動きがしっかりとシンクロしていた。
「あっ、ああっ! オチンポすごいっ! 春彰さんのオチンポ、元気すぎて……ああっ! ご無沙汰だったのに思い出しちゃうっ、セックスの良さを思い出しちゃうぅ!」
「しっかりと思い出させてあげますよ、俺のチンポで!」
どれだけセックスレスだったのか分からないが、これだけの体を放っておくなんて、旦那さんは何を考えているんだろう。
濡れ方も、締め付け具合も、そして感度も、何もかもが最高だった。
「本当に凄いですよ、最高です、莉緒さんの体……!」
俺は感じたままを言葉にして伝えていく。
すると莉緒さんは興奮に染まった表情に、ほんの僅かな恥じらいを滲ませ、嬉しそうに微笑んだ。
「はぁっ、はぁっ、うれしいっ……! そんなふうに褒められたの、初めて……! あ、ああっ、いいっ! もっと、もっと激しくっ……オマンコ突いてぇ!」
「莉緒さん……!」
高まる興奮と快感に衝き動かされ、夢中になってペニスを出し入れさせる。溢れ出した愛液は白く泡立ち、ペニスの根元に白い輪を作っていた。
「あっあっ! もうイクっ、イッちゃうっ! あああっ! 春彰さんのオチンポで、私イかされちゃうぅっ!」
「くっ……俺も、もう出そうです……莉緒さん! ああっ……!」
限界を超えた射精感を堪えきれず、慌ててペニスを引き抜いた。
「ひゃああぁぁ! あああっ! イクっ! イクぅぅぅぅぅ!! 濃くて熱いのが、いっぱいっ……ふあああぁぁぁぁぁ!!」
引き抜いたペニスから溢れる精液を浴びて、莉緒さんがその体を小刻みに震わせる。波打つように揺れる下腹部が、しっかりと絶頂を迎えたことを物語っていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……莉緒さん……」
「はぁぁぁぁ……! はぁっ、はぁっ……こんなの、初めて……中に出されたわけじゃないのに、オマンコの中が震えて……ふあぁぁ……」
恍惚とした表情を浮かべて、莉緒さんがうっとりと呟く。整った顔立ちが精液に汚れていると、余計に淫猥な雰囲気を強めていた。
「ゴク……莉緒さん……」
そんな淫らな姿を見ていると、射精したばかりだというのに、再び熱い衝動が込み上げてくる。
「はぁ……はぁ……春彰さん……」
俺たちはその後も、時間を忘れて何度も何度も求め合うのだった。
「はぁ……気持ち良すぎて、すっかり時間を忘れてしまいましたね」
「ええ、私も……ふふ、楽しい時間って、いつの間にか随分と経ってしまっているものですから」
濃厚な時間を過ごし、余韻を味わいながらまどろむ。
このまま朝まで、という気持ちも少しあったが、そうなるともう別れ難くなってしまいそうだった。
それに避妊具を用意していなかったせいで、莉緒さんの中で果てられなかったという、少し残念な気持ちもある。
「じゃあ、そろそろ失礼します。今日は本当にありがとうございました、莉緒さんに出会えて、こんな素敵な思いまでさせてもらって」
「うふふ、私の方こそありがとうございます。春彰さんと出会えて良かった」
名残惜しさを堪えて、お互いに身支度を調えていく。
一瞬、連絡先の交換という言葉が頭に浮かんだが、俺はその気持ちを抑え込んだ。
「また、お会いできるといいですね」
「ええ……その時はまた、ぜひ……」
そんな偶然はないだろうが、心のどこかで期待してしまう。
今度はちゃんと避妊具を用意して、莉緒さんの膣内で果てたい。俺はそんな気持ちと共に、僅かな期待のようなものを感じつつ、莉緒さんの部屋をあとにするのだった。
「さてと、次の宿を決めないとな……」
莉緒さんとの逢瀬を終えて部屋に戻り、明日からの予定を考える。流石にこの時間からでは予約は取れないが、何の計画もないのでは決めようもない。
「……そう言えば、夕鶴亭だっけ」
ふと莉緒さんから聞いた、お薦めの温泉宿のことを思い出した。
特に予定が決まっているわけでもないし、行きたい場所があったわけでもない。せっかくの出会いがあったのだから、莉緒さんのお薦めに従うのも良いだろう。
「よし、そうするか」
そう決めて俺はシャワーを浴び、ベッドへと潜り込む。そして翌朝、目覚めと共に夕鶴亭へ予約の電話を入れ、ホテルをチェックアウトした。
この続きは、6月8日発売のオトナ文庫『メス堕ち!巨乳妻との癒され愛温泉』でお楽しみください!!
(C)SHAR SENYOU MARU/ANIM
ただし年齢はというと彼女の方が上で、互いの関係性としては姉弟というのが近かったのかもしれない。
その関係性が示す通り、俺は彼女のことを慕っていて、本当の姉弟のようにずっと仲が良かった。
しかし、それも中学に上がって思春期を迎える頃になると、互いに相手を異性として意識し始めたのか、少しだけ良い雰囲気になったりもした。そこから先に進むことができれば、ドラマのような展開が待っていたのかもしれない。
けれど結局は、生まれついてからの幼馴染みという関係は根深く、俺と彼女はそこから脱却することができず、最後まで仲の良い姉弟以上の関係にはなれなかった。
彼女の方はそれで良いと思っていた節もあったが、俺はどうしても諦めきれず、卒業を前に告白を決意した。
かなりの決意だったし、それなりに準備を整えて、いざその日を迎えたのだが、思いがけない出来事に襲われて、告白することができなくなった。彼女の両親が事故で亡くなってしまったのだ。
悲しみに暮れる彼女を前にして、告白という軽薄な行為を取ることなんてできない。もちろん告白どころか、葬儀だの何だのと忙しく、まともに会話することさえできなかったのだが。
そしてようやく彼女と言葉を交わす時間を取れたのは、卒業式の当日になってからのことだった。
「その……色々と大変だったね、星野先輩」
「うん……本当に、色々とね……」
とは言っても、まだご両親を亡くした悲しみを引き摺っている彼女に、このタイミングで告白するなんてことはできない。
何とか慰めてあげたい。ずっとそう思っていたのだが、実際に顔を合わせてしまうと、何も言葉が出てこなかった。
「あ、あの……」
「春彰君」
「っ……あ、な……なに……?」
何とか言葉を紡ぎ出そうとしたけれど、星野先輩の方から遮られてしまった。
「私ね……お祖母ちゃんのところに行くことになったの」
「えっ……」
予想だにしていなかった言葉に、俺は思わず固まってしまう。しかし冷静に考えてみれば、ご両親を亡くしてしまった彼女が、親類縁者の元に引き取られるのは、当たり前のことだろう。
けれど当時の俺は冷静さを失っていて、そんなところまで考えが及ばなかった。
「卒業したら、そのまま向こうの学校に進学することになるから……お別れだね」
そう言いながら星野先輩は、微笑みを浮かべて髪をかき上げる。もうずっと見慣れたはずの癖に、ギュッと胸が締め付けられた。
「お……お祖母ちゃんのところって、確か……」
「うん……」
いつも盆と正月には帰省していたし、田舎がどこにあるのかは聞いていた。けして近いとは言えない地方で、そう簡単に会いに行くことはできない。
永久とは言わないまでも、はっきりと別れを告げられているのだ。
「そ、そう……なんだ……」
「もう会えなくなっちゃうかもしれないけど、春彰君も元気でいてね?」
「う……うん……星野先輩も……元気でね……」
乾いて張り付く唇を必死に開き、俺は絞り出すようにそう告げる。本当に告げたかった言葉は、胸の奥へと仕舞い込むことになる。
それが俺と彼女の別れ──遠い思い出だった。
「ん……ふぁ……」
目を覚まして備え付けの時計を見ると、まだ二十三時を示していた。疲れもあって、ホテルにチェックインしたあとは早々に寝たのだが、そのせいか変な時間に起きてしまったようだ。
「いや、夢見のせいかな……」
最近は見ることのなかった星野先輩の夢を見てしまったせいか、少し気持ちが落ち込んでいた。気持ちをリフレッシュする為に思い切って一人旅に出たのだが、初日からこれでは先が思いやられる。
色々とあって気分転換したかったのだが、これなら旅に出る前に気持ちを整理しておいた方が良かったんだろうか。
「……とりあえず、一杯引っかけてくるか」
中途半端に寝てしまったせいか、すぐに寝直すという気分にもなれない。この時間ならまだホテルのバーが開いているだろうし、寝酒のつもりで飲みに行ってみよう。
流石に時間も時間なだけに、ホテルのバーには数える程度の客しかいない。気持ちを落ち着かせたかった俺には、その方が好都合だった。
バーテンも俺の気分を察したのか、メニューを取る以外は話し掛けてこない。頼んだ酒をチビチビと飲みつつ、俺はこれまでのことと今後のことに思いを馳せる。
(ふぅ……しかし、初日からこれではなぁ……)
今回の旅の目的は、様々な出来事からの気分転換を目的としたものだった。
ずっと充実した生活を過ごしていたが、忙しくなり過ぎた仕事が上手くいかず、心身の疲れから付き合っていた恋人とも、少し険悪な空気になってしまった。
かと思った途端に、唐突に別れを告げられてしまったが、別れがあれば出会いがある。そう思って仕事に打ち込もうと考えていた矢先、今度は会社の業績が一気に悪化し、事業規模の縮小という理由で、俺も首を切られてしまった。
(色々と重なったもんだな……)
まさかあんなかたちで、いきなり失職してしまうとは思いもよらなかった。
しかも、その後も色々と良くないことが続いて、普段なら気にしない些末事でさえも、俺は気にするようになってしまい、精神的に落ち込んでいくことになる。
幸いなことに会社都合での退職とあって、失業給付金もしっかりともらえたし、元からそれなりに貯えもあった。だったら心機一転にも丁度良いからと、今回のひとり旅に出てみたのだが、いきなりあんな夢を見ることになるとは。
(まあ、そう簡単に気持ちの切り替えなんてできないか……)
慌てて職を探す状況でもないし、まだまだ時間的にも金銭的にも余裕はある。ゆっくりと今回の旅を楽しんで、少しずつ気持ちを切り替えていけば良いだろう。
とは言ったものの、旅行なんて随分と久しぶりだから、ちょっと勝手が分からない。
(とりあえず、どこへ向かうかだな……)
行きたい場所があって旅に出たわけではないから、まずはそれを探すところから始めなければならないのだ。そういう無計画で自由な旅を楽しむ人も多いだろうが、俺にはあまり向いていないような気もする。
だからそんな俺が取った手段は、ホテルの売店で旅行雑誌を買うことだった。
(へぇ……この辺りでも色々とあるんだな……)
有名な観光地以外にも、温泉場やちょっとした名所なんかが点在している。その中にはいくつか、旅慣れていない俺でも覚えのある地名もあった。
その中から適当に選んで行ってみて、気に入れば滞在する。それくらいの気軽さで向かうのも、良いのかもしれない。
雑誌のページをめくりながら、そんな風に考えていた時だった。
「おひとりですか?」
「え……あ、はい」
声を掛けられて振り向くと、そこには妙齢の女性が俺と同じように、カウンター席でグラスを傾けていた。誰かひとりで飲んでいるのは知っていたが、まさかこんな美人だったとは。
(落ち着いた感じの人だな……誰かと一緒じゃないのか?)
そもそもこんなに遅い時間のホテルのバーに、若い女性がいること自体が珍しい。
「よろしかったら、ご一緒しても? 話し相手がいないと、ちょっともの寂しくて」
「……ええ、もちろん構いませんよ。俺なんかで良ければ」
「ありがとう。それじゃあ、お隣に失礼しますね」
綺麗な女性からの誘いを断る理由なんてない。彼女にはフラれてフリーの身だし、誰に遠慮するということもないのだ。
それにしても本当に美人だ。横目で見ていると、鼻筋もすっと通っていて、顔立ちがとても整っている。
カウンター席で何気なく組んだ脚も、スラリと長くて艶めかしい。ついつい視線を落として見惚れてしまいそうだ。
「こちらにはご旅行で?」
「え……ええ、そうなんです。あなたは?」
慌てて視線を移動させつつ、彼女の言葉に相槌を打つ。
「私もなんです。ひとり旅って、時間を持て余しますよね」
「そうですよね、俺もです」
それにしても、女性のひとり旅なんて本当に珍しいな。しかもこんなに若くて綺麗な女の人が。
「この辺りには、よく来られるんですか?」
「そうですね、何度か。貴方は?」
「俺は初めてなんです。っていうか、旅に出ること自体があまりなくて……どこかお薦めのスポットなんてありますか?」
俺よりも旅慣れているようだし、雑誌を眺めているよりは、もっと良い情報が得られそうだ。それに話題としても丁度良い。
彼女は少し小首を傾げて考えると、お薦めを教えてくれた。
「そうですね……この辺りだったら、夕鶴亭のお風呂が一番かしら?」
「夕鶴亭ですか?」
名前からすると旅館だろうか。
「ここから電車で二駅の所にあって、家族経営の小さな旅館なんだけど、とっても雰囲気がいいの」
「へぇ……」
まさか温泉宿を薦められるとは思わなかった。しかし、笑みを浮かべて話す彼女を見ていると、かなり興味を惹かれる。
「色々と見て回るのも良いですけど、落ち着いた宿でゆっくりと温泉に浸かって過ごすのが、やっぱり一番じゃないかしら」
「あー……確かにそうかもしれませんね」
気持ちをリフレッシュさせるという、俺の旅の目的を考えると、それがぴったり来るような気がした。
「特に露天風呂が眺めもお湯も最高だから、是非とも入って欲しいわ。お部屋も海が見える角部屋がいいわね」
「なるほど、参考にさせてもらいます」
夕鶴亭なんて旅行雑誌には載っていなかったし、話を聞けて本当に良かった。
どうせ予定なんて何も決まっていない気楽なひとり旅だし、次の立ち寄り先を決めるのにとても参考になった。
「お盆にはお祭りもあって、私もよくその時期に泊まってたんですけど……最近は色々と忙しくて、なかなか行けていないんです」
「そうなんですか……」
物憂げな表情で呟く彼女の横顔は、とても雰囲気があってつい見惚れてしまう。
どんな女性なのか、もっと知りたくなってくるのは、俺が惹かれ始めているからか。
「そうそう、そこの露天風呂は時間帯によって混浴にもなるんですよ?」
物憂げな表情から一転して、今度は笑みを浮かべてそう話してくる。
まるで一緒に入ろうと誘われているかのようで、思わずドキッとさせられてしまった。
「こ、混浴ですか」
「ええ。それに女将さんも若くて、とっても綺麗な方なんです。ふふ、男性にとってはそれが一番かしら?」
「はは……」
たぶん、からかわれているんだろうとは分かるが、答えようがなくて苦笑いを浮かべるしかない。
話している印象だと俺よりも少し年上のようだし、表情や仕草にも余裕のようなものが感じられる。こういうホテルのバーでひとりで飲んでいても、なんというか絵になるタイプだ。
「そろそろラストオーダーのお時間ですが」
そんな彼女と話し込みながら飲んでいるうちに、思いのほか時間が経ってしまっていたようだ。
最後はお互いにカクテルを注文し、丁度それを飲み終えた頃にバーの閉店時間がやってくる。
「今日は一緒に飲めて、本当に楽しかったです」
「いえ俺の方こそ、ご一緒できてラッキーでした」
退屈しのぎに飲みに来たのが、本当にラッキーだった。あのままひとりで飲んでいても、こんなに楽しい時間は過ごせなかっただろう。
「……このままひとりで部屋に戻るのも、少し寂しい気がしますね」
女性の方も俺と同じように感じていたのか、或いはもっと直接的に、これは誘惑されているんだろうか。
どちらとも取れるような雰囲気だったが、バーの間接照明の下で見る表情は、ほんのりと頬が赤く染まっていて、俺を見つめる瞳も潤んで見える。
「ゴク……」
どうせ彼女とも別れたところだし、このまま旅先でのアバンチュールというのも、ひとり旅の醍醐味じゃないだろうか。
そう思いかけた時、彼女の左手の薬指に結婚指輪が鈍く光っていることに気が付いた。
(既婚者だったか……)
これだけの美人が独り身なんて、そもそも有り得ないことだろう。
高まっていた気持ちは少し冷めかけたが、それ以上に別れ難い気持ちもあって、俺はその誘いに乗ることにした。
誘われるまま彼女の部屋まで来たものの、やはり結婚指輪のことが気になってしまう。
(俺はフリーだけど、彼女は……)
倫理的なこともそうだが、あとから面倒なことになるのも困る。そんな風に少し逡巡していると、彼女の方から体を擦り寄せてきた。
「そう言えば、まだお互いに名乗ってませんでしたね。私のことは莉緒って呼んでくださいね」
「莉緒……さん。あ、俺は春彰って言います」
「ふふ、素敵なお名前ですね」
お互いにフルネームで名乗らなかったのは、これが今宵限りの関係なのだと、暗に意識しているからだろう。
「莉緒さん……」
「春彰さん……」
艶のある長い髪がとても綺麗で、見つめられながら名前を呼ばれると、それだけで気分が高まってくる。
お互いに見つめ合いながら、俺は彼女のジャケットを脱がし、彼女も俺のシャツのボタンを外していく。
脱がしたジャケットの下から現れたのは、かなり肉感的な体のラインだった。
「ゴク……」
思わず喉を鳴らして見つめると、莉緒さんの方から唇を重ね合わせてくる。
「春彰……さん……ん……あむ、ん……ちゅ、ちゅぅ……」
しっとりと濡れた唇の柔らかさと、不意打ちのようなキスに圧倒された。
そもそも彼女と別れる頃には、もう既に体の関係は途絶えていたし、キスをするのさえ久しぶりに思える。
莉緒さんには失礼だと思ったが、つい彼女とのキスを思い出し、それと比べながら味わってしまっていた。
「ん……ちゅ……はぁ……いま、誰か他の女性のことを考えてたでしょう?」
「えっ……い、いや……別にそんなことは……」
勘の鋭い彼女の追及に、動揺してしまった時点で答えは出ているのと同じだ。
「……すみません。でも、彼女とはもう終わってますから」
「まあ、そうだったんですか……まだその女性のことが忘れられない?」
「いえ、流石にもう未練は……でも、こんな時に思い出すなんて、申し訳ないです」
俺だって目の前の女性が、他の男のことを考えながらキスしていたら、やっぱり気分が悪いというものだ。
だから素直にそう謝ると、莉緒さんは逆に妖艶な笑みを浮かべる。
「でしたら、いまだけでも私がその女性のことを、全て忘れさせてあげますね……ん……あむ……ん、ちゅ……ちゅぅ……」
莉緒さんからの積極的なキスに、俺の頭の中から前の彼女の存在が消えていく。
そして莉緒さんはそんな俺の手を取ると、自分の胸へと導いていった。
「はぅ……ん……あぁ……触ってください……春彰さんの好きなように……あぁ……」
「凄い……柔らかくて、大きくて……最高の触り心地です。莉緒さんの胸……」
求められるまま指先に力を入れると、美しい形をした膨らみが、簡単に形を変えていってしまう。
まるで指が飲み込まれていくかのような感触に、いつしか俺は夢中になって揉みしだき始めていた。
「んん、ちゅ……ちゅぅ……あふ……もっと強く扱っても、平気ですから……あむ、んん……ちゅ、んちゅぅ……」
「あぁ……莉緒さん……」
その濃密なキスを堪能しながら、俺は更に彼女の上着とスカートを脱がせる。するとその下には、大胆なガーターベルトが姿を現した。
「素敵だ……莉緒さん、とってもセクシーで……」
前の彼女はこんな大胆な下着は着けてくれなかった。
しかし莉緒さんは下着姿になると、その圧倒的なボリュームをもつ肢体が、余計にその破壊力を増してくる。
それに加えて、きわどい紐ショーツとガーターベルトが、滲み出すような色気を倍増させていた。
「ありがとう……ん……ちゅ、ちゅぅ……この下着、一番のお気に入りだから……褒めてもらえて嬉しいわ……ねぶ、ちゅる……んちゅぅ……」
本当に嬉しそうな笑みを浮かべながら、俺の口元が唾液でベトベトになるくらい、積極的なキスを繰り返してくる。
俺も負けじと舌を絡めつつ、莉緒さんの豊かな胸の揉み心地を堪能し続けた。
「んん、ふあぁぁ……そこぉ……ああ、素敵……あぅぅ……ちゅ、んちゅぅ……」
更に俺は彼女のお尻も鷲掴みにして、荒々しく揉み上げる。胸の柔らかさとは対照的なほど、そこはムッチリとして張り詰めた感触があった。
「あぁぁ……んふぅ、いい……揉み方、上手……あぁ、それに激しく……んくぅ……」
「莉緒さんの体、どこもかしこも最高ですよ……」
キスは途切れ途切れになってきたけれど、そんなことはもう気にならない。彼女の肉感的なそのボディに、俺は夢中になっていた。
そんなキスと愛撫でお互いに高まり、手探りでブラのホックを外し、ガーターベルトを外して引き下ろす。
「あぁ……莉緒さんの生のおっぱい……綺麗だ……」
かなりの大きさなのに垂れるということはなく、先端の突起がツンと上を向いている。
俺がその見事さに見惚れて立ち尽くしていると、彼女は目の前でショーツも脱ぎ捨ててしまった。
「私ばかり脱がせるつもりですか?」
「あ……い、いえ……」
その指摘を受けて、俺も慌ただしく裸になり、改めてお互いに向き合った。
「これでようやく、裸のお付き合いですね」
「は、はい……莉緒さんの裸、本当に綺麗だ……」
豊満な乳房はもちろんのこと、腰やお尻、それに股間まで、その裸身の全てが魅惑的で、俺の視線を奪い続けている。
もう全く目が離せなくなっていると、莉緒さんもうっとりと俺を見つめていた。
「春彰さんの体も、引き締まっていて素敵よ……あん」
両手を拡げて抱擁を求めてきた莉緒さんを、そのまま力強く抱き締める。そして腕の中に捕らえてしまった体を、思う存分揉みしだいていった。
「ああっ、あんっ……! 春彰さんの手が、体に食い込んでくるっ……! 触り方が上手だから、大胆にされると強く感じちゃうっ……!」
「莉緒さんの体、本当に凄いですよ……しっとりと指に張り付いてくるのに、凄く柔らかくて……それに弾力もある」
こんなに触り心地の良い物が、世の中にはあったのかと思ってしまう。それくらい莉緒さんの体は、最高の手触りを保っていた。
「はぁ、はぁ、あむ、んん、んちゅぅ……ちゅ、ちゅぶ……ねぶぅ……んん、ふぁ……春彰さんっ……ああっ……!」
今度は俺の方からキスしつつ、愛撫を勢いづかせていく。すると莉緒さんも俺の背中をまさぐりながら、大胆に舌を絡めてきた。
キスと愛撫に夢中になりながら、お互いにお互いの体をまさぐり続ける。
彼女の股間に指を滑らせると、熱いぬめりが纏わり付いてくる。そのまま割れ目の間に指を沈め、クリトリスと一緒に擦り上げた。
「んん、ちゅぶっ……ちゅ、ちゅぅ……んぷっ……はぁっ、ああっ……そ、そんなに擦っちゃ……あああぁっ!」
「だって莉緒さんのオマンコ、もうすっかり濡れちゃってますよ。それに、入り口も綻んじゃって……ほら、すぐにでも指が入りそうだ」
「それは春彰さんがエッチに触るからぁ……あっ、あああっ……! 激しいっ……あっ、ああっ……! オチンポが、お腹に当たってるっ……!」
俺のペニスも既に硬く勃起して、カウパーを滲ませながら莉緒さんの下腹部を叩いている。いますぐにでも挿入したい衝動を堪えながら、俺は莉緒さんの体を愛撫し続けた。
柔らかな胸を、張りのあるお尻を、そして熱く火照った股間を、勢いに任せて荒々しくまさぐる。
ともすれば苦痛にさえなりかねない愛撫だったが、莉緒さんは敏感に、そして淫らに悦んでくれていた。
「ああっ、あぁんっ! いいわっ、春彰さんの指……! んんぅっ……! あっあっ……こんな、激しいのっ……くぅん!」
「莉緒さん……!」
その卑猥な反応に興奮を抑えきれなくなり、俺はそのまま莉緒さんをベッドへと押し倒してしまう。
「あぁんっ……」
「すみません、もう我慢が……!」
正直にそう伝えると、莉緒さんもその口元に笑みを浮かべて頷く。
「はぁ、はぁ……私も、エッチなこと久しぶりなのに、春彰さんの触り方が気持ち良いんだもの……」
「久しぶりって……莉緒さん、旦那さんがいるんじゃ?」
莉緒さんの物言いに、俺は反射的にそう聞いてしまっていた。
この状況でパートナーのことを聞くなんて、不快にさせてしまうかもしれない。聞いてしまってからそう思ったが、莉緒さんは寂しげな表情を浮かべるだけだった。
「ええ……でも、ここ何年かは夫が忙しくて、すっかりご無沙汰だから」
「そうなんですか……」
セックスレスというやつだろうか。彼女の口ぶりからすると、夫婦仲がそこまで冷め切っているという印象は受けない。
「そんなわけだから、今日は楽しみましょう」
「そのつもりですけど……まさか莉緒さんみたいに素敵な女性と出会えると思っていなかったから、実はゴムの持ち合わせが……」
「そうね、私も……一応、大丈夫な日だから、外に出してもらえれば平気かしら……」
一夜限りのアバンチュールだ、間違いがあっては後味が悪い。
俺は中に出さないように気を付けることを意識しつつ、莉緒さんの中へとペニスを押し込んでいった。
「あ、ああっ、はぁんっ! オチンポ、入って……くるっ……んんっ……!」
「くっ……キツキツだ、莉緒さんのオマンコ……本当に久しぶりなんですね?」
硬くすぼまった膣口は、俺のペニスの侵入を拒む。そこを強引に押し込んでいくと、熱く潤った膣内は、それを待ちわびていたようにペニスを締め付けてきた。
「ええ……本当に、そうなの……んんっ……ふあぁぁ……!」
「キツキツだけど、しっかりと入ってますよ……莉緒さんのオマンコに……!」
「ああっ、いい……! 私の中に、熱くて硬いオチンポが埋まってる……あ、ああっ!」
久しぶりのペニスの感触を、莉緒さんも喜んでくれているようだ。その喜びを全身で表現するように、俺の下で莉緒さんが身悶える。
「動きます、莉緒さん……!」
思い切り激しく動きたい、そんな衝動が込み上げてきているが、久しぶりの莉緒さんには辛いだろう。理性を総動員させて、駆け出しそうになる体を必死に押さえ込んだ。
「はぁっ、はぁっ、んくっ、んんっ……あ、ああ……こんな、じっくりされるなんてっ……初めてよ、んんっ……春彰さんのオチンポ、太くて逞しいから……はぅぅっ!」
ゆっくりとした動きから始めて正解だったようだ。じっくりと出し入れさせるうちに膣内も更に潤いを増し、ペニスの出し入れが滑らかになっていく。
それに合わせて莉緒さんの反応も、どんどん良くなっていっていた。
「俺もこんなにじっくりとオマンコを掻き混ぜるの、初めてですよ」
思えば前の彼女とのセックスは、結果だけを求めるような性急さと、どこか作業感のような部分があった。
「はぁ、はぁ……オチンポが出入りする感触が……んくっ……良すぎるから、私っ……あ……ああっ……春彰さんっ……!」
セックスの感覚に馴染んできたのか、逆に少しもどかしげな様子を見せる。俺はその様子を見ながら、徐々にストロークを大きくさせ、抽送に勢いを付けていった。
「ぅんっ、んっ、んくっ……! はぁっ、はぁっ! も、もっといっぱい、して……くださいっ……! 私のオマンコ、めちゃくちゃに掻き混ぜてっ……!」
「分かりました、莉緒さん……!」
拡げた脚をしっかりと抱えて、力強く腰を動かしてペニスを出し入れさせる。
その勢いに莉緒さんの体も大きく揺さぶられ、さっきまで揉んでいた豊かな胸が、俺の視線を惑わすように大きく揺れていた。
「ああっ! あっ、あっ! いいっ! 春彰さんのオチンポ、私のいいところばかり擦って……はぅぅっ! お、奥っ……子宮の入り口、ノックされちゃってますぅっ!」
「ここがいいんですね、莉緒さん! 凄くいやらしいですよ、このオマンコ!」
俺が抽送を激しくさせれば、しっかりとそれに応えてくれる。まさに打てば響くという感じで、莉緒さんの感覚と俺の動きがしっかりとシンクロしていた。
「あっ、ああっ! オチンポすごいっ! 春彰さんのオチンポ、元気すぎて……ああっ! ご無沙汰だったのに思い出しちゃうっ、セックスの良さを思い出しちゃうぅ!」
「しっかりと思い出させてあげますよ、俺のチンポで!」
どれだけセックスレスだったのか分からないが、これだけの体を放っておくなんて、旦那さんは何を考えているんだろう。
濡れ方も、締め付け具合も、そして感度も、何もかもが最高だった。
「本当に凄いですよ、最高です、莉緒さんの体……!」
俺は感じたままを言葉にして伝えていく。
すると莉緒さんは興奮に染まった表情に、ほんの僅かな恥じらいを滲ませ、嬉しそうに微笑んだ。
「はぁっ、はぁっ、うれしいっ……! そんなふうに褒められたの、初めて……! あ、ああっ、いいっ! もっと、もっと激しくっ……オマンコ突いてぇ!」
「莉緒さん……!」
高まる興奮と快感に衝き動かされ、夢中になってペニスを出し入れさせる。溢れ出した愛液は白く泡立ち、ペニスの根元に白い輪を作っていた。
「あっあっ! もうイクっ、イッちゃうっ! あああっ! 春彰さんのオチンポで、私イかされちゃうぅっ!」
「くっ……俺も、もう出そうです……莉緒さん! ああっ……!」
限界を超えた射精感を堪えきれず、慌ててペニスを引き抜いた。
「ひゃああぁぁ! あああっ! イクっ! イクぅぅぅぅぅ!! 濃くて熱いのが、いっぱいっ……ふあああぁぁぁぁぁ!!」
引き抜いたペニスから溢れる精液を浴びて、莉緒さんがその体を小刻みに震わせる。波打つように揺れる下腹部が、しっかりと絶頂を迎えたことを物語っていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……莉緒さん……」
「はぁぁぁぁ……! はぁっ、はぁっ……こんなの、初めて……中に出されたわけじゃないのに、オマンコの中が震えて……ふあぁぁ……」
恍惚とした表情を浮かべて、莉緒さんがうっとりと呟く。整った顔立ちが精液に汚れていると、余計に淫猥な雰囲気を強めていた。
「ゴク……莉緒さん……」
そんな淫らな姿を見ていると、射精したばかりだというのに、再び熱い衝動が込み上げてくる。
「はぁ……はぁ……春彰さん……」
俺たちはその後も、時間を忘れて何度も何度も求め合うのだった。
「はぁ……気持ち良すぎて、すっかり時間を忘れてしまいましたね」
「ええ、私も……ふふ、楽しい時間って、いつの間にか随分と経ってしまっているものですから」
濃厚な時間を過ごし、余韻を味わいながらまどろむ。
このまま朝まで、という気持ちも少しあったが、そうなるともう別れ難くなってしまいそうだった。
それに避妊具を用意していなかったせいで、莉緒さんの中で果てられなかったという、少し残念な気持ちもある。
「じゃあ、そろそろ失礼します。今日は本当にありがとうございました、莉緒さんに出会えて、こんな素敵な思いまでさせてもらって」
「うふふ、私の方こそありがとうございます。春彰さんと出会えて良かった」
名残惜しさを堪えて、お互いに身支度を調えていく。
一瞬、連絡先の交換という言葉が頭に浮かんだが、俺はその気持ちを抑え込んだ。
「また、お会いできるといいですね」
「ええ……その時はまた、ぜひ……」
そんな偶然はないだろうが、心のどこかで期待してしまう。
今度はちゃんと避妊具を用意して、莉緒さんの膣内で果てたい。俺はそんな気持ちと共に、僅かな期待のようなものを感じつつ、莉緒さんの部屋をあとにするのだった。
「さてと、次の宿を決めないとな……」
莉緒さんとの逢瀬を終えて部屋に戻り、明日からの予定を考える。流石にこの時間からでは予約は取れないが、何の計画もないのでは決めようもない。
「……そう言えば、夕鶴亭だっけ」
ふと莉緒さんから聞いた、お薦めの温泉宿のことを思い出した。
特に予定が決まっているわけでもないし、行きたい場所があったわけでもない。せっかくの出会いがあったのだから、莉緒さんのお薦めに従うのも良いだろう。
「よし、そうするか」
そう決めて俺はシャワーを浴び、ベッドへと潜り込む。そして翌朝、目覚めと共に夕鶴亭へ予約の電話を入れ、ホテルをチェックアウトした。
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(C)SHAR SENYOU MARU/ANIM